2004年11月26日(土)
注)入院中に見舞い等治療以外のできごともたくさんありましたが、ここでは治療やリハビリに対応して、私自身の身体に感じたことを記述していくことに、します。
この日の朝、眼が覚めた時は、手も足も動かなかった。
後から思うと重大なことが発生した。
それは「あくび」だった。誰もがする自然現象の「あくび」です。
あくびをする時、伸びもいっしょにする。
両手、両足を伸ばすでしょ。その時、私も両手両足を伸ばしました。
動かないと思っていた左手足が動いたのでした。そうか、普通の回路とは
別の回路があるんだ。それを使えば動くようになるかもしれない、どうやって
動かせばいいのか?
他の脳梗塞で麻痺した人たちはあくびをした時、動かなかったのだろうか。
私だけがたまたま動いたのだろうか?脳梗塞の麻痺の度合いは、人それぞれだから。
看護士の定期巡回:体温測定、血中酸素濃度測定(指先を摘むような感じの器具で測定、痛くない、90%以上あればよい)
朝食後薬(降圧剤、血小板の力を弱める薬)を飲む。
点滴を開始。血液をサラサラにしておくもの。2時間くらいかかる。だから移動する時いっしょに持っていく。酸素吸入のためのチューブを鼻に突っ込んでおく。
点滴はもう1種類ある。こちらは30分くらいかな。あと高圧酸素機密室に入る。これが10日間:これが私の場合の脳梗塞の治療です。痛みはありません。
午前中に高圧酸素機密室にはいります。カプセルの中で1時間半過ごすのに、家からCDを持ってきてもらいました。ベートーベンの第5交響曲”運命”です。これを聞きながら治療を受けました。何度も聞いていますので盛り上がるところを知っています。
カプセルに入る前オペレーターの方に中で動いても良いか、と訊きました。答えは「良い」でした。誰にも私は足を上げることを話していないのです。CDを渡しカプセルに入ります。点滴はチューブを繋ぎかえて点滴を受けながら行います。これは、治療中に血圧が上がりすぎる時に降圧剤を点滴の中に投入するためだと思います。現に私2回ほど投入しました。加圧を開始します。2気圧になると血圧を測定します。以後15分毎に測定します。患者の要求があれば随時測定します。。あとはその中で1時間過ごすだけです。私は足を上に上げる準備をします。頭の中に左足はありませんが、とにかく左足を強くイメージします。そして精神を集中して全身の力を出して左足を上げてみようと思いました。曲が盛り上がるのに合わせて上げるのです。だんだん近づいてきました。きた・きた・きた:それー!!全身の力をイメージした左足に集中し上げました。なんと足が上がりました。その重かったこと!!片足1本がこんなに重いとは。この時、たまたま家族のものが見学をしていました。歓声が上がりました。私は足は動くと確信しました。オペレーターの方はびっくりしていました。こんな人は初めてだとか。午前はこれで終わりです。
家族には主治医から状況の説明があったそうです。家族からは私には説明がありませんでした。私が早く会社に行きたいと言っていたので、動けないなんて言えなかったそうです。今日これを書くために確認していたら、ショックを受けると思うと悲しくてとても言えなっかたと。私のほうは早く回復するには、どうすれば良いのか?しか考えていなかった。とってもわがままな脳になっていたようです。
午後になると、リハビリ担当者(OT:作業療法士)が来られました。さっそく、寝たまま左足を上げて見せました。えっ!すごい!!とびっくりしていました。足側のベッドサイドに行き、、「ここを触れるか?」と手をかざしました。私は重い足を上げてその手を足で押しました。場所を数回変えて同じことを行いました。自分の意志で動いていることを確認したようです。その後は麻痺している手足の可動範囲を動かすストレッチで終わりました。
午前に高圧酸素機密室の治療、午後にリハビリ、この内容が10日間つづくのです。カプセルの方は、日曜は休みですが、リハビリは休み無しです。
麻痺した手足はどんな状態か?
