ぼちぼち日記

大切な日々のこと

『歩く』

2007-07-31 11:54:28 | わたしの読書
『歩く』
ルイス・サッカー (著), 金原 瑞人; 西田 登(訳)

前作『穴』に比べると、やはり、スケールの大きさは、負けてしまうかなあ。
物語の運びかたの巧妙さも、やはり、負けてしまうと思う。
でも、青春小説としては、負けない面白さだと思う!
それより何より、今回は、最初の数ページで、読み手を、完全なる「主人公の味方」につけてしまうことに成功する。よって、ハラハラ・ドキドキしっぱなし。
だって、「よせばいいのに」、人の良い主人公は、次々に騒動に巻き込まれていってしまうのだもの。

これは、『穴』の登場人物であるアーム・ピットとX・レイの、その後のお話。
レイク・キャンプ(更生施設)を出たアーム・ピッドは、仕事を持ち、学校に通い、まっすぐと歩き始めていた。ところが・・・。X・レイの持ちかけた金儲け話に、アーム・ピッドが、断わりきれずに乗ってしまった所から、物語は始まる。

「ああ、どうしてOKしちゃうのよー!」
「彼は、真面目に生きていこうとしているのよ、誰か、助けて!!」
叫びだしたくなる衝動にかられる。興奮しすぎて、何度も本を閉じてしまった位。
・・・という訳で、またもや悪い癖が出てしまい、先に結末を読んでしまった。
クライマックスを、3回も読んだのは、私です。

青春小説のような明るさ、すがすがしさに、ドキドキがプラスされた、この本。
面白くない訳がないのです。
いつも、ドキドキしすぎちゃう私には、主人公の味方が、何人も登場してくれるのも、嬉しかった。
また一人、レイクキャンプ(更生施設)の仲間が、真っ直ぐ歩いていくことが出来たのだと思うと、それも、嬉しい。
レイクキャンプの仲間が更生していくストーリーは、やっぱり、『穴』のファンとしては、何より嬉しいストーリーなのです

『ヘンリーくんとビーザス』

2007-07-31 11:19:40 | 息子と読んだ本のこと・児童書
『ヘンリーくんとビーザス』
ベバリイ・クリアリー(著), 松岡 享子(訳)


最高!二人で大笑いしたエーミールとは、また違う面白さなのです。
母は、ゲラゲラ笑いっぱなし。でも、息子は・・・
あまりにヘンリーが等身大で、笑えない様子。ヘンリーに肩入れ、しすぎちゃうのですね。
母は、ヘンリーくんの子どもらしいドジの踏み方に、大笑いなんですけれど、息子は、そうはいきません。前巻に引き続き、泣くは、怒るは、笑うは、で大忙しでした。

今回は、ヘンリーが自転車を手に入れるまでの物語。
まずは、倒産したガム工場から出た、大量のチューインガムのゴミを、ヘンリーが見つけるという章でのこと。
ヘンリーは、自転車購入資金を稼ぐために、このガムを、学校で友だちに売りつけるのですが、これが、また、大事件に発展。校長先生まで出てくる結果と、なってしまうのです。
校長先生が、前巻同様とても素敵で、見事に事態を収拾してくれたのに、気を良くした母。
「だいたい、ヘンリーも悪いよね。友達に物を売るなんて。しかも、学校でね。」
ゲラゲラと笑いながら、つい、ヘンリーくんに苦言を。すると・・・
息子ったら、憤慨
「何が悪いんだよ!ヘンリーは、無理矢理売ったんじゃない!!友達が食べたいと言ってお金を出したんだから、ヘンリーは、何も悪くないじゃないか!」と・・・
あまりの憤慨ぶりに、母は、無言。
ま、そうなんだけどさ。だけどね、息子くん・・・。

警察署で開かれた、放置自転車の競売会の章では、ヘンリーの行く手に、次々と邪魔者が登場し、なかなか競売会場にたどり着けず・・・というお話。おまけに、最後の最後、やっと競り落とした自転車は、なんと、女の子用の自転車という結末。
ハラハラ・イライラして、ようやくホッとしたと思ったら、そのオチ!

母は、思わず噴出してしまったのですが・・・はっと気づくと、息子くん、隣で泣いていました。
母、慌てて笑うのを止めるのをやめ、そのまま、二人無言で就寝。
邪魔者が、大人という所が、息子のツボに入ってしまったのでしょうか?それとも、最後に、「新しい自転車を買ってあげられなくてごめんね」と謝るお母さんの台詞が、自分に向けられた言葉のように感じてしまったのでしょうか?

