トンネルの向こう側

暗いトンネルを彷徨い続けた結婚生活に終止符を打って8年。自由人兄ちゃんと天真爛漫あーちゃんとの暮らしを綴る日記

ぼんやり

2008-07-29 20:59:57 | 
なんだか、ぼんやりしています。

考えがまとまらず、1日、1日をやっとこなしているような気がします。

お兄ちゃんの事で相談センターに電話して予約しました。

しっかりしなくちゃと思いながら日々を過ごしています。

お兄ちゃんは夏休みになって、クラブに行かない分
家事を一生懸命手伝ってくれています。

頼んだ事も忘れることなくしっかりやってくれます。

そんな姿を見ていると私の思い違いじゃないかと思えてきます。

そうであっても、そうでなくてもお兄ちゃんはお兄ちゃん。

我家の大切なお兄ちゃんなのです。

分かっているのに、とても心細いです。


疑念

2008-07-20 22:22:59 | 子供
メモの事でその子のお母さんからお詫びの電話がきた。

泣きながら『すみませんでした。申し訳ありませんでした』と言った。

息子が小学校にあがってから、何度こんな風にお友達の母親達に
頭を下げられた事だろう。

我が子の犯した出来事に戸惑いながら、信じられないと言う面持ちで
なぜ?あんなに仲良く遊んでいたのに。

私だって同じだ。
何で?っていつも思っていた。

私は今、息子はLDなのではないだろうかと思い始めている。

家庭訪問があった。
中学へ入学して最初の学習到達度試験の結果を見せてもらった。
どれも、30点代だった。

息子はずっと勉強してきた。
毎日通信教育の問題集をやっていた。

私が子供の頃よりずっと勉強してきたと思う。
でも全く成果があがらない。

一緒に勉強を始めて気がついたことがある。
数学の問題も社会の問題も国語も全て問題を読んでいる時点でパニックになっている。

『どういう問題か分からない』と言うのだ。

数学の問題は全て型にあてはめて答えを探そうとする。
問題を理解せず形で覚えようとする。

リンゴが一個X円を3個、みかんを一個Y円を2個を合わせた代金を求めよ。

この問題が理解できないのだ。
前のページで似たような問題があった。だから割算だねと言うのだ。

違うよこれとこれを別々に式にして表すんだよ。
と言うとようやく『わかった!足し算だね。だから5×XYだね』

「違うよ。」と声をかけた時点で
『えーーー!わかんない。ダメだ』とパニック。私の声は聞こえなくなってしまう。

「深呼吸して、お茶飲んでもう一度聞いて」と言って落ち着くと
ようやく「あーそうか」となる。

読み書きに著しい遅れがある。
計算が苦手。

人の話を誤解してトラブルになることが多かった。
自分の思っていることを言葉に出来ず、周りに理解を得られないとパニックに
なり突然怒り出す。

やがて仲が良かったはずの子供たちはトラブルを起こし始める。

息子がムキになるのが面白いから?
だからいたずらが度を越して嫌がらせとなっていく。

何をしてもぼんやりしていて気がつかないから盗まれる。
トラブルが起きても必ず最後は『息子さんにも問題があるから。言葉で伝えられないから』そう言われてしまう。

トラブルを起こした子供たちは言葉が遅いから先生にばれても自分の良い様に言いくるめられるから、息子に牙を剥いたのだろうか?

