トンネルの向こう側

暗いトンネルを彷徨い続けた結婚生活に終止符を打って8年。自由人兄ちゃんと天真爛漫あーちゃんとの暮らしを綴る日記

あーちゃんが大好きだから

2012-10-20 23:25:58 | ポエム
朝はクリームパン。昼はオムライス。夜はエビフライ、茶碗蒸し、ちらし寿司。

『今日はあーちゃんの好きな食べ物ばかり出てくるね。』

『そうだよ。』

『もしかして、あーちゃんが、お父さんの面会がなくなってがっかりしているから?』

『だって本当はお父さんとお誕生日のお祝いしてもらってもっと美味しいものを食べるんだったんでしょ。だから可哀相だなって思って』

『お母さんは昨日から熱が出て具合が悪かったのに、どうしてそこまであーちゃんにしてくれるの?』

『あーちゃんが大好きだからだよ』

『じゃあ、お父さんはあーちゃんを好きじゃないのかな』

『そうでもないんじゃないの?あーちゃんの誕生日のプレゼント代金だけは振り込んであったよ』

『ふーん』

そんな事じゃないんだよね。
誕生日のプレゼントも欲しかったけど、それだけ貰えば良いってもんじゃないんだよね。
あの人はなんにも分かってない。

『だって。具合が悪いんだからしょうがないだろ!うつしたらまたお前にグダグダ言われるんだろ!』っていつもの声が聞こえてくるようだよ。

あーちゃんは一ヶ月も前から誕生日のための面会を楽しみにしていた。
お父さんの誕生日も近いから、お父さんのプレゼントも自分で作って、手紙も書いて、
毎日カレンダーに丸印をつけて、一日に一回は面会の日の話をしていた。


「夜はお兄ちゃんの実習したレストランで食事。おうちでクラッカーを鳴らして、お父さんに変装してもらう。楽しみ〜。早くこないかな面会日』

そして面会の二日前に『数日前から、熱と咳がひどく子供たちにうつしたら困るので面会を来月に延期してください。誕生プレゼントのお金は振込みました。』

私も一昨日から熱と喉の痛みと腹痛に悩まされているけど、すぐ病院に行って薬をもらって飲んだら
今日には熱もさがってだいぶ楽になったんだよね。

数日前からなら病院でも行って薬飲んでれば面会までには間に合っただろうに。

そういうこと本当に考えつかないっていうか、結婚していた時も具合悪い、具合悪いって言う割には
薬も出さなきゃ飲まなかったし、病院もギリギリまで行かない。

前回の面会もあっちの都合でドタキャンして子供達をがっかりさせてるんだから、健康管理も約束のうちだと私は思うけどね。

結婚していた頃、クリスマスだとか、誕生会だとか、妊娠したとかそんな嬉しい事があったり
楽しいことがあったりする、私の機嫌の良いのを見計らって必ず借金の告白をして、楽しいことの
イベントを全て台無しにしてしまっていた元旦那。

私と子供達の暮らしに同じことは絶対にさせたくない。
あーちゃんが自分の誕生会にドタキャンされてあの時の誕生日は悲しかったなぁなんて思い出になって
欲しくない。

文句の一言も言いたかったけど、どうせまた自分がどんなに可哀想かっていう言い訳しかかえってこない
メールのやりとりをする気にもなれない。

変わろうとしない人間は絶対に変わらない。

私も、あの人をもう変えようと思わないし、変わるとも思わない。
だって他人だから。

あーちゃんは、『次の面会日は○日で良いよ。今度は絶対だよね』って不安そうに聞いた。
私は答えられなかった。

もう、面会なんてさせたくない。
振り回されたくない。