遊び半分・面白半分

脳梗塞により左半身麻痺になり現在リハビリ中、健康回復日誌

つ・れ・づ・れ Ⅱ

2011-03-02 14:06:48 | Weblog
3月2日 
 この一週間は風邪で活動が落ちた。
前号で何か書き忘れたものがあるような感じがあって
ナンだろうと考えていた。
で、気が付いた。歩く前に必要なことは、なんだ。
 これが出来ないと歩くことは出来ない。
 今まで、いろんなことを書いてきたが、これは思いも着かなかった。
 あまりにも日常的で思いもしなかった。半身麻痺の経験した者でさえ
こんな風なのだから、経験していない人々は、我々の実情はわからないでしょう。
 まず最初にやらねばならないことは、「自分の足で立つ」ことです。
立てなければ歩くことはできません。そうですよね。
 入院して一週間はベッドサイドでリハビリを受けました。(麻痺している左足は
動かしていました)二週目から車椅子でリハビリ室へ移動しました。
 いつからかの記憶が定かではありませんが、毎朝ベッドサイドに立って簡単な
スクワッドをしていました。それからベッドに腰掛けて膝伸ばしをしていました。
 自分で動かし、足の感覚が認識できると「立つ」という動作は、簡単なのですね。
簡単すぎて私自身も覚えがないなんて。健常な人だと「なんで立てないか」
不思議でしょうね。その次は、どうすれば立てるのか、どうすれば?
 そこで、無理やり立たせる。最初は健常な足が元気だから立てます。それで歩く練習
をする。けど、歩けない。片足で立つから疲れる。歩けるようにならない。
そして「諦め」そして「絶望」。そして車椅子の生活。
 つまり、自分の足で立たなければ、歩けるようにはならない。
 麻痺した足の感覚を取り戻さないかぎり、リハビリは進まないということか。
 栗本 慎一郎氏は言っています。
「電動ベッドの上半身部分を起こして、体が下にずり落ちる角度にまで上げた。
そして、何もしなければずり落ちる体を麻痺している方の左足で支えた。これは、
皆さんもやってよい。なぜなら、全く体全体にも心臓にも、いやどこにも負担は
かからない方法だからだ。
 重要なのは、自分の足の感覚を頭で出来るだけ確かめることだ。麻痺すると、
感覚も落ちる。それを少しでも落とさない効果が、麻痺した後には必要なのである。
そうして、麻痺側の足に乗っている体をほんのちょっとだか捻ったり、体重のかけ
方をちょっぴり変えるだけで、足のいくつもの筋肉をかわるがわる意識しつつ、使う
ことが出来るわけだ。」(栗本慎一郎著 脳梗塞になったらあなたはどうする)
 彼は、以上の方法で麻痺している足を脳に認識させています。
 まずは、足を脳に認識させることが大切です。電動ベッドでない方もいると
思います。しっかりした支え棒か介添え人がいるところで立つことです。
最初は、自分の元気なほうの足で立つのです。当然片足です。しっかり真っ直ぐに
立ちます。支え棒はしっかり持ちます。介護人がいましたら後ろから支えてもらいます。
前かがみになってはいけません、直立不動で立つのです。麻痺している足も
「真っ直ぐに膝を伸ばして」と思いながら力をいれます。どうして力を入れて良いか
わからない場合は、足を意識しながら前進に力を入れます。入れておいて、麻痺
している側に、少し体重を移動させます。このとき感覚を研ぎ澄まします。
新たな感覚を意識します。腰を少しゴリゴリさせます。全体的な意識は「足」を
意識します。そして元気なほうの足へ体重を移します。椅子などに座って終わり
です。ゆっくりと自分の足で立つ感覚を鍛えていくのです。途中で違ったことを
やろうと考えるのは「危険」です。それは筋肉の力が「ゼロ」だからです。
感覚が認識できたからといって、動くことではないのです。立つ時は真っ直ぐ
立つことです。膝を少しでも曲げようものなら、すぐにバランスが崩れ、麻痺側へ
倒れるでしょう。そのまま、ばたっ!と棒のように倒れます。元気な方が支える
暇もありません。だから立つときは緊張していなければなりません。
 私は二度倒れました。何とか右手を使い、尻餅程度に抑えることが出来ました。
なぜ倒れたか、それは油断して膝を曲げたからです。膝を伸ばす。膝に力を
入れておくということに、気が付いたのです。杖をついて歩く時は、いつも膝を
意識しながら歩きました。歩いている時は転びませんでした。
 麻痺している側は、筋力はゼロです。
脳の中で足を意識できることが大切です。貴方の脳の中で貴方の足を意識できるのは
「貴方」だけなのです。他人は感じることはできません。

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