・痛みはありません。
・筋肉は、麻痺なりたてですから柔らかい。
・右と比べると全然力が入っていないので右よりも柔らかいし弾力がない。
・上半身を立てると左手はだらりとなる。ニュウトンの重力の法則通り、腕から垂直に垂れ下がる。動けばぶらぶら動き自分で止められない。右手はどんな状態でも筋肉が働いてバランスをとっていますが、麻痺すると肩から紐で腕をぶら下げた状態なのです。足も同じです。
私は足を自分で上げたと言いました。つまり胴体と足を繋いでいるのは、紐ではないということです。頭の中で足と言うと足が見つかるのです。でも、膝とか足首はまだ見つかりません。
脳梗塞による麻痺からの回復で最大の問題点は、いかにして見つからない手足を認識させるか、ということに尽きます。早く見つかればまだ筋肉があります。1年後となれば、筋肉が衰えています。PTやOTの療法士の努力をもってしても筋肉を維持することはできません。
栗本 慎一郎氏ほ著書によると首を30度以上上げてはいけない中で、氏は電動ベッドだったので頭側を立てて立ったような状態にして下にずるずるとずり落ちる状態にし正常なほうの足で立ち麻痺した足側に体重を移して感覚を確認したと言っています(この私の記述は正確ではありません)何らかの方法で、早く認知できれば回復は早くなるのです。
脳梗塞による麻痺は麻痺した手足が悪いのではなく死んでしまった脳細胞の機能が無くなったためです。機能を回復する手段(脳にいかなる刺激をあたえるか)
・脳に刺激を与えることができるのは自分です。
・脳に命令できるのは自分です。
・麻痺している手足を動かしてもらっているだけでは、効果が小さい。(他人負かせではでは効果がちいさい)
発症して今まで未知との遭遇の連続でした。何度かの経験の中で分かったことや
いろんな本を読んでわかったことがあります。今からも未知との遭遇は続くでしょう。それを楽しみにして生きていくことにしています。
注)入院中に見舞い等治療以外のできごともたくさんありましたが、ここでは治療やリハビリに対応して、私自身の身体に感じたことを記述していくことに、します。
この日の朝、眼が覚めた時は、手も足も動かなかった。
後から思うと重大なことが発生した。
それは「あくび」だった。誰もがする自然現象の「あくび」です。
あくびをする時、伸びもいっしょにする。
両手、両足を伸ばすでしょ。その時、私も両手両足を伸ばしました。
動かないと思っていた左手足が動いたのでした。そうか、普通の回路とは
別の回路があるんだ。それを使えば動くようになるかもしれない、どうやって
動かせばいいのか?
他の脳梗塞で麻痺した人たちはあくびをした時、動かなかったのだろうか。
私だけがたまたま動いたのだろうか?脳梗塞の麻痺の度合いは、人それぞれだから。
看護士の定期巡回:体温測定、血中酸素濃度測定(指先を摘むような感じの器具で測定、痛くない、90%以上あればよい)
朝食後薬(降圧剤、血小板の力を弱める薬)を飲む。
点滴を開始。血液をサラサラにしておくもの。2時間くらいかかる。だから移動する時いっしょに持っていく。酸素吸入のためのチューブを鼻に突っ込んでおく。
点滴はもう1種類ある。こちらは30分くらいかな。あと高圧酸素機密室に入る。これが10日間:これが私の場合の脳梗塞の治療です。痛みはありません。
午前中に高圧酸素機密室にはいります。カプセルの中で1時間半過ごすのに、家からCDを持ってきてもらいました。ベートーベンの第5交響曲”運命”です。これを聞きながら治療を受けました。何度も聞いていますので盛り上がるところを知っています。
