『お母さんの進学の選択の一つとして説明させてください。まだこれはお兄ちゃんには話さないでいて下さいね。』
そう言って見せられたのは『高等養護学校』のパンフレットだった。
お兄ちゃんのこれからの進路の相談も兼ねて二度目のWISKⅢの検査を受けに行った。
二度目の検査も凸凹の形はそれ程変化はなかった。
数値も8から9全体に上がったという感じだった。
ずば抜けて飛び出ている部分もあるけど、もの凄く下がっている部分もあった。
この凸凹の大きさがお兄ちゃんの辛さを作っているのだと言う事だった。
そして、それが障害の結果を表しているのだと思った。
今回も『歯に衣を着せたような言い方ですみません』と相談員さんは言った。
『高等養護学校は修学が基本となっています。教科の教え方も一般の学校とはちょっと違って、理解しやすいように工夫がされています。
修学もアイロン科。農業科。コンクリート科。などさまざまな部類に分かれていて
いろんな体験を積む事ができるようになっています。
しかし市内の養護学校は倍率が高くて入れないこともあります。
そういう時は地方を紹介しています。
宿舎で生活をしながら勉強をしますが、自分でお金の管理をしたり、生活のリズムを作ったりととても成長します。お兄ちゃんのような賢いタイプの子はきっとビックリするくらい成長しますよ。
そして、就職が決まった後も先生が定期的にフォローしてくれるメリットもあります。』
『お兄ちゃんには、これから十分に自信をつけてもらって、ここならお兄ちゃんの得意な部分を伸ばすことができるんだけどどうだろう』という形で話をできると
良いなと思います。
『本当ですね。私はダメな時にお兄ちゃんに「お兄ちゃんの苦手な部分を補う為にこういうところが」と話していました。
「お兄ちゃんの良い所を伸ばすためにこういうところ」と言ったほうがずっと本人も受け入れられやすいですね。。。。』
『今の状況から逃げる為にというのは思春期のお兄ちゃんのプライドが許さないのは当然です』
『全く、その通りですね。私はとんでもない勘違いをしていました。』
『その為には十分良い所を伸ばして自信をつけさせてあげて、自分の状況を受け入れられる心を育てましょう』
『これからは、学校に教育コーディネーターという方がいらっしゃるはずなので
そちらと相談しながらお兄ちゃんの進路を決めていったら良いと思います。
もし、お母さんが上手く説明できない時、困った時は私が間に入って話す事も
可能ですので、いつでも連絡してください。』と言った。
お兄ちゃんの道筋が見えてきた。
病名は今回も告げられなかったけれど、お兄ちゃんは軽度発達障害で高等養護学校への進学が望ましいのだという事が相談員さんの話から分かった。
この1年、お兄ちゃんは本当に明るくなった。
いつでも、大声で歌を歌っている。
怒る時も大きな声で。
笑うときも大きな声で。
いつでもお兄ちゃんの元気な声が家中に響き渡っている。
今回の期末も直前まで2人でやった。
お兄ちゃんは『数学40点はいったな。40点だったらソフト買ってーー』と自信満々だった。
こんなに自信満々でまた3点とか10点だったらがっかりするんじゃないかと心配だったが、私が聞かなければ本人もケロッとして何も言わない。
ちょっとはがっかりしたのかもしれないけれど『ワーク提出で合計100シールもらったからゲーム買ってーー』とか言ってる。
私が気にしなければ本人も気にしないものなのかもしれない。
お兄ちゃんの底抜けの無邪気さが自分の障害を前向きに受け止めて強く生きていってくれると信じたい。
それにしても、もし地方にいく事になってしまったら。
私の子離れの準備もしなくてはいけないなぁと思ったのだった。
そう言って見せられたのは『高等養護学校』のパンフレットだった。
お兄ちゃんのこれからの進路の相談も兼ねて二度目のWISKⅢの検査を受けに行った。
二度目の検査も凸凹の形はそれ程変化はなかった。
数値も8から9全体に上がったという感じだった。
ずば抜けて飛び出ている部分もあるけど、もの凄く下がっている部分もあった。
この凸凹の大きさがお兄ちゃんの辛さを作っているのだと言う事だった。
そして、それが障害の結果を表しているのだと思った。
今回も『歯に衣を着せたような言い方ですみません』と相談員さんは言った。
『高等養護学校は修学が基本となっています。教科の教え方も一般の学校とはちょっと違って、理解しやすいように工夫がされています。
修学もアイロン科。農業科。コンクリート科。などさまざまな部類に分かれていて
いろんな体験を積む事ができるようになっています。
しかし市内の養護学校は倍率が高くて入れないこともあります。
そういう時は地方を紹介しています。
宿舎で生活をしながら勉強をしますが、自分でお金の管理をしたり、生活のリズムを作ったりととても成長します。お兄ちゃんのような賢いタイプの子はきっとビックリするくらい成長しますよ。
そして、就職が決まった後も先生が定期的にフォローしてくれるメリットもあります。』
『お兄ちゃんには、これから十分に自信をつけてもらって、ここならお兄ちゃんの得意な部分を伸ばすことができるんだけどどうだろう』という形で話をできると
良いなと思います。
『本当ですね。私はダメな時にお兄ちゃんに「お兄ちゃんの苦手な部分を補う為にこういうところが」と話していました。
「お兄ちゃんの良い所を伸ばすためにこういうところ」と言ったほうがずっと本人も受け入れられやすいですね。。。。』
『今の状況から逃げる為にというのは思春期のお兄ちゃんのプライドが許さないのは当然です』
『全く、その通りですね。私はとんでもない勘違いをしていました。』
『その為には十分良い所を伸ばして自信をつけさせてあげて、自分の状況を受け入れられる心を育てましょう』
『これからは、学校に教育コーディネーターという方がいらっしゃるはずなので
そちらと相談しながらお兄ちゃんの進路を決めていったら良いと思います。
もし、お母さんが上手く説明できない時、困った時は私が間に入って話す事も
可能ですので、いつでも連絡してください。』と言った。
お兄ちゃんの道筋が見えてきた。
病名は今回も告げられなかったけれど、お兄ちゃんは軽度発達障害で高等養護学校への進学が望ましいのだという事が相談員さんの話から分かった。
この1年、お兄ちゃんは本当に明るくなった。
いつでも、大声で歌を歌っている。
怒る時も大きな声で。
笑うときも大きな声で。
いつでもお兄ちゃんの元気な声が家中に響き渡っている。
今回の期末も直前まで2人でやった。
お兄ちゃんは『数学40点はいったな。40点だったらソフト買ってーー』と自信満々だった。
こんなに自信満々でまた3点とか10点だったらがっかりするんじゃないかと心配だったが、私が聞かなければ本人もケロッとして何も言わない。
ちょっとはがっかりしたのかもしれないけれど『ワーク提出で合計100シールもらったからゲーム買ってーー』とか言ってる。
私が気にしなければ本人も気にしないものなのかもしれない。
お兄ちゃんの底抜けの無邪気さが自分の障害を前向きに受け止めて強く生きていってくれると信じたい。
それにしても、もし地方にいく事になってしまったら。
私の子離れの準備もしなくてはいけないなぁと思ったのだった。