トンネルの向こう側

暗いトンネルを彷徨い続けた結婚生活に終止符を打って8年。自由人兄ちゃんと天真爛漫あーちゃんとの暮らしを綴る日記

勉強中

2008-06-26 23:19:28 | 子供
テストが終わってから、毎日お兄ちゃんと額をつき合わせて
勉強している。

途中『お母さんは怒ってばっかりで離婚する前のお父さんと入れ替わったみたいだ。お父さんの方が優しくて良い』

『お兄ちゃんはお母さんが怒るといつもそうやって言うけど、時々しか会わないお父さんと比べられたら、お母さん立場ない。お父さんと比べられるのお母さん悲しい。』

『ごめん』

『うん。お母さんもあんまり怒らないように気をつけるよ』

『うん』

なんてやり取りもあった。

私もショックだったがお兄ちゃんが一番ショックだったんだろうと思った。

小学校の頃から成績はいまいちだったけど30点以下は滅多になかった。
それが全教科だったんだから。。。

英語にいたってはIとYOUすら読めない状態だったのには本当に驚いた。

『この点数じゃいくらなんでも、お兄ちゃんも嫌だろうと思ってさ』
『俺もこれじゃあ嫌だ』

『じゃあ、2人で少し勉強してみるか?お母さん付き合うから頑張るか。』

『うん。せめて次は50点くらいはとれるようになりたい』

そう言って二人で勉強することとなった。

夕飯を食べていつもはテレビやパソコンの時間だけど
『やるか』と声をかけるとお兄ちゃんもいそいそと勉強道具を持って
居間にやってくる。

あーちゃんもひらがなの勉強をしたりしている。

中学の勉強なんてもう全然忘れちゃっている。
分数の掛け算すら参考書を見てからじゃなと分からない。

どこまで付き合えるか分からないけれど、せめて勉強の糸口がつかめるまで
付き合うよ。

お兄ちゃんを生んでから1番長くお兄ちゃんと向き合っている気がする。


というわけで、あまりパソコンを開く時間がなくなりそうです。
ボチボチやりますので宜しくお願いします。
お兄ちゃんの事を気にかけてくださってとても嬉しかったです
ありがとうございました。


私に出来る事

2008-06-21 09:44:58 | 子供
お兄ちゃんが中学に入って初めての学年試験が終わった。

結果は最高点が33点(100点満点中)という惨憺たる結果だった。

毎日1時間は部屋で勉強しているようだった。
でもやっていた問題集を見せてもらったら、真っ白だった。

ただ座っていただけだったんだとがっくりした。

こちらは私立より公立の方が入るのが難しいから、
公立が落ちてしまったら私立にいれてあげられるか分からない。

公立がダメなら夜間か就職と言う事となる。

塾はやはり高くて通わせてあげられそうもないし、今やっている通信教育が精一杯という感じ。
でもそれも手付かずなら意味がないのかなと思った。

放っておけばいつかは気がついてするようになるのか、
やらなければそれなりの人生の責任を背負っていくのか。

後で『あなたがやらなかった結果だよ』と私は突き放せるのか。

答案用紙を並べてお兄ちゃんと話し合った後、
2人で数学の間違ったところを見直して2時間一緒に勉強した。

お兄ちゃんは『そうか。こうやれば良いんだ。面白いね』とか言って
後の問題集もやっていたけど。。。
いつもテストの結果の後だけやる気なんだよね。

なんだか、元夫の借金に悩んでいた頃に似ているなぁと思った。



4人暮らし

2008-06-16 19:20:40 | 子供
半年振りの面会を終えて子供達が帰ってきた。

あーちゃんはいつものように大泣きしていた。
お兄ちゃんは部屋に閉じこもってしまった。

お風呂からあがってもお兄ちゃんが出てこないので部屋を覗くと
子猫のように布団にうずくまっていた。

『どうした?』と声をかけると
『ウワーン』と赤ん坊のように泣き出した。

『半年振りだったもんね』と言ってゆっくり背中をなでた。

あーちゃんももらい泣きでまたまた家の中は泣き声でいっぱいになった。

なかなか泣き止まないお兄ちゃんの背中を撫でながら、今読んでいる本の一説を思い出していた。

両親が離婚した女の子は家族4人で行ったデパートの屋上の遊園地に近づくことができない。
4人でお弁当を食べたパラソルの下のテーブルも辛くて見ることが出来ない。

すると友達がその遊園地に女の子を連れて行き、懐かしいメリーゴーランドの柵と
パラソルのテーブルに包帯を巻いた。
それを見た女の子は『私は傷ついて血が流れていたんだ。包帯を巻いて手当てしてもらって傷が治った気がする』と元気を取り戻す。

