つ・れ・づ・れ Ⅸ

7月6日
　前月から指の動きが日々変化している。
　何もしないで回復するはずはない。
　毎日楽器の練習をしている。当初は30分も出来なかった。
今で1時間以上練習できるようになった。毎日薄い皮が剥がれるように
変化が感じられる。それに伴い練習の質も変化していく。
今では、高度な練習を長時間続けると、指がケイレンしそうになる。その感覚を
感じるると、もうちょっと練習して止めることに、今はしている。
　リハビリなんだけど、本来の練習に近いもので、音楽をしているという
感じでとても嬉しい。
　以前はやっても、やっても上手く出来なくて、厭になることがしょっちゅうだった、
リハビリだと割り切って只、只、毎日、毎日、簡単な指使いの練習をした。
動きが悪いのは、薬指。薬指が動き始めると、人さし指が影響を受けて
微妙に動く、動いてはいけないのに。
　如何すれば良いのか？只、只管に出来ない事を毎日、毎日繰り返して
することだけ、それしかない。ほんとに、それしかない。
しなかったら、出来ないだけ。
動かない、ではないのです。動かさないのです、動かそうとしないのです。
自分の身体は、他人が動かすのじゃない、己本人が動かすのです。
歩きたいのなら歩けば良い、走りたければ、走ればよい。
万歳をしたければ、万歳をすれば良い。他人がするのではない、己自身がするのです。
やりたいことを言えば、サポートしてくれる人たちはいます。
療法士の人たちは、貴方の意志を尊重してくれると思います。
一番強い意志が必要な人は、己自身なのです。
　短時間で全てが回復しません。毎日の努力が必要です。砂を噛むような
毎日の努力が必要なのです。脳は、その努力を無駄にはしません。
続けるには、何らかの目標があれば、励みになります。
あなたは、何をしたいのですか？
私は、以前のように楽器を奏でたかった。友の前で、もう一度奏でたいと
思いました。