お兄ちゃんがため息をついている。
お兄ちゃんの心の動きにいつも呑まれない様に気をつけているのだけど
どうしても、がっかりした顔や、悲しそうな顔や雰囲気に呑まれてしまう。
学校祭の時代劇の悪役に選ばれたという。
母には『悪役嫌だ』とこっそり言っていて、私とあーちゃんには
何の役かは絶対教えてくれなかった。
先週、衣装合わせをやって帰ってきて、がっくり肩を落として帰ってきた。
『かつらが嫌だ。ハゲ頭のかつらだった。あんなの元のクラスのみんなが
みたらからかわれるに違いない。
絶対やだ!先生に言ってよ。
衣装も、悪役も頑張るから、かつらはかぶらなくても良い様に言ってよ!』
『お母さんにはどんなかつらかも分からないし、かぶらなくても劇が成り立つのかも
分からないから、自分から先生に相談してみなさい』そう言って
連絡帳に【相談にのってあげて欲しい】とだけ書いた。
家に帰ってきて聞くと
『ダメだって!頑張れって!俺、このままかつらをかぶるなら当日休む!
それしかない!』
『そんな、無責任なこと出来ないでしょ。みんなで一生懸命頑張っているんでしょ』
『でも!絶対やだ!』
『逃げ出して迷惑かけるなら、当日まで先生と相談したら。』
『悪役だって、主役の次に大事とか言うじゃん。堂々と演技すれば誰も
かっこなんて馬鹿にしたりしないと思うよ』と励ましてみるが
『絶対やだ!俺にはわかんねー!』
言えば言うほどお兄ちゃんは興奮していく。
黙って『うん。うん。』と聞いているうちに
落ち着いて、がっくりとうなだれてため息ばかりをついて
何も言わなくなった。
『最悪の、学校祭だ』
『中学最後なのになんでこんな目に合うんだ』
『はあ。』
『やっぱり、ダメだ!』
『はあ。。。。』
見ているのが辛い。
お兄ちゃんの心の動きにいつも呑まれない様に気をつけているのだけど
どうしても、がっかりした顔や、悲しそうな顔や雰囲気に呑まれてしまう。
学校祭の時代劇の悪役に選ばれたという。
母には『悪役嫌だ』とこっそり言っていて、私とあーちゃんには
何の役かは絶対教えてくれなかった。
先週、衣装合わせをやって帰ってきて、がっくり肩を落として帰ってきた。
『かつらが嫌だ。ハゲ頭のかつらだった。あんなの元のクラスのみんなが
みたらからかわれるに違いない。
絶対やだ!先生に言ってよ。
衣装も、悪役も頑張るから、かつらはかぶらなくても良い様に言ってよ!』
『お母さんにはどんなかつらかも分からないし、かぶらなくても劇が成り立つのかも
分からないから、自分から先生に相談してみなさい』そう言って
連絡帳に【相談にのってあげて欲しい】とだけ書いた。
家に帰ってきて聞くと
『ダメだって!頑張れって!俺、このままかつらをかぶるなら当日休む!
それしかない!』
『そんな、無責任なこと出来ないでしょ。みんなで一生懸命頑張っているんでしょ』
『でも!絶対やだ!』
『逃げ出して迷惑かけるなら、当日まで先生と相談したら。』
『悪役だって、主役の次に大事とか言うじゃん。堂々と演技すれば誰も
かっこなんて馬鹿にしたりしないと思うよ』と励ましてみるが
『絶対やだ!俺にはわかんねー!』
言えば言うほどお兄ちゃんは興奮していく。
黙って『うん。うん。』と聞いているうちに
落ち着いて、がっくりとうなだれてため息ばかりをついて
何も言わなくなった。
『最悪の、学校祭だ』
『中学最後なのになんでこんな目に合うんだ』
『はあ。』
『やっぱり、ダメだ!』
『はあ。。。。』
見ているのが辛い。