あ~あ。大人って、ちっとも判ってないのかもね。
大人には、クダラナイと映っても、他に、大切なことがあるだろうと思うようなことでも、子どもには、人生を駆けた大勝負だったりするのかもしれません。
母は、布団の中で、日頃の息子に対する言動を、ちょっと反省。
ここまで、私と息子の、感想がわかれる本は、今までありませんでした。
面白いんだけれど、あまりに興奮しすぎて、疲れちゃったかも。ふう。
ちなみに、息子にとっては、大人達の次にムカツク友だちの妹・ラモーナが、今回の巻では、意外にも、ヘンリーくんの役にたったのが、何よりの救いでありました(笑)
もちろん、最後の章では、見事「新しい自転車」をGETするしね。
良く考えれば、いつもハッピーエンドなんだから、今回もそうなんだって思って読めばいいのよね。
う~ん。でも、ついつい、その章その章で、興奮しちゃう。
この作者さん。本当に、お上手
次の巻も楽しみだなあ♪

課題図書

2007-07-25 14:38:13 | 息子が一人で読んだ本

夏休み恒例、読書感想文コンクールの課題図書。
読書感想文については賛否両論あり、私も、色々と思うところがあるのですが・・・。
課題図書には、毎年、私が選ばないような本があがってくるので、とても楽しみにしています。
我が市では、この課題図書以外にも、市の図書館教育研究部という所が推薦する本のリストがあり、これがまた、いつも面白いのです。母に読んでもらった本以外の本を読もうとしない息子には、あまり関係のないものでしたが・・・。

でも、今年の夏は、ちょっと違う。
いつもは、ただ配られる、この「推薦図書」のプリント。
けれど、今年度に限っては、担任の先生が、しっかりブックトークしてくれたらしいのです。
プリントの紹介文を読んでくれただけだと思うのですが、それでも、大好きな先生が読むと、全く違う輝きを放つようで・・・単純な息子くん。「全部読んでみたい!」と言い出しました。
全部を買う訳にもいかないので、「一冊読めたら、二冊目を買ってもよし」と母。
さあ、悩める息子くんなのです。

『窓ぎわのトットちゃん』黒柳徹子
『バッテリー』あさのあつこ
『みんなのためのルールブック・あたりまえだけど、とても大切なこと』ロン・クラーク
『わたしのいもうと』松谷みよこ
『お江戸の百太郎』那須正幹
『ライオンと魔女』C.Sルイス

中学年の部にも、面白そうな本がたくさん

『雪わたり』宮沢賢治
『オーラのたび』ドーレア夫妻・作 古田新一・訳
『田んぼのいのち』立松和平・作
『オー!まきばのなかま』新井けいこ・作 岡本美子・絵
『長くつ下のピッピ』リンドグレーン作・須藤出穂訳
『目標にいどむ青春~大輔のベースボール魂』永谷脩・作


うむむ~。高学年にも中学年にも、野球好きの男の子を狙ったと思われる本が。
わが市には、野球少年が多いのかな?

そんな訳で、本選び開始。プライドが高い息子は、中学年の部の本は「嫌!」だと言うので・・・母は、『窓ぎわのトットちゃん』を推薦。
何しろ、息子くん。母が読んであげた本以外を一人で読むなんて、5年間で、一冊あったかないか?なのですもの。
(最後まで行き着かなかったのは、何冊かありますが)
トットちゃん。徹子さんらしい簡潔な文章で書かれ、短い章に分かれていて読みやすかった覚えがあります。私も小学生の頃に買ってもらって、大好きだった!

・・・・・。でも、息子が選んだのは、『バッテリー』。
映画にもなった、今時の児童小説というイメージ。
面白いと評判なので、私は、読んでみようと思っていたけれど、息子くんに読めるだろうか?
リンドグレーンLOVEの息子くんに?
どうやら、先生が、野球好きの男の子たちが読みたくなるような、セールストーク(?)をしたと思われます

一緒に本屋さんに行き、実際に中を開いて見せても、一向にひるまない息子くん。
挿絵なんて、これっぽっちもないよ!?大丈夫?
愛読書の漫画とは、全く違うと思うのだけれど、これに柔軟に対応できちゃうところが、子どもなんだなあ。で、現在、『バッテリー』にハマッテいます。