言葉が遅い。
小さい頃からずっと気になっていた。

最近は大抵の会話は伝わる。
忘れ物もあまりしなくなって、あーちゃんの面倒も安心して任せられる。

知的の遅れがあるとは思ってもみなかった。

元夫も同じようなところがあった。
言葉に主語と述語がなく、話の流れもめちゃくちゃでいつも
何を言っているのか理解するのにもの凄く時間がかかった。

会社の昇格試験のレポートも全く書けない。毎年同じものをコピーして出しては
落ちていた。

そして著しく不器用だった。
写真もビデオもまともに撮る事ができない。

子供をお風呂に入れてもらえば溺れさせる。
サッカーの練習にいけば足を捻挫して帰ってくる。

車の事故も数知れず。

どうしてなんだろうといつも思っていた。

そして、息子は元夫にとてもよく似ている。
何をやっても上手くいかない。

靴紐も結ぶのがとても遅い。

失語症という言葉を見つけた。
当てはまる事が多いと気がついた。

そこから知った『LD、学習障害』
チェックをすると殆ど当てはまる。

そこに載っていた対応策を一通り読んで息子の勉強を教えると
ビックリするくらいスラスラと理解していく。

謎が解けたような気持ち。
でもまさかと思う気持ち。

これからどうしようと思う気持ち。

もうすぐ終わる、私の夏休み。
どうする、ちっこ。



一足早い夏休み

2008-07-15 22:14:11 | 
今日から会社の夏休み。
お盆時期は忙しいので一足早くお休み。。

今日は友達とバーゲンに行ってきた。
鞄と靴とTシャツが欲しかったのに、
目移りして結局Tシャツしかゲットできなかった。

でも友達とランチしていっぱい話して本当に楽しかった。

久しぶりに息子に『おかえり』と言ってあげられた。

丁度週末の連休と重なって7連休。
その間にお兄ちゃんの家庭訪問がある
ずっと傷みが引かない腰痛の整形外科も通いたい。

お兄ちゃんの眼鏡も作らなくちゃいけないし。
できればもう一度バーゲンに行きたい。

あーちゃんもちょっと保育園を休ませてあげたい。

離婚して初めての長期休暇。
やりたいことがいっぱい。
予定もいっぱい。

お兄ちゃんの夏休みは休めないから、週末の連休はどこかへ
連れて行ってあげたいし。

あーー。予定が組み立てられない。
ワクワクしているうちに終わっちゃいそうな気がする。

優先順位をつけなければ!


たかが牛乳されど牛乳

2008-07-10 18:59:08 | 子供
『お母さん!私は無理強いしたわけじゃないですよ』
涙ぐみながら先生は言った。

分かっている。
先生はあーちゃんが牛乳を飲めるようになるためにどれだけ
苦労していたか。

責めているわけじゃない。
ただ、最近は寝ても覚めても牛乳の心配ばかり。
『今日のおやつは牛乳?明日は?あさっては?』と一日中言っている。

『どうしたら飲めるの?どうしたら良いの?』
嫌だ嫌だと頭を抱えるあーちゃん。
終いには『練習する』と言い出した。

お皿を持ってきて『ここに入れて。ねこちゃんになる』と言って
子猫のようにペロペロと舐めり何10分もかけて飲む。

入園した頃牛乳が飲めないと言うと先生は『少しずつあーちゃんのペースに合わせて飲めるようにしていきましょう。今までもそうやって飲めるようになった子が沢山います』と言った。

確かに最初あーちゃんは3分の1から半分と徐々に飲めるようになっていった。

でもあーちゃんは牛乳が好きになったわけではなかった。
我慢して、頑張って飲んでいたのだ。
気持ち悪くて吐きそうになりながらも褒めてもらいたくて頑張って。頑張って。

でも一口飲めば次の日には二口に増えるのだ。
二口飲めなきゃ『昨日はこれくらい飲めたでしょ。もっと、もっと』と増えるのだ。

だんだん頑張れなくなっていった。
頭はどうやったら牛乳を飲まなくてすむかでいっぱい。

お昼寝の後のおやつはノロノロと支度が遅くなる。
早く座ればそれだけ牛乳とにらめっこの時間が長くなるからだ。
先生に遅いと怒られる。

牛乳は口をつけて何分も飲むふりで進まない。
おやつを先に食べれば「先におやつより牛乳を飲んだら」と言われ
隣につきっきりで座って『ほら。ほら。お支度が遅くなるよ』と言われ

少し離れて見守っていれば友達が来て『まだ、飲んでの?』と言われ
『ほら。お友達に言われたら嫌でしょ。早く飲もうよ。もう止める?』と聞かれる。

聞かれれば『頑張らねば』と思い『まだ、飲む』と言う
『遅くなるでしょ!もう今日はお終いにしましょう!』と取り上げられる。

入園して1年。半分まで飲めるようになった牛乳は今は舐めるほどしか
飲めなくなった。

先生に牛乳の事を言えば
『あーちゃんは何でもやる気がない。みんなとやろうとしない。
お支度が異常に遅い。牛乳も飲めるようになれば達成感を感じて、頑張れるようになる。そういう気持ちにさせてあげたい。少しでも飲めればきっとやれば出来ると思えるようになるはずなんだ。そうやりたいんです!』と熱く語る。

でも1年。
あーちゃんは達成感どころか苦痛しか感じていない。
少しでも飲めればと言うのならスプーンひとさじでも飲んだときに
褒めてくれたのか?