カプセルに入る前オペレーターの方に中で動いても良いか、と訊きました。答えは「良い」でした。誰にも私は足を上げることを話していないのです。CDを渡しカプセルに入ります。点滴はチューブを繋ぎかえて点滴を受けながら行います。これは、治療中に血圧が上がりすぎる時に降圧剤を点滴の中に投入するためだと思います。現に私2回ほど投入しました。加圧を開始します。2気圧になると血圧を測定します。以後15分毎に測定します。患者の要求があれば随時測定します。。あとはその中で1時間過ごすだけです。私は足を上に上げる準備をします。頭の中に左足はありませんが、とにかく左足を強くイメージします。そして精神を集中して全身の力を出して左足を上げてみようと思いました。曲が盛り上がるのに合わせて上げるのです。だんだん近づいてきました。きた・きた・きた:それー!!全身の力をイメージした左足に集中し上げました。なんと足が上がりました。その重かったこと!!片足1本がこんなに重いとは。この時、たまたま家族のものが見学をしていました。歓声が上がりました。私は足は動くと確信しました。オペレーターの方はびっくりしていました。こんな人は初めてだとか。午前はこれで終わりです。
家族には主治医から状況の説明があったそうです。家族からは私には説明がありませんでした。私が早く会社に行きたいと言っていたので、動けないなんて言えなかったそうです。今日これを書くために確認していたら、ショックを受けると思うと悲しくてとても言えなっかたと。私のほうは早く回復するには、どうすれば良いのか?しか考えていなかった。とってもわがままな脳になっていたようです。
午後になると、リハビリ担当者(OT:作業療法士)が来られました。さっそく、寝たまま左足を上げて見せました。えっ!すごい!!とびっくりしていました。足側のベッドサイドに行き、、「ここを触れるか?」と手をかざしました。私は重い足を上げてその手を足で押しました。場所を数回変えて同じことを行いました。自分の意志で動いていることを確認したようです。その後は麻痺している手足の可動範囲を動かすストレッチで終わりました。
午前に高圧酸素機密室の治療、午後にリハビリ、この内容が10日間つづくのです。カプセルの方は、日曜は休みですが、リハビリは休み無しです。
麻痺した手足はどんな状態か?
・痛みはありません。
・筋肉は、麻痺なりたてですから柔らかい。
・右と比べると全然力が入っていないので右よりも柔らかいし弾力がない。
・上半身を立てると左手はだらりとなる。ニュウトンの重力の法則通り、腕から垂直に垂れ下がる。動けばぶらぶら動き自分で止められない。右手はどんな状態でも筋肉が働いてバランスをとっていますが、麻痺すると肩から紐で腕をぶら下げた状態なのです。足も同じです。
私は足を自分で上げたと言いました。つまり胴体と足を繋いでいるのは、紐ではないということです。頭の中で足と言うと足が見つかるのです。でも、膝とか足首はまだ見つかりません。
脳梗塞による麻痺からの回復で最大の問題点は、いかにして見つからない手足を認識させるか、ということに尽きます。早く見つかればまだ筋肉があります。1年後となれば、筋肉が衰えています。PTやOTの療法士の努力をもってしても筋肉を維持することはできません。
栗本 慎一郎氏ほ著書によると首を30度以上上げてはいけない中で、氏は電動ベッドだったので頭側を立てて立ったような状態にして下にずるずるとずり落ちる状態にし正常なほうの足で立ち麻痺した足側に体重を移して感覚を確認したと言っています(この私の記述は正確ではありません)何らかの方法で、早く認知できれば回復は早くなるのです。
脳梗塞による麻痺は麻痺した手足が悪いのではなく死んでしまった脳細胞の機能が無くなったためです。機能を回復する手段(脳にいかなる刺激をあたえるか)
・脳に刺激を与えることができるのは自分です。
・脳に命令できるのは自分です。
・麻痺している手足を動かしてもらっているだけでは、効果が小さい。(他人負かせではでは効果がちいさい)
発症して今まで未知との遭遇の連続でした。何度かの経験の中で分かったことや
いろんな本を読んでわかったことがあります。今からも未知との遭遇は続くでしょう。それを楽しみにして生きていくことにしています。