ちょっとでも時間があれば『バッテリー』。
朝の10時(今朝は、7時にラジオ体操が終わったあと、そのまま虫捕り)から、夕方18時まで外で遊び、昼食以外は、家に入らない息子くんですが、すでに、半分近くを読みました。
まるで、熱にうなされたように読んでいます。

あまりに早いスピードなので(息子にとっては)、パパなんて、「ちゃんと読めているのか?」と疑いの目。
こっそり、あらすじを聞いたようです(いやらしいわねえ。でも、私も疑っていたけどさ
すると、熱く、あらすじを語り、「次に貸してあげる!」と言ったとか(笑)
これは、本嫌いのパパにも、読ましてしまうかもしれませんぞ。
よしよし!頑張れ、息子よ!!
そして・・・・・。「息子と本の貸し借りをする」という母の夢。この夏、叶いそうな予感です

 明日から、実家に帰る予定(と言っても、3泊だけですが)。
朝から晩まで帰ってこない息子くんと(おまけに、夜は、本を読んでいるし)、一日中、一緒にいられるなんて、何日ぶりかしら?うふふ
「一緒に読書」の読みかけのヘンリーくん、今夜中に読んでしまいたいのだけれど・・・。読み終わるかなあ。
私は、本日、『歩く』を読み終わりました!すっきりとした気分で、荷物を作れます!


『はつ恋』

2007-07-24 12:08:55 | わたしの読書
『はつ恋』
ツルゲーネフ(作), 小川 洋子(訳), 中村 幸子 (絵)

ツルゲーネフの描く物語は、なんて、冷たく、静かなんだろう。不気味な程の静けさ。
ページをめくる度に、言葉が、心の奥深くまで、突き刺さっていくようだ。
淡々と物語が進み、惹きつけるような展開がある訳でもない。

面白かった?と、聞かれたら、
さあ。どうだろう?と、答えるしかない。
それなのに、何か、深みにはまっていくような、そんな感じがする。
表現が悪いけれど、イケナイ薬をやると、こういう感じになるんじゃないだろうか?
そんなことを思ってしまう。

この本。
短編で、麻薬のような結末を書く作家・小川洋子が訳したのだから、もう、この深みから抜け出せないのは、当たり前。
大好きな『ミーナの行進』に出てくる一冊だというのも、私を特別な気持ちにさせる。
大人の絵本として出版されたこの本。絵も、また不思議な雰囲気で良かった。
すべてのページに描かれた「蝶」は、何を意味していたのだろう?

皆勤賞

2007-07-22 09:19:57 | つぶやき

終了式。息子が持って帰ってきたのは、なんと「皆勤賞」の賞状!!
うわあ
5年間通い続けて、初めて貰った「皆勤賞」の賞状です

息子は、健康と虫歯ゼロだけなら、誰にも負けない男
一年生の時以外(一日だけ風邪で休んだ)毎年、皆勤賞だった訳なのですが、今まで、表彰されたことなど、ありませんでした。
担任の先生の名前の入った賞状は、画用紙ながら立派で、息子は、本当に誇らしそう。
きっと、きちんと表彰してくれたのでしょうね。

たかが出席日数。言ってしまえば、そんな小さなことなんだけれど、
それを、大切に、ちゃんと誉めてくれる先生だってことが、すごく嬉しくて・・・
運動が出来る子。勉強ができる子。健康がとりえの子がいたって、いいですよね。

この、先生。
豪快な男の先生で、オヤジギャグをとばし、怒るときは、めっぽう怖い。(らしい)
体育では、本気で子どもと100メートルを競ったりして、なんとも男っぽいと思いきや、ウットリするほどの美しい字を書く。
そういえば、放課後、野球をやっている息子たちと遊んでくれたのも、この先生が始めてでした。
子どもたちは、あっという間に先生の虜になってしまい・・・
授業参観では、先生の、どんな小さな言葉すら、聞き逃したくないという感じで、身を乗り出している、子どもたちの姿を見ることができました。
(あんな子ども達の表情に出会えるなんて、本当に、びっくりです!)