『これだけ?前はもっと飲めたじゃない。小さいお友達は牛乳嫌いだったけど
あーちゃんより飲めるようになったよ』と比べはしなかったか。

先生を責めているんじゃない。
やり方を替えてみませんかと言ったのだ。

『その小さな子はそのやり方で飲めるようになったかもしれない。
でもあーちゃんは今の状態でこれ以上飲めるようになるんでしょうか?
一度リセットして牛乳はお休みしよう。と頭から牛乳の心配を取り除いたなら
他の作業にも集中できるんじゃないでしょうか。』

『でも、すぐやりたくない。出来ない』って言うんですよ。
運動も苦手でみんなと差が大きくなるばかり。
小学校行ったらもっと困ると思うんです。

だから私は達成感を味合わせるために!
涙を拭いながら言う先生。

『牛乳で達成感は今のあーちゃんには無理だと思うんです。
今のあーちゃんにとって牛乳は試練。修行にど根性って感じです。
みんなとする作業はサボるようではダメですね。
しっかり言ってやらせるべきだと思います。
私も山が降りれないと言われれば連れて行き。
縄跳びが出来ないと言われれば練習して応援できます。

でも牛乳はダメです。
私にはお休みする以外いい方法が浮かばないんです。

だから先生にしばらく水でどうだろうとお願いしにきたんです。

『ハイ。。。分かりました。でもそれでみんなと違うと言うことでまた何かを言われて嫌な想いをするのはあーちゃんじゃないですか?』

『今だっていろいろ言われて嫌なんだから同じじゃないですか?』

先生はとても不満そうだったが納得してくれた。

でも次の日から私を避けている。
あーちゃんには普通に接してくれているようだ。

誰かに嫌われるのはとても苦手な私。
良い母親だと思われたい。

でも今、私は嫌われても良いと思っている。
あーちゃんの味方でいたいと思うのだ。

強くなれ。わたし。



眠れなくて

2008-07-07 23:54:22 | 
メモの犯人は。。。

お兄ちゃんととても仲良しで、『あいつらだけは違う』と断言していた友達だった。

先生が気がついて呼んで話を聞いたら
お兄ちゃんへの恨みつらみが沢山出てきたそうだ。

その話も晴天の霹靂のような内容ばかり。

うちにも何度も遊びに来た。

私もとても信頼していたお友達だった。

お兄ちゃんのショックは計り知れない。

お兄ちゃんから出た話もまた衝撃的だった。


もう、何がなんだか分からない。

少し落ち着いて生活できるかなと思えば奈落の底へ。

疲れた。

とても疲れたよ。

みんな。。。




認める

2008-07-06 18:12:22 | ポエム
お兄ちゃんと私は分かり合えないことがとても多かった。

子供の頃から、お兄ちゃんの行動は予測が出来ないことばかりだった。

迷子になる。

怪我をする。

人前でも大声で泣く。

言葉が遅い。

同姓と遊べない。

同年齢と遊べない。

知らない子でもすぐ家に連れてくる。

忘れ物も数知れず。

大事な物も盗まれる回数が他の友達よりずっと多かった。

盗み。

嘘。

とにかくお兄ちゃんの行動が理解できず、悩み、迷い。

そして『受け入れなくちゃ。全てを認めてあげなくちゃ』そう思ってきた。

苦しかった。

お兄ちゃんの行動を監視して、注意して、認めなくちゃと思う心と
反対にコントロールしてなんとか自分の理解できる範囲にお兄ちゃんを押し込めたかった。

予測のつかない行動は何より不安を掻き立てられる。
私は我慢が出来ないタイプなのだ。


私はお兄ちゃんの予測のつかないところが嫌なのだ。
止めて欲しいことも、直して欲しいところもいっぱいあるのだ。


昨日、用事があって家を空けた。
家を出るときに『お昼代だよ』と5百円玉を机に置いておいた。

帰ってくるとおつりとメモで『500円ありがとう』と書いて置いてあった。

汚い字だなぁと思いながら心が温かくなった
ふと私はお兄ちゃんが好きだなと思った。

嫌なところもあるけど
お兄ちゃんが大好きなんだと気がついた。

だから嫌なままで良い。
お兄ちゃんは嫌なままで良いいんだ。
今、私はそのままのお兄ちゃんで良いんだと初めて受け入れられた気がする。

なにやってんだろう。。。

2008-07-03 21:04:03 | 
周りの出来事に心が奪われ、足元の大切な事をいつも見落としてしまう。

学校でお兄ちゃんの鞄の中に『ぶっ殺す』などが書かれた誹謗中傷のメモが
でてきた。

私はその事でわざわざ夜遅くに心配して電話をしてきてくれた先生に申し訳ないという気持ちが先にでてしまった。

先生にものわかりの良い母親を演じ、そんないたずらなど気にしないという
風に装ってしまった。

嫌がらせをされたお兄ちゃんの気持ちは置き去りのまま、
物事はうやむやになって、何もなかった事にしようとしていた。

布団に入っても眠れなかった。
『本当にこれで良かったのか。親ならそんな酷いメモを入れて我が子を傷つけた
子供を探し出し懲らしめてやりたいと思うものじゃないのか。
私は本当にうやむやにしたいのか』

