トンネルの向こう側

暗いトンネルを彷徨い続けた結婚生活に終止符を打って8年。自由人兄ちゃんと天真爛漫あーちゃんとの暮らしを綴る日記

決意

2008-03-30 22:11:14 | 元夫婦
『悪いんだけど4月中に家を出て貰いたいんだけど。。。。』

何ヶ月ぶりだろう、元夫の声を聞いたのは。

やはり家のローンを払っていなかったらしい。

『親父が一ヶ月で退院してくるんだ。急展開で施設のお金も用意しなくちゃいけなくて、そっちの家と合わせて売るんだけど。。。』

『施設ってケアマネージャーさんのところに入らないの?』
『うん。ケアのついたマンションみたいな。。頭金に800万いるんだ。だから。。』

『はあ。ケアの人はそんな高いところじゃなくても今なら賃貸並みのところも
あるって言ってたよ』

『い。。。や。。。だから。。』

『それに、3月でそこ引き払って実家に帰るとか言ってなかった?』

『う。。。ん。(沈黙)』

『そんな4月中なんて無理だよ。入学式もあるし、仕事してるし』

『そうだよね。。。今叔父とも話してるから、だから何か要望があったら言って欲しい』

『要望とか希望とか言うけど、じゃあ引越ししないようにしてくださいとか
この家をくださいって言ったらくれるの?』

『うん。いや。。。たとえば残りのローンをちっこが全額払っていくとか。。すればそういう事も出来るかも』

『パートで10万も満たないのにどうやって残りを払うの?養育費も貰ってないのに。出来るわけないじゃん。』

『養育費はこれから少しずつでも払うよ』

『とにかく、今すぐ返事できないから。こっちも色んな人に相談したいし、
話を預かったということで良いかな』

『(沈黙) 』

『あの。。。』と何か言いたそうにしたまま何時までも沈黙が続いていた。

あの頃に戻ったようにイライラした。
いつも結果を急ぐ時は意味深に沈黙を続け私が根負けするのを待つのだ。

『いちおう、話は聞いたということで良い?考えたいから。今、返事は出来ない』
もう一度強く言った。

『あーーー。』

『じゃ!』

ムカムカする。

もう!良いや。
わたし!引っ越すわ。

これは相手の思う壺の決断かもしれないけど
もうかかわるのは真っ平だし、本当か嘘か分からない話に
振り回されるのも嫌なのだ。

保育園からちょっと遠くなっても
後1年だもの乗り越えて見せるわよ。

負けないんだから。






受け入れる心

2008-03-26 19:31:23 | 
高校生の甥っ子が家族と話さなくなって3ヶ月。
両親とも兄弟とも誰とも口を利かない。

ご飯も家族と食べたくない時はコンビ二弁当を買ってきて部屋で食べ
家で食べる時は食卓で無言でごはんがでるのを待っている。

部屋の机の上に学校の集金袋の手紙があれば黙ってお金を入れておく。
次の日には机の上にないから持って行ったんだな思う。

ある出来事がきっかけでこうなってしまったのだけれど
まさかその事をこんなに長く怒り続けるとは誰も予想していなかった。

もう私も何年も会っていない。

姉はもう無理に甥っ子の口を開かせる事を止めたのだと言った。

『学校に毎日通っていて、家に帰ってくる。
私はごはんを作り、いつでも食べられるように、
寝られるように家を整えてあげる。

最低限家で生活できるようにだけしてあげる事が私の出来ることだ。』

『それは、甥っ子が話をしない事を受け入れたって事?
封筒に黙ってお金を入れておいたり、黙って座っていたらごはんを出したり。
話さなくても良い生活を受け入れたって事?』

『うん。。。受け入れきれていないけれどそうなるかな。
たまに返事くらいしたらって言うけど。。
あの子前は寝坊したら私に車で送れって怒っていたけれど
今は黙って走って駅に向かっていく。
あの子は今親から離れる準備をしているのだと思う。』