そして、何より・・・うちの息子くん、5年生になって初めて「明日の時間割」をそろえるようになりましたから!これは、すごい
(なんて、低レベル。でも、今まで、教科書は、机の中に入れっぱなしだったのです)
おまけに、この夏休み。初めて、学校の図書室で本を借りてきました。
夏の課題図書を読んでみたいと自分で言い出したのも、はじめてのこと。
どうやら、先生が、課題図書・市の推薦図書のブックトークをしてくれたらしいのです。
5年生になって、こんなに「はじめて」が増えるなんてね。

そう言えば、この先生が担任になって、一番最初に、子どもたちに配ったのが「教室はまちがうところだ」という詩でした。

まちがうことを おそれちゃいけない
まちがったものを ワラっちゃいけない
まちがった意見を まちがった答えを
ああじゃあないか こうじゃあないかと
みんなで出しあい 言い合うなかで
ほんとのものを 見つけていくのだ
そうしてみんなで 伸びていくのだ


こんな言葉が、いくつも並び「まちがったって誰かがよ なおしてくれるし教えてくれる
困ったときには先生が ない知恵しぼって教えるで
」と続きます。
息子は、1学期間、この詩を、必ず、学校に持っていきました。
間違うことが苦手だった息子には、大いなる応援歌だったのでしょう。
この詩、絵本にもなっているそうです。知りませんでした。

『教室はまちがうところだ』
蒔田 晋治(著), 長谷川 知子
(絵)

朝、宿題をやり忘れていることを思い出し、「先生に怒られる!」と、恐怖におののく息子くんですが、授業中、手をあげて間違えることは、ちっとも怖くないらしい。
先生の大切にしていることが、しっかりと伝わってる。
1学期という短い間で、子どもたちの心をギュッと掴んでしまう先生。
本当に、すごいなって思う。
先生。1学期間、本当に、ありがとうございました


『魔法使いのチョコレートケーキ』

2007-07-17 12:04:47 | わたしの読書
『魔法使いのチョコレートケーキ』
マーガレット・マーヒー(作), 石井 桃子(訳), シャーリー・ヒューズ(画)

この春。入学・進学祝いにと、友人や先輩の子どもたちに本を贈りました。
ことり文庫さんで、素敵な本を選んでもらって・・・。
その中に、この本がありました。

しばらくして、プレゼントした子どもたちから、お礼の手紙が届いて(女の子ってマメですね。筆不精の息子を持っているせいか、とても羨ましくなりました)、どうしても、自分でも読みたくなってしまいました。
図書館から届いた『魔法使いのチョコレートケーキ』。
これは、『マーガレット・マーヒーの第一お話集』『第二お話集』『第三お話集』の三冊の中から、石井桃子さんがお好きな、ふしぎなことの出てくるお話を選んで、訳出したものだそうです。
×2の成人式を目前に控えたおばさん。少女に戻って、読了です。

この本を読んで思ったこと。
子どもは、いつだって、誰だって、魔法使いに出会えるってこと。
感じる心と想像力。
これさえあれば、あとは、
手助けをしてくれる、素敵な本があれば、それだけでいい。

でも、大人になってしまった私には、魔法は、かからない。
魔法使いに、魔法をかけてもらっていた頃を思い出して、懐かしく、切なくなることしかできなくて、それが、とてもとても悔しかった。
子どもたちに、激しく嫉妬なのです(笑)

でも、私にも、魔法使いに出会わせる手助けは、してあげられる。
この本を、子どもたちにプレゼントして良かった。
子どもたちは、魔法使いに出会えただろうか?

お気に入りは「葉っぱの魔法」と「遊園地」「幽霊をさがす」。
子どもの頃に、こんな魔法に、出会ったことがあった気がするの。
そんな頃に、この本に出会えていたら、もっと、素敵な魔法が起こっていたかもしれないな・・・。
そう思ったら、ちょっと残念。

『エーミールと探偵たち』

2007-07-15 14:30:34 | 息子と読んだ本のこと・児童書

『エーミールと探偵たち』 エーリヒ・ケストナー作 池田 香代子 訳

息子の誕生日に、ことり文庫で選んだ本。
息子くん。この本を手にとったときの第一声は、

「やった~!エーミールだ!!これ、リンドグレーンだよね?!新作?」
「・・・・・・。」
そうくると思ってました。
かくされた原稿が見つからないかぎり、リンドグレーンのエーミールに、新作はないのよ。息子くん。
「違うよ。ケストナー。」
「そうなんだ。」がっくりの息子
「でも、すごく楽しいんだってよ!それに、ほら、探偵モノだし!」あわてて、フォローの母。
探偵モノと聞いたところで、「ま、いいか」という感じの息子。
(誕生日のプレゼントだから、文句が言えなかったかもしれませんが)
全く、「名探偵コナン」(漫画)の読みすぎなのよね!!

