遊び半分・面白半分

脳梗塞により左半身麻痺になり現在リハビリ中、健康回復日誌

つ・れ・づ・れ Ⅲ

2011-03-17 00:08:09 | Weblog
三月十六日
 東北・関東大地震が発生し、津波によって多くの人々が被災した。
悲しいことである。そして、被災者の中に脳梗塞によって身体が
麻痺している人達もいるのではと、思うと悲しくなってしまう。
思うように動けない、それだけでも大きなハンデなのに。
 健康な時には、不便さを感じないでいる。その状態が一変して大きな不便を
感じる。
 人間にとって歩くと言う行為について、深く考える人はいなかった。
だから、歩くのにどの筋肉をどのように動かすかということさえ解っていない。
歩くのに、どれだけの筋肉が加担しているのかも判っていない。リハビリを
行うときに、どの筋肉がメインとなって動くのか?動く順番はどうなのか?
歩く或は歩きたい、ということが強くて、足先(足首から下)が動けば歩ける
と思ってしまっている。足先がきちんと動くのは、膝のサポートがなければ
動けない。また、膝がきちんと動くには股関節のしっかりしたサポート無しでは
動けない。そして、最終的には背骨がしっかりしなければ・・・、ということに
なるのだが。背骨は健康な筋肉が半分動いているので健康なように見えている。
これが、錯覚の始まりなのだ。つまり半身麻痺という現実を的確に捕まえていない
結果、錯覚が起こっている。背骨を中心にして、半分は正常、もう半分は
全く動かない。健康な半分がサポートするので、あたかも正常に動いている
ように見えるだけなのだ。動かないと見えるのは手と足だけと。
 手と足を動かすのにサポートしている筋肉が胴体の中にたくさん隠されている。
隠されている筋肉を動かさねば、手や足は正常には動かない。
 肩甲骨は何のためにあるのか?骨盤はなんのためにあるのか?肩甲骨や骨盤に
くっついている筋肉はどのくらいあって、何をしているのか?
 足を動かすおおもとは、骨盤と大腿骨を繋いでいる腸腰筋と思います。
足を上に上げるには、この筋肉を動かす必要があります。
最初にやることは、この腸腰筋なのです。普段では太ももを高く上げるという
方法でやっています。私は仰向けに寝て、足全体を上げるという動作で行いました。
足全体を上げる」と思って全身の力を使いました。筋力ゼロの足をあげるのですから、
途方もなく思いのです。それに打ち勝って、今の私があります。やったことのある人も
いると思います。重くて動かないので、動かないと決めた人もいると思います。
これを突き破らねば復活はないのです。これを何度かやれば脳は認知してくれます。
他人が持ち上げてやっても働いていないので脳は認知してくれません。脳が
認知しますと動くべき筋肉に指示がいきます、すると今までの重さが、ウソのように
軽くなります。ウソと思うならやってみてください。一、二度ではだめですよ!
これが出来ると、後は何をやれば良いかは、自然と判ってきます。
 手も同じです。手は、肩甲骨を動かすことです。万歳をすれば、自然に肩甲骨は
動きます。立ってすると大変に難しいので、これも仰向けに寝て行います。
寝たまま万歳をします。全身の力を使って行います。足よりは軽いので、ご安心を。
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つ・れ・づ・れ Ⅱ