『しかし、その生活はメチャメチャ苦しいね 』と言ったら
姉は無言で涙を拭った。

息子の口を開かせる為に取っ組み合いの喧嘩をしたり
とことん話し合ってみたり、黙っている限りごはんもお金も渡さなかったり
色々方法はあるのだろう。

でも姉は話をしない息子を受け入れる事を選んだのだ。
話さないあなたで良いよと。

何を話しかけても無言。
帰ってくるのかもわからない毎日。
帰ってくれば安堵し、『迎に来て』の短いメールに一喜一憂する日々。

良いたい事を全て飲み込んで息子の無言を受け入れる。

辛いなぁ。辛い。

受け入れるとはなんと過酷で苦しいものだろう。
受け入れる事は手放す事と良く似ているなと感じたのだった。






中途半端

2008-03-24 22:05:53 | 
仕事を掛け持ちでやろうと探してみたが、なかなか両立できそうな仕事がみつからない。

今の仕事は年度末を控えて、自分でも何をやっているのか分からないほど忙しい。
帰ってくるとボーっとしている時が何よりの至福の時だ。

この仕事で食べていけたらなぁって思う。
もうちょっと時間が長くて、お給料ももう少し良かったら
ずっとここで働きたいのにって思う。

もうすぐ1年の更新がくる。

元夫からまたメール。
『親父が入院しておふくろも施設に入ったので、今月いっぱいで
このアパートを引き払って実家に留守番がてらしばらく住む事にしました。』

はぁ。。。。

この前は「実家と私達の家を売る予定」って言っていたけどやめたんだね。
実家に住めばアパートの家賃はいらなくなるわけだし、これで養育費もいれて
もらえると良いけれど。。。

付き合いきれないから家を探し始めているけど
なかなか良い物件が見つからない。

ネックはあーちゃんの保育園。
朝、送ってそこから自分も会社に通える距離って言うのが中々ない。

引っ越しした為にあーちゃんが保育園に行くのが遠くなったり
私が今よりも早く出ることになるのが嫌なのだ。
『どうして?私が苦労しなくちゃいけないの?あっちの都合なのに』ってムカムカと腹が立ってくるのだ。

あーちゃんが小学校へ上がったら、朝、お兄ちゃんと出て学校へ行ける。
中学校は小学校の向えなのだ。

そうなればもっと広い範囲で探す事が出来る。
もう1年。なんとかならないかと考える。

なんだか中途半端でやる気がでない。

離婚しても元夫の尻拭いさせられているような気がするのは
気のせいだろうか。。。


卒業式

2008-03-20 23:22:09 | 子供
暖かい小春日和の中、お兄ちゃんの卒業式は無事に終わった。

朝、控え室に入るとお兄ちゃんの小学校に入学した時の、式のビデオが流されていた。
目をパチパチさせてまだ幼さの残るお兄ちゃんがみんなと手をつないで
ビデオに映っていた。

黒板に子供達からそれぞれの親に向けて手紙が貼ってあった。

卒業式が始まって、胸を張って堂々と卒業証書を受け取るお兄ちゃんは
とても誇らしく、胸が熱くなった。

家に帰って手紙を読んだ。

「家族のみなさんへ。
お父さん、お母さん、僕を12年間育ててくれてありがとう。
とても感謝しています。」そう綴られた後長い空白があった。


『僕はお父さんとお母さんに怒鳴られてばかりいました。
僕はとてもちっぽけな存在でいない方が良いんだと思っていました。

でも僕を大好きだと言ってくれたので希望の光が見えました。
本当にありがとう』




お兄ちゃんの12年間の全てが詰まった手紙だと思った。

私は舅と元夫の人生を振り回し、思うようにいかない怒りを
お兄ちゃんにぶつけ続けた。
お兄ちゃんは壊れてしまった。

何度も盗みを繰り返すお兄ちゃんに
取り返しのつかない失敗をしてしまったんだと何度も責めた。

2人で泣いて、2人で何度も背中を摩りながら眠った夜。
もう、だめだと何度も思った日々。

今、こうして3人で笑っていられる事が本当に嬉しい。
ありがとう。お兄ちゃん。
卒業、おめでとう。



次から次へと

2008-03-16 22:38:35 | 元夫婦
『親父が遂に限界が来て●●●に入院しました。
ここまでこれたのもちっこのおかげです。ありがとう。
お兄ちゃんには小学校卒業おめでとうと伝えてください』