でもね、コナンなんて比べ物になりません!(コナンファンのみなさん、ごめんなさい)
面白かった~!本当に面白かった~!
もう、ドキドキ・ワクワク
母は、息子が就寝準備をしているスキに、最後の方を覗き見してしまい・・・
「ずるいよ!ずるいよ!」と、怒られる始末。ごめんね、息子よー。
(その逆のときもありました大人の癖に、本気で怒った母なのです)

この本。ストーリーは、もちろん面白いのだけれど、主人公をはじめ、描かれている子どもたちが、とにかく生き生きしていて、読んでいるうちに興奮してきちゃうの。
息子くん。きっと、この子たちに憧れてるんだろうな~。目がキラキラでした
『飛ぶ教室』は、評判が高いわりには楽しめなくて、少し敬遠していたケストナーでしたが、手放しで楽しみました。
やっぱり、ちょっとだけ・・・説教臭かった(言葉が悪くてすいません)けれど、今回は、そんなに気にはならなかったし(笑)。とにかく、面白いかったから、そんなこと、どうでも良いのです

そんなこんなで、読み終わったときの息子の第一声は、もちろん!
「何巻まである?」
残念ながら、あと一冊だけなんだよ。でも、絶対に読もうね!
二人で誓い合って、本をとじたのでした。
きっと、この本なら、息子は、後で一人で読み返すだろうと思うな。
(人物の名前は、難しいけれど、とても読みやすい。)
何度も読み返したくなる探偵モノ!?いいですね!


4ヶ月♪

2007-07-14 15:08:21 | 赤ちゃん日記~娘さん日記

早いもので、娘は、4ヶ月♪
先日行われた3・4ヶ月検診で、「来月から離乳食を始められます」と言われ、しみじみ「早いなあ~」と思ってしまいました。

さてさて、娘のおしゃべりさんは、相変わらず。
誰かに話しかけられると、もう、大喜びでしゃべり始めます。
「おお~。」「お~。」「おおお~。」

でも、最近のお気に入りの一番は、「握る」こと
何にでも、手を伸ばして握ります。でも、これがまた、何ともぎこちないの
おさがりで貰ったミッフィーちゃんのジムにも、手をのばすようになりました。
でも、一番気に入っているのは・・・・
息子の本に挟まっていた、岩波文庫の栞(「くまのプーさん」)。
ペラペラ加減が握りやすいのか?青い色が気に入ったのか?一番、熱心。
それから、広告も好き

でも、握ったものを、まだ、離せません。おかげで、栞は、くちゃくちゃに・・・
息子は、「いいよ、いいよ。あげるから」と、余裕のお兄ちゃんぶり。
でも、もう少しすると、大変なんだよ・・・いくら言っても、片付けができない息子くんよ。
宿題のプリントやポケモンカードが、娘の毒牙にかかる日も近いです。

絵本は、やっぱり『こいぬのくんくん』と『がたんごとんがたんごとん』。
首がすわったとたん、立てに抱かれたい娘。
絵本も、母の膝に座って読むのが、お気に入りです。
ちょっとのグズグズくらいだったら、絵本を出しただけで!機嫌がナオリマス
すごいねー。楽しいって伝わるのかな?
気を良くして、今月のことり便・『雨だれぽとり』も読みました。

これぞ「抱き癖」!!も、つきました。
息子は、しょっちゅう泣いていたので、抱き癖だったのかどうかも定かではありませんでしたが、娘は、一人で遊ぶ時間もあったので、すぐに判ります。
それに、抱き上げると「きゃっほー」と言って、笑うんですもの
そうかあ。これが、世に言う「抱き癖」なんだあ。

ぐずり方も、半端じゃなくなってきました。
外に出ると、少し落ち着くので、お散歩三昧の毎日。
雨の日は、玄関のポーチで過ごします。
おかげで、近所の人たちが、みんなで声をかけてくれて・・・
今まで、あまりしてこなかった母のご近所付き合いに、貢献してくれている娘。
ありがとう
先日、雨があまりにひどく外に出れず、仕方ないので、家の中で、『雨だれぽとり』を抱っこしながら読んでみました。
泣くのをやめて、じ~っと私の口元を見つめて・・・そのまま、寝てしまいました。
詩って、歌みたいだね。

