私は物事を始める時最初から飛ばしすぎる傾向がある
そして一生懸命やりすぎて最後には息切れをして途中で投げ出してしまうことが多い
子供の時、姉と一緒に習字を始めた
私は退屈でたった1年通っただけでやめてしまった
それから4年生の頃に絵の展覧会で入賞したのが嬉しくて、父の店の近くで開かれていた絵画教室に通うことにした
自分から母にお願いして通うこととなった
小学生ばかりの教室だったのにみんなもの凄く上手い子達ばかりだった
先生も特に何も教えてはくれなかった
好きなように書かせてくれた
でも私は他の子達とは明らかに違って下手くそだった
初めての日、教室の子供達に「こいつの絵凄い下手だ」と馬鹿にされた
絵画教室はその頃は珍しかったのだと思う
専門を目指す子供達が通っていたのかもしれない
初日にこの洗礼は本当に傷ついた
それからは全くその教室の子達とは異質の存在となってしまった
挨拶をしても返事すらして貰えなかった
もっと和やかに学校の図工のような物を想像していたので
全然楽しくなかった
でも自分から言い出したし道具も結構高価な物を買ってもらっていたので
すぐにはやめられないと覚悟していた
とにかく小学校を卒業するまでは頑張ろうと決めた
描いても描いてもそれ程上達はしなかった
絵を好きになることもできなかった
それでも中学の受験まで続けてやめた
やめる時本当にホッとした。
習わせてもらったけれど苦痛以外の何者でもなかった
OLになって実に多くの習い物をした
手話に洋裁習うからにはためになる物じゃなくっちゃと勝手に決めてやってみた
でもどれも興味がないのに欲だけで習っているのでちっとも楽しくないし上達もしない
手話も出来るようにならなかったし、洋裁もスカート一枚縫えるようにならない
最初は頑張るのにすぐ飽きて行かなくなってしまってやめてしまった
スポーツはどうだろうと始めてみた
テニスに水泳、エアロビクスにジムどれもいいところまでやったら飽きて長続きしなかった
仕事も同じ。
最初は頑張るのでそれなりに認められるところまで行くのに途中で嫌になってしまうのだ
行きたくない日もだんだん増えてくる。
でも人目が気になるので何かきっかけがないとやめられない
だらだらとやる気もなく働いてしまう。
体を壊したり、妊娠したりするとさっさとやめちゃって何の未練もなかった
みんなが「それなりに出来るのだから頑張ったら」
と応援してくれてももうやる気がなくなると体が動かないのだ
そんな私が今年度は息子の学校の役員を引き受けた
町内会の子供会も引き受けた
最初は姑が一緒に暮らしていたので娘を見てもらえるしやれるかもと思って
立候補した
でも姑は6月には帰ってしまったので長い時間話し合う役員会も娘を宥めながら必死にこなした
私の役は花壇の手入れや交通安全の旗振りなど外の仕事が多かった
去年は特に暑く、炎天下の中娘と共に草むしりをしたり水遣りに走り回った
「ちっこさん、あーちゃん可哀想だからもう帰って」と気を使って貰ったけれど
なんとか責任を果たさなくちゃと必死だった
町内会の子供会もラジオ体操や夏祭り、クリスマスパーティと大忙しだった
今年度ももう後2ヵ月も残っていない
役員会も学年レクなど行事が目白押しである
町内会も最後の行事を控えている
ここに来て悪い虫が動き出している
疲れ気味である。
学校に行くのも町内会の行事も億劫なのだ
でもこれだけは最後まで頑張ろうと決めている
いつもの尻切れトンボにはならないようにしなくちゃ
あと1つ、あと1つ、と言いながらこなして行こうと思っている
自分が納得する形でやり終えたなら
きっと自分に何かが残るような気がする