全く。次から次へと。。。

結婚している時もそうだった。

何か自分に不利な状況になりそうになると次から次へと問題を持ってきて
押し付けて問題をすり替えた。

病気になってみたり、交通事故を起こしてみたり。
会社で大きなミスを犯してクビになりかかったり。
その問題に奔走している間に本当に大事な問題はどんどん先送りされ
悪化していった。

私が養育費を要求した途端、家を売る、売らないの話を私に押し付けて
養育費の話とすり替えようとしたのだろうか。

家の事で頭がいっぱいになれば養育費の事を忘れてくれるとでも思っているのだろうか。

家を売ると言うメールの返事はしなかった。
なんて言って良いのか分からなかったから。

「了解しました」とも「納得行かない」とも返事が出来なかった。

無視されたことに元夫は焦ったのだろう。
問題は摩り替わらなかった。

次は舅の話で私の様子を探ろうとでも思ったのだろうか。

舅の話の後にとってつけたように『お兄ちゃんに卒業おめでとうと伝えて。。』

そうじゃないだろう!って突っ込みたくなる。

元夫は子供の行事が嫌いだった。
お遊戯会も運動会も卒園式も。
いつも嫌々仕方なく参加しているのがみえみえだった。

運動会もビデオを頼んでもまともに映っていた事がない。

写真を頼めば全てピントはずれ。
いつも私がビデオ片手に写真を撮った。

離婚してお兄ちゃんの運動会に散々文句をつけて来たくせに
結局競技を見ることもなくシートに転がって寝ていた。

娘の運動会は呼ばなかった。
元夫からも何の連絡もなかった。

卒業式も元夫にとってはどうでも良い事なのだ。

そろそろ、元夫も自分のした事は自分で尻拭いをするべきだと思う。
自分が安易に送ったメールでどういう結果を招いているかを責任を持つべきだと思う。

もう、話を摩り替えられるのはごめんだ。
だから、このメールの返事もするつもりはない。

どんどん遠くなる元夫。
さようなら。さようなら。





今日一日

2008-03-15 20:16:28 | 
なにひとつ望みが叶わないと感じ始めていた。

それは今日一日を生きていなかったからだね。

だって今日一日は、

いつもの美容院で卒業式に向けてお気に入りの髪形にしてもらって。

近くにオープンしたずっと行きたかった有名なパン屋さんのパンを買って。

帰りに近所のご婦人にパンを届けて、お返しに郵○局のふるさと急便をおすそ分けしてもらって。

今日一日は幸せがいっぱいつまっているのに、
明日の憂鬱に今日一日を使っていたんだね。

そんなこと言わないで

2008-03-14 23:33:49 | ポエム
「お父さんは面白かったよね。いっぱい笑わせてくれたよね」

「良いお父さんだったのになんで離婚なんかしたんだよ」

「お母さんとお父さんが入れ替わったみたいだね。
お母さんが厳しくてお父さんが優しくなったよね」

「お父さんの悪口は心の中で言ってよね」

何もかもが嫌になっちゃって。

すぐに白か黒かつけたくなっちゃって。

こんな時は何も考えないで寝てしまおう。



落ち着かない

2008-03-12 20:20:57 | ポエム
この家を離れるのかと考えると落ち着かない。

仕事をしている時は忘れられるけど

お昼休みにため息をつき。

帰り道にため息をつく。

家に帰って賃貸情報を見てはそこで暮らす自分を想像する。

いらない荷物をまとめてみてはため息がでる。

手放す時はいつも痛い。

心が千切れるように痛い。

何度経験しても辛い。

今日より明日。
明日よりあさって。

薄皮剥ぐように進んでいこう。

碇を下ろした船