この一ヶ月で、周りの状況が、良く判るようになってきた娘。
ああ、あっという間に、赤ちゃんじゃなくなっちゃうねー。
嬉しくて、楽しくてたまらないのに、すでに、新生児の頃を想って寂くなる母
最後の子育て奮闘中の母は、何とも、複雑怪奇な心模様なのです。
しょうがないなあ(笑)


『友だちは無駄である』

2007-07-11 13:31:11 | わたしの読書

『友だちは無駄である』 佐野洋子

この題名を読んだ瞬間に、ノックアウト!
この人のエッセイは、何を読んでも、何回読んでも、本当に面白い!!
しかも今回は、谷川俊太郎氏とのインタビューが、軸になっているのです。
この二人がおしゃべりして、面白くない訳がない。

佐野洋子さんのエッセイでは、いつも、彼女の幼い頃の思い出が、生き生きと描かれるのだけれど、それを読む度に、私は、自分の幼い頃を思い出して、つい、自分を重ねてしまう。
もちろん、生きてきた時代は、かなり違う(というか、母親ほどの年の差)。
それに、大人しかった(たぶん)私は、彼女とは、正反対に近い性格だったと思う。
なのに、彼女の幼い頃の話を読むと、「そうそう。そうだよねー。楽しかったなあ。」とか、「そうそう、そういうの嫌だったよ」と、頷いてしまう。
大人しい子も、そうでない子も、子どもの頃の思い出は、案外、同じだったりするのかもしれない?

木を登り、そこらじゅうを駆けずり回り、おしゃべりをし、意地悪をし、苛められもした。
子ども独特の噂ばなし、おまじない。そして、小さな冒険?の数々。
純粋で残酷で、目の前の「今」を精一杯生きている。
いつの時代も、どんな子どもも、みんな同じなのかもしれない。

「友だちは、無駄である。」
「でも、無駄なことが、どんなに大切か。」

彼女のメッセージが、胸に響いてくる。
これは、中学・高校生向けに企画された本なのだそうだ。
(だから、他のエッセイよりも「毒」が少なかったのか!)
まさに、無駄なことに夢中な頃の人たちが読むと、いったい、どう感じるんだろう?
おばあちゃんからの応援歌・・・って感じかしら。

この本の解説に、イジメのために自殺を選んだ子どもたちを報道するマスコミや、それに乗せられて騒ぎ立てる大人たちについて、書かれてあった。
それを読みながら、ぼんやりと考える。
この本は、中学・高校生だけでなく、大人にもおススメ・・・。きっと、おススメ。

「友だちは、無駄である。」
「でも、無駄なことが、どんなに大切か。」
私を含め、それを忘れてしまっている(判っていても、ついつい、余計なことを言ってしまう)大人は、結構、たくさんいるもの。


雨の七夕さま

2007-07-08 14:21:43 | つぶやき

この週末、キャンプに行くはずだった旦那と息子。
なのに、キャンプ用品を車に積んでいたら、雨がパラパラと降ってきて・・・中止。
息子は、しくしく泣き出すし、なんだか、せっかくの週末が台無しになった気分。
で、みんなで「七夕かざり」を作りました!
(実は、私、この一週間、鍋のことばかり考えていて、七夕をすっかり忘れていたのです

 玄関の竹を切ってきました♪

折り紙好きの息子は、夢中になって、オリヒメとヒコボシを織っていました。
もちろん、本には載っていなくて・・・
「ま、いいか。ひなまつりので」とツブヤキながら、お雛様のページを見ながら作成。
あいにくの雨でしたが、我が家のヒコボシさまとオリヒメさまは、ちゃんと出会うことができました。
そして、みんなでお願い事。

息子くん「りこうになりますように」「さとうにしきが食べれますように」
 もうすぐ、「あゆみ」が配られるということで、このお願いにしたらしいのですが・・・
 「今更、遅いかもな。遅いよな。」と、ブツブツつぶやいていました(笑)
 「さとうにしき」は、先日、娘の出産祝いにと、知り合いの奥様が贈ってくれたのです。
 初めての味に、もうメロメロの息子。お願いまでするなんて。。。

旦那さま「おいしいとうもろこしとサツマイモが収穫できますように」
 今年から、職場の近くで畑を借りている、我が家の園芸大臣。サルが出るので
 とうもろこしとサツマイモは、駄目かもしれないと言いつつ、作っているのです。
 しかし、サルが出るって・・・本当に、神奈川県なの!?