2011-03-02 14:06:48 | Weblog
3月2日 
 この一週間は風邪で活動が落ちた。
前号で何か書き忘れたものがあるような感じがあって
ナンだろうと考えていた。
で、気が付いた。歩く前に必要なことは、なんだ。
 これが出来ないと歩くことは出来ない。
 今まで、いろんなことを書いてきたが、これは思いも着かなかった。
 あまりにも日常的で思いもしなかった。半身麻痺の経験した者でさえ
こんな風なのだから、経験していない人々は、我々の実情はわからないでしょう。
 まず最初にやらねばならないことは、「自分の足で立つ」ことです。
立てなければ歩くことはできません。そうですよね。
 入院して一週間はベッドサイドでリハビリを受けました。(麻痺している左足は
動かしていました)二週目から車椅子でリハビリ室へ移動しました。
 いつからかの記憶が定かではありませんが、毎朝ベッドサイドに立って簡単な
スクワッドをしていました。それからベッドに腰掛けて膝伸ばしをしていました。
 自分で動かし、足の感覚が認識できると「立つ」という動作は、簡単なのですね。
簡単すぎて私自身も覚えがないなんて。健常な人だと「なんで立てないか」
不思議でしょうね。その次は、どうすれば立てるのか、どうすれば?
 そこで、無理やり立たせる。最初は健常な足が元気だから立てます。それで歩く練習
をする。けど、歩けない。片足で立つから疲れる。歩けるようにならない。
そして「諦め」そして「絶望」。そして車椅子の生活。
 つまり、自分の足で立たなければ、歩けるようにはならない。
 麻痺した足の感覚を取り戻さないかぎり、リハビリは進まないということか。
 栗本 慎一郎氏は言っています。
「電動ベッドの上半身部分を起こして、体が下にずり落ちる角度にまで上げた。
そして、何もしなければずり落ちる体を麻痺している方の左足で支えた。これは、
皆さんもやってよい。なぜなら、全く体全体にも心臓にも、いやどこにも負担は
かからない方法だからだ。
 重要なのは、自分の足の感覚を頭で出来るだけ確かめることだ。麻痺すると、
感覚も落ちる。それを少しでも落とさない効果が、麻痺した後には必要なのである。
そうして、麻痺側の足に乗っている体をほんのちょっとだか捻ったり、体重のかけ
方をちょっぴり変えるだけで、足のいくつもの筋肉をかわるがわる意識しつつ、使う
ことが出来るわけだ。」(栗本慎一郎著 脳梗塞になったらあなたはどうする)
 彼は、以上の方法で麻痺している足を脳に認識させています。
 まずは、足を脳に認識させることが大切です。電動ベッドでない方もいると
思います。しっかりした支え棒か介添え人がいるところで立つことです。
最初は、自分の元気なほうの足で立つのです。当然片足です。しっかり真っ直ぐに
立ちます。支え棒はしっかり持ちます。介護人がいましたら後ろから支えてもらいます。
前かがみになってはいけません、直立不動で立つのです。麻痺している足も
「真っ直ぐに膝を伸ばして」と思いながら力をいれます。どうして力を入れて良いか
わからない場合は、足を意識しながら前進に力を入れます。入れておいて、麻痺
している側に、少し体重を移動させます。このとき感覚を研ぎ澄まします。
新たな感覚を意識します。腰を少しゴリゴリさせます。全体的な意識は「足」を
意識します。そして元気なほうの足へ体重を移します。椅子などに座って終わり
です。ゆっくりと自分の足で立つ感覚を鍛えていくのです。途中で違ったことを
やろうと考えるのは「危険」です。それは筋肉の力が「ゼロ」だからです。
感覚が認識できたからといって、動くことではないのです。立つ時は真っ直ぐ
立つことです。膝を少しでも曲げようものなら、すぐにバランスが崩れ、麻痺側へ
倒れるでしょう。そのまま、ばたっ!と棒のように倒れます。元気な方が支える
暇もありません。だから立つときは緊張していなければなりません。
 私は二度倒れました。何とか右手を使い、尻餅程度に抑えることが出来ました。
なぜ倒れたか、それは油断して膝を曲げたからです。膝を伸ばす。膝に力を
入れておくということに、気が付いたのです。杖をついて歩く時は、いつも膝を
意識しながら歩きました。歩いている時は転びませんでした。
 麻痺している側は、筋力はゼロです。
脳の中で足を意識できることが大切です。貴方の脳の中で貴方の足を意識できるのは
「貴方」だけなのです。他人は感じることはできません。
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