その一説を思い出して『お兄ちゃんの忘れられない包帯を巻く場所は何処だろうか』と考えていた。
何処も思いつかなかった。

ふと我にかえるとお兄ちゃんはもうフンフンと鼻をすすって大分落ち着いたようだった。
しかし私の顔を見て『また4人で暮らしたい』と言って
こみ上げたように大粒の涙が出始めた。

私はぼんやりその顔を見ていて、聞いてみたくなった。
『ねえ。お兄ちゃん、そんなにあの4人暮らしは楽しかったかい?
もう一度戻りたいほど楽しかったのかい?』

『お兄ちゃんはお父さんの顔色を見て、話をする時赤ちゃん言葉でしか話せなくなってたじゃない。お兄ちゃんがなにげなく言った言葉に『バカにしてる!』って怒鳴られてどんな風に言ったら怒られないのかのかわからないって泣いてたじゃない。

4人でどこかへ出かけてもお父さんはいつも携帯電話をいじったり、タバコを吸いにどこかへいなくなっちゃって、いつだって帰る時間までお母さんとあーちゃんと3人で行動だったし。

仕事辞めてフランチャイズを始めてからは、悲惨だったじゃない。
フランチャイズ、って言う割には全然頑張らなくなっちゃって、
毎日携帯とにらめっこ。

新聞配達を始めた時なんて朝の4時に出るからって9時に布団に入って
ちょっとでも騒げば『うるせー!』って怒鳴られて。。
お母さん全然楽しくなかった。

本当にあの頃が楽しかった?
また戻りたいほど楽しかった?

今のお父さんだから会いたくて、寂しいんだよ
たまにしか会えないんだからお父さんだって頑張るさ。

また一緒に暮らしたら同じだと思う。

お兄ちゃんは涙の乾いた大きな目でじっと私を見ていた。

お兄ちゃんは気持ちを分かってくれない私に絶望しただろうか?


でも、私は聞いてみたかった。

本当にあの4人暮らしがお兄ちゃんにとって幸せだったのかって。。。
もう一度戻りたいほど楽しかったのかって。。。
包帯を巻ける場所はあるのかいって。。。



我家の登山遠足

2008-06-09 21:23:00 | ポエム
小さなお尻をひょこひょこ揺らして
あーちゃんはどんどん山を登って行った。

最初はお兄ちゃんが先にどんどん登って行っちゃって
見えなくなったのに途中でバテてた。

それを軽々と追い越してどんどん登っていくあーちゃん。

確かに先生が行ったとおり道幅も狭く、坂道も石の階段が続いているような山だった。
片側は崖になっている。

そんな風景もお構いなしにちょっと休むとあーちゃんの姿が見えなくなりそうで
ついて行くのが必死だった。

頂上に着くと足元に町並みが広がっていた。

岩場に座りみんなでお弁当を食べた。

前の晩に雨が降ったらしく、足場は泥で滑りやすくなっていた。

一休みして坂道を下った。
先生が心配していたのが嘘のようにあーちゃんはスタスタと降りていった。

『まってー。あーちゃん、すべって転んじゃうよ』

と言っているうちにスッテーンとあーちゃんがしりもちを着いた。
おしりは泥だらけ。

あーちゃんは「エヘへ」と笑ってまたスタスタと降りていった。

途中で笹笛を作った。
子供の頃はよく作って遊んだ。

あーちゃんはそれがすごく気に入ったらしく何本も作って
『プープー』と吹きながら山を降りた。

初夏を思わせるほど暑い一日だった。
あーちゃんは家に着くまでずっと歌を歌っていた。

『お母さん。面白かったね。楽しかったね』

何度もそう言った。

『お母さん、良い日曜日だったね』お兄ちゃんが言った。

『うん。そうだね』と言ったら、鼻の奥がつんとなった。

 