先生に手紙を書いた。
犯人が分かるなら探して欲しいこと。
先生はうやむやにしないとやった子に伝えて欲しいこと。

その日の夕方、先生が家に来た。
今の現状では犯人探しは難しいこと。
学年の先生方全員に知らせ、学年集会を開いたこと。

他にも嫌がらせをされていた子が見つかったこと。
それらを合わせて指導し、これで様子を見てみたいと思っていることなど。

先生は根気良く息子の話に耳を傾けてくれた。

息子は今回の話はそっちのけで、小学校の友達のトラブルばかりを
話し始めた。
その中で小学4年の頃に同じように嫌がらせのメモを入れた友達の話し
その子が今回の犯人だと言い張った。

そして去年のDSのゲーム機を盗んだ友達も怪しいとか。
些細な事でトラブルになった友達の悪口などを次々と話し続けた。

私は『そんな話まで先生にしなくても』と口を挟むと
凄い目で私を睨みつけ『だって、めちゃくちゃ腹が立ったんだ』と益々
話が止まらない。

こんなにこの子には怒りが溜まっていたのか。
今まで息子のトラブルは『そんなこと』と受け止めてあげられなかった
から息子の中では消化されないまま気持ちの切り替えを出来ずにきてしまったのだと思った。

先生がいくら『今の段階では君の疑っている小学校の友達を犯人だと決め付けることは出来ないんだ。これからは学年の先生方全員で見守っていくから、それで様子を見ようということでどうだろう。』と言っても無言でムスッと黙ったままだった。

最後に息子は『なんで!俺ばっかりこんな嫌な目にあうんだ。俺は何にも悪いことなんかしていないのに』と吐き捨てるように言った。

穏やかに話を聞いていた先生は
『今までもいろんな友達とのトラブルがあったんですね。
この子は昔あったことから気持ちの切り替えが出来ていないようですね。
そのことが引き金となってクラスでも突然怒り出したり、物にあたったりという事が多いんですね。
その辺から知らないうちに周りとのトラブルを引き起こしているのかもしれません。』

息子は小学校の頃から先生に突然怒り出して周りをビックリさせてトラブルになると言われてきた。

友達の些細な言葉を『バカにした!』と怒り出しネガティブ思考ですと言った先生もいた。

また同じように言われてしまった。
結局、また『君もこういうところを治していくと友達と上手く行くしトラブルにも
巻き込まれないようになっていくと思うよ』と短気を指摘され
息子が悪いからこういうメモが入ってしまうんじゃないかという話になってしまった。

息子の顔はこわばり、先生が帰るまで無言のままじっと足元を見ていた。

すぐに『バカにされた!』と些細な人の言葉に敏感に反応して
周りとトラブルばかり起こしていた元夫と息子が重なってしまうと自分でも
何とかしなくちゃという思いに縛られ、そこが全ての諸悪の根源のようになってしまって息子の味方がいつのまにか出来なくなっている。

息子は『短気って直るのかなぁ』と自分を責める始末。

あとから『そうじゃないよ。今回はそんなメモを入れた人が絶対悪いんだよ』といったところで息子の心が晴れることはないだろう。

いったい。わたしは何をやっているんだろう。

無力

2008-07-01 22:37:54 | ポエム
私は無力だ。

自分が無力だと感じる時
口惜しさにもだえ苦しむ。

私は無力だ。
神様にはなれない。

『父親が病院から退院し母をを施設から引き取ってまた二人で家で
暮らし始めてしまいました。父親は酒びたりで前の生活に逆戻りしてしまいました。2人を施設に入れようと頑張りましたが、やはり残念な結果になりました。
あなたにも随分色々してもらいましたが。。。
もう、親の状況報告はしません。 』

せめて元姑にはこれからの余生を安全に暮らして欲しかったと思う。
それでも私には何も出来ない。

こんな時、私は神様になりたいと思う。

姉の苦しみは減らない。
お正月からずっと家族を無視し続ける甥っ子。
もうすぐ大学の受験の為の進路相談だというのに、一言も口をきかない。

中学に入ってすぐに不登校になってしまった姪っ子。
行きたくても体が動かない。
久しぶりにあった姪っ子はおちゃめでやんちゃだった幼い頃を
思い出せないほど無口になって。。。

母親から離れられない末っ子の甥っ子。
もう小学校低学年なのに母親がちょっと見えないだけでも不安がる。

姉はひとり駆けずり回って必死になって家族をつなごうとしている。

壊れてしまいそうな姉をみて、私は神様になりたいと思う。

境界線も全てを飛び越えて傲慢な神様になりたいと思う。