トンネルの向こう側

暗いトンネルを彷徨い続けた結婚生活に終止符を打って8年。自由人兄ちゃんと天真爛漫あーちゃんとの暮らしを綴る日記

ゆだねる

2006-09-24 15:03:00 | 元夫婦
「せっかく、美味しそうなお蕎麦屋を見つけたから誘おうと思っていたのに
台無しだったじゃないか!」家に帰ってくるなり私を責めた

「ごめんね。勘違いしちゃって・・・」と言っている間も
せっせと自分で布団を敷いてなにやら文句を言っていた

下の娘がぐずっていて「おかあさん!おかあさん!」と大声で呼ぶ声で
夫の文句が聞こえない

「え?なに?」と聞き返すが
「!#%&’&’())(!!!!!」と怒鳴っているのが分かるけど
遂に泣き出した娘の声に消されて全く聞こえない

夫はふてねしてしまった

やっと娘が寝てくれてふつふつと怒りが湧いてくる
「お前が疑ったから蕎麦屋へ連れて行く気にならなくなった」と言う
でも私が電話をしたのはすでに1時を過ぎていた
小さい娘がいて1時過ぎまでお昼を食べないでいる事はない

その時に本当にお蕎麦を誘われていても行けなかっただろう
本当はそんな予定などなかったのだ
ただ、より私に罪悪感を持たせるために夫はそう言っただけなのだ

夫は布団に入って寝ているように見えるけれど、何度も寝返りする姿から
私が反撃するのをじっと待っているのが分かる

私にしてみれば今までの行動から疑われても当然でしょって思っている
夫からしてみれば、ほら!俺は真面目になろうとしているんだ。いつまでも
疑うお前が悪いんだ。
私に「ごめんなさい。もう、疑ったりしません」と言わせたい事だろう

いつもはお互いに此処でどっちが悪いのか白黒はっきりさせたいと思ってしまうのだけれど、さすがに気力も体力もなくなってしまった

私はグレーで良いやと思うことにした
今日の事は謝ったし、これで自分が夫を疑わなくなるという約束も出来ない
夫にも信用が回復したかどうかは「グレーです」と思ってもらおう

だから敢えて何も言わず私もさっさと寝た

それにしても最近の私は少し夫に振り回されすぎているなと感じる
ちょっとしたメモや居場所をはっきり言わずに出て行った時も
「何処で何をしているのだろう」と不安で堪らなくなってしまうのだ

今度はパチンコに嵌ってしまったら・・・
もう既に嵌っているかもしれない・・・

テレクラの女の人にのめり込んでいたら・・・
いや、もう約束して今もどこかで会っているのかも知れない

そんな妄想が頭を埋め尽くす
疲れた心を引きずって布団に入っても眠れずに
真っ暗な部屋でじっと目を凝らす
このまま闇に飲まれて疑心暗鬼に埋め尽くされた私は自分自身を食い尽くしてしまうんじゃないかと恐くなった

そうしているうちに断酒会の人の言葉を思い出した
「起こっていない事を恐れて先回りして世話をしてはいけない。
たとえ酔って道端に寝て車に跳ねられようとも、それを心配して
夜の街を探し回ってはいけない
お酒を飲んで問題を起こさないようにとお酒を隠したりしてはいけない
お酒を飲んでも、飲まなくても問題が起こるときは起こる」

「全てを手放しハイヤーパワー(私は自分の中にいる神様と解釈している)にゆだねよう」

夫がこれから先何か問題を起こす事は私が自立し夫から脱出するきっかけとなりうる
そう思えば夫がこれから起こすかもしれない問題も私にとっては大きな
糧となるのかもしれない

夫の事は夫にしか分からない
夫自身も分かっていないかもしれないけれど、夫の中の神様が夫を導いてくれるのかもしれない

私は見えない夫の中の神様に全てをゆだねようと思った

今日も聞いてくれてありがとう