現実

2008-06-06 23:15:48 | 子供
今朝。娘を送った後、駅に向かって歩いていた。

その姿はすぐ分かった。

元夫が俯き加減で歩いてきた。

私は咄嗟にわき道に入り元夫の姿を見ないように
急いで信号を渡って通り過ぎた。

後ろを振り返って確かめたい衝動を抑えた。
振り向いてどうなる?

元夫も気がついてこちらを伺っていたらどうする?
前のように無理に笑顔を作って話でもするか。

一瞬しか見ることが出来なかった顔。
下を見て黙々と歩く姿は、疲れきっているように見えた。

それが頭に一瞬で焼きついた。

だからどうなる。
その姿を何度も思い返してなんになる。

来週、子供達は半年振りで面会をする。
周りの人たちが『やることやってから面会なんじゃないのか』と反対したけど
あーちゃんが『お父さんが保育園に見に来た』と嘘をついた。

本当に来たかのように話す内容は、私がすっかり信じて動揺してしまうほどだった。

うなだれて謝るあーちゃんを私は叱る事が出来なかった。
それほど会いたかったのかという想いに打ちのめされた。

引越しした夜。
あーちゃんが『お父さんはこのおうちには来ないの』と聞いた。
『うん。ここはお母さんとあーちゃんとお兄ちゃんのおうちだからね』

『おとうさんにも来て欲しい。お母さんと仲直りして欲しい』

『離婚したから仲直りはできないの。お母さんはお父さんといると笑えなくなっちゃうんだ』

『ふーん』そう言ったっきり何も言わなくなった。

正直な気持ちは子供達に会わせたくない。

会えばまた別れた後何日も動揺することだろう。

それでも、見に来たと嬉しそうに言ったあーちゃんの嘘を
私は肝に銘じなければいけない。

私の決断は子供を傷つけたのだ。
これが現実なのだと忘れてはいけないのだと
自分に言い聞かせる。



予感

2008-06-03 20:14:56 | 元夫婦
今回の予感は外れていた。
私の勘違いだった。

結婚していた頃、百パーセントの的中率だった私の予感。

いつも最悪の結果を運んできたあの嫌な感覚。

ありない。
そう思っても頭に浮かんだ想像は膨らんでパニックになった。

予感は外れた。

冷静になればありえない予感だった。

でも私はあの頃に容易に連れ戻され、何も考えられなくなった。

私の心は自分が思っているよりずっとずっと

あの頃を忘れないのだと知った。


臆病者

2008-06-02 22:53:27 | ポエム
今、とても嫌な気持ちです。

とても嫌な予感がします。

明日、確かめに行ってきます。

喉の中になにか詰まっている気がします。

結婚していた頃何度も経験した感覚です。

予感が予感でありますように。

心穏やかに眠れますように。

何が起きても心穏やかでいられますように。

おやすみなさい

2008-06-01 22:42:00 | ポエム
引越ししてから毎晩同じような夢をみる。

元夫の夢。

休日の昼間。うたた寝していても出てくる元夫。

借金で喧嘩している夢。

離婚したのに家に押しかけてくる夢。

いつも夢の中で言い合っている。

なぜ?

昼間はほとんど思い出さなくなった元夫。

思い出す材料もこの家には残っていない。

元夫の席。

子供達がたばこの部屋と呼んでいた納戸。

元夫の使っていた茶碗も、お皿も、箸も引越しで捨てた。

もう、ここにはない。

何もない。

心が軽くなった気がした。

なのに夢だけは毎日でてくる。

まだ、どこかで私は残像をかき集めているのだろうか。

今日もうたた寝をしていたら夢に出てきた。

まだ子供が生まれていない頃。
2人で買い物に出かけた夢だった。

2人で他愛のない会話で笑っていた。

今まで見た夢の中でいちばん悲しい夢だった。