「本をたくさん買っても、パパが怒りませんように」
 もっと、夢のあるお願いにすれば良かったと反省。だって、だって・・・。

「頭が、元の形に戻りますように」
 娘のお願いごとは、息子が考えてくれました。そうなんです。
 娘ちゃんは、ヒドイ向き癖で、頭と顔の形が変形しているのです!!
 首が据わってから、顔は、なんとか目立たなくなってきたのですが、頭の形は・・・。

さて、次の日。
キャンプで食べるはずだった朝食を、お家の庭で食べました。
 さつまあげとお餅♪

最近、キャンプの朝食メニューになっている「お餅」。
朝っぱらから、お庭で火をたいて焼きました ちょっと、近所迷惑?
でも、美味しかった♪
栄養を考えて、お味噌汁も作って並べたら・・・
アウトドアメニューなんだか、よくわからない朝ごはんになりました。ぷぷ。
娘も、朝っぱらからベビーカーに乗せられて、つき合わされました。

その後、私は、急いでお弁当を作り、旦那と息子は、サイクリングとサッカーへ
キャンプには行けなかったけれど、なんともアウトドアな週末になりました。
良かった。良かった。
早く、みんなでキャンプに行けるといいなー
あ、これをお願いごとにすれば良かった!!


『ポーのはなし』

2007-07-08 13:33:55 | わたしの読書

『ポーのはなし』 いしいしんじ

究極のいしいしんじ、ここにアリ。

コノヒトノ アタマノナカ ハ ドウナッテルノダ?

物語の序盤。ずっと、そのことを考えながら読んでいました。
すごい。すごすぎます。
あまりの凄さにあてられてしまい、途中、気持ち悪くなってしまった程で、
「面白いけれど、絶対に、この本は、再読しないだろう。」
と、心に誓ったほどでした。

うなぎ女の息子・ポー。
何よりも純粋で無垢で、ゆえに、何よりも残酷で邪悪。
純粋と邪悪は、紙の裏と表のよう。知と痴は、紙の裏と表のよう。

ポー。うなぎ女。泥。川。海。雨。穴。ひまし油。メリーゴーランド。
女ぬすっと。犬じじい。ウミウシ娘。鳩。白いウナギ。そして、空。

個性豊かな登場人物たち。
意味ありげのそれらの登場人物が、何の隠語なのだろうかと考えては、
また、物語の波に飲み込まれていく・・・ということを繰り返す読書でした。
美しい「嘘」の世界という人もいるかもしれない。
でも、私は、作られた世界だとは思えない。ポーの世界は、確実に、
いしいしんじの頭の中に存在している。そして、今、私の頭の中にも存在する。
例え、物語を忘れてしまっても、この感覚は、一生私の中に残る気がする。
うなぎのぬるぬるとか、泥の臭さとか。そういう感覚が・・・

ポーが、どうして愛するウミウシ娘を失ってまでも、海底の温泉を知らせたのか?
(そんなに心を許した訳でもない漁村の人々を救うために、どうしてそこまでしたのか?)
ポーの「償い」とは、何だったのか?
ポーの存在とは、何だったのか?
白いうなぎは、なぜ、うなぎ女ではなく、犬じじいの元に戻っていったのか?

後半。それらの疑問が渦のように私を取り巻いて、今も離さない。
あれだけ、もう二度と読まないと思って読んでいたのに、いつか、必ず再読してみよ
うと思って、本を閉じました。

この本。きっと、好きか、嫌いか(or意味わかんない)にしか、分かれようがない本。
究極のいしいしんじ、読みました。


買っちゃった!

2007-07-06 11:48:10 | つぶやき
最後までオレンジと悩みました~。オレンジは、次の機会に♪

お鍋好きのお友達の「お鍋が、どんなに魅力的か」の講義!?を聞いてから、半年あまり。
ずっと、ちゃんとしたお鍋が欲しいと思っていました。
けれど、値段の高さに、なんとなく踏ん切りがつかなくて・・・

ところが、先週の生協のカタログに杏が出ていて・・・
あまりに美味しそうだったので、2パックも買ってしまったのです。
杏のコンポート作ってみようっと!!
しかし、レシピを見てみたら「耐酸性の鍋で作ること」という注意書きが・・・
しまった~。そんなお鍋、ないよー これだから、料理初心者は駄目ね。