2008-03-10 22:57:47 | 元夫婦
元夫のメールを読み返しているうちに『何かおかしい?』と感じた。

義理父と相談しています。

顔を見るのも声を聞くのも嫌悪していた元夫が、姑の事で何年ぶりかで
会っただけで、そんな話し合いをするなんておかしい。

それに、家を売却しても残ったローン分には足りないはずなのだ。
だから今までだってずっと売る事が出来ず、人に貸すにはリフォーム代がなくて
私達が住んで払っていくしかなかったのに。。。

それをいきなり売るというのがおかしい。

ふと、見えてきた。
『嘘なんだ』

きっと離婚してから元夫が払うはずだったローン分をずっと滞納しているのだ。
だからローンが滞ってここが差し押さえになろうとしているんじゃないだろうか。

その事が私にばれる前に『売る』という口実を使っているんじゃないだろうか。

そう考えるとスッキリと繋がる。

息子の中学入学を期に養育費を滞納されてから初めて請求してみた途端
この展開。

もしかしたらお金が必要でここを無断で売ろうとしているのかもしれない。
義理父の車を無断で売ったように。

やっぱり、もう深くかかわらない方が良いのかもしれない。
ちょっとずつ荷物をまとめて、今の条件に少しでも合うような物件を探すしかないかも。。。

いままでもずっと執着してきたものはみんな手放す羽目になった。

姑や舅のこともしがみついても、しがみついても引き剥がされた。
元夫との結婚生活も、泣いても叫んでも結局手放す事になってしまった。

でも、結果はいつだって幸せに近づいた。

『執着は碇を下ろした船のようなもの。
碇をあげても行き先が分からないから碇をあげるのが恐くて
いつまでも碇を下ろしたまま同じところをグルグルと廻っている。

碇をあげるためにはあげる前に次の場所を決める事。
決まれば自然と碇はあがり船は穏やかな海へと旅立っていける。』

ある、サイトで教えてもらった執着心の話。
本当だなって思う。

この家も大好きで大好きで離れたくないけれど
手放さなくちゃいけないなら受け入れるしかない。

少しでも今の条件にあった家で子供達と笑いながら過ごす自分を
想像しよう。

目的地は安住の地。
碇をあげる準備をしよう。

がっかり

2008-03-09 21:37:51 | 元夫婦
元姑の施設への入所の相談をしてから、元夫は実父と相談を重ねていたらしい。

『父親と今、そちらの住んでいる家の売却を検討しています。
なるべく子供の事を考えて現状のままでと考えていますが最悪、近い将来
引越ししてもらう事になるかもしれないと考えておいてください。
あなた方、将来の1番良い方法を考えたいです。
もし、要望があれば、提案ください。お願いします』

って。。。

要望?

先日、お兄ちゃんの中学入学にお金がかかるから養育費を入れてくださいと
メールした事には触れずじまい。

あなた方、将来の1番の良い方法って。。。
私は今、掛け持ちで仕事を探しているんですけど。。。

ここなら車がなくても生活できる全てが揃っていて、
近所の人は子供が緊急の時は快く預かってくれて、
安全で安心に暮らしているのに。。。

あなたは養育費も入れないのに簡単に出て行けという。

『子供の養育を放棄したつもりはありません。面会の日を教えてください』とメールしてくるけれど、面会する事が養育の義務だとでもいうのだろうか。

つきに1度会って、ご飯を食べさせて楽しませる事が父親の義務だとでも?

さっぱり理解できない。

どうしようかな。
ここは、私の砦のようなものだった。

でも、出るしかないのかな。

引越し費用くらい要求してみるか。。。