とういことで、
 ホーローのお鍋を買おうと思い立ち・・・
 せっかくなら、ちゃんしたお鍋を買いましょう!と言うことになり
 「ル・クルーゼ」購入♪
という運びになりました
私のお得意・脳内三段活用でございます。

本を買うと言うと、眉間にシワがよる旦那さまも、お鍋を買うと言ったら、ニコニコ顔でOKを!
それについては、ちょっと不満もありますが、ま、この際、良しとしますか。

届いた「ル・クルーゼ」は、想像していたよりは軽く(重さを心配していたので)、かわいい
頭の中は、杏のコンポートを通り越して、お料理にまで発展。
早速、図書館で、本も予約しました。



ちゃんとしたお鍋で、美味しいポトフと豚の角煮を作るのが夢だったのです!
  ああ、楽しみ~!

本は、まだ届きませんので、まずは「杏のコンポート」から。
しょっぱなから、シロップを焦がしてしまったらどうしましょう。
ちょっとだけ、ドキドキ。
明日の旦那様の休みが、待ち遠しいな~

『雨だれ ぽとり』

2007-07-04 10:02:41 | 娘と読んだ絵本のこと
『雨だれ ぽとり』 イーダ・ボハッタ 作 松居スーザン・永嶋恵子 訳

今まで、絵のついた詩の本というのを、全く持っていなかったので、
ことり文庫さんのことり便で紹介された詩の本に、とても惹かれました。
そして、届いた『雨だれ ぽとり』。

まずは、一人で読んでみました。
次に、娘がお昼寝しているときに、耳もとで読んであげました。
気に入った詩が2つ、なぜか、面白くなっちゃう詩が1つ。
何度も読んでいると、もっともっと好きになるから、不思議。

今朝。
最近、おひざに座って、本を読んでもらうのがお気に入りの娘
(立て抱き以外させません。横にすると泣くのです。最近、ホントに困り者の娘)
に、読んであげました。
ゆっくり朝ごはんの息子(これは、ずっと困りモノ)が、そっとのぞきこみました。
読み終わると、一瞬の沈黙。ふうって、深いため息がもれてしまいます。

いいなあ、この瞬間!と思っていたら、息子が一言。
「短けえっ!」

『いずみ』の中の「どんなことがあっても いっしょだよ」という所が、とても好き。
『ごにんの あまだれ』の中の「ぽと ぽと ぽとりと おちてった」が、お気に入り。
『あまだれせんせい』が「こんご かならず おがわのほとりにすむべし」というと、
なんだか、楽しくなっちゃう。

いいのです。短くたってね。
また、読んじゃうぞ!
(だいたい、学校に行く前だし。ぴったりよ!早く、ご飯食べなさい

今月の「ことり便」の詩の本は、読んだことがある本。だけど、持ってない。
 どうしよう。欲しいな。どうしよう。

『ぼく、ムシになっちゃった』

2007-07-01 09:55:42 | 息子と読んだ本のこと・絵本
『ぼく、ムシになっちゃった』
ローレンス デイヴィッド(著), 青山 南(翻訳), デルフィーン デュラーンド(絵)

ある朝、突然、ぼくはムシになっていた。
なのに、誰も気づいてくれない。父さんも母さんも、もちろん、妹も。
それどころか、「ムシになっちゃった」という自分を、みんなが笑う。
ぼくがムシになったことに気づき、心配してくれるのは、親友のマイケルだけだ。
ぼくは、いったい、どうなっちゃうの?

ある日、自分が、昨日の自分と全く違う人間になっていると感じたことは、ないだろうか?
これは、そんな思春期の子どもの心を描いている・・・・・のかもしれない。
だって、ぼくをぼくに戻してくれたのは、お父さんとお母さんの一言だったのだもの。
『かはたれ』に続き、そんな頃の本を続けて読んでしまったのは、偶然かしら。
もしかしたら、息子くんに、そんな頃が近づいているのかもしれないなあ・・・なんて思ったりして、ちょっとドキドキした。

しかし、本を閉じた後、息子くんは、ほがらかに笑った。
「俺、なるとしたら『ヘラクレス大カブト』がいい。ヘラクレスだったら、人間に戻らなくてもいいな。」
・・・・・・・。

そらこさんのブログで見つけた一冊。
カフカの『変身』をモチーフにした物語だそうです。
※『変身』の方は、恥ずかしながら(高校生のときから)、何度も、挫折し続けております。今こそ、読んでみようか!?