トンネルの向こう側

暗いトンネルを彷徨い続けた結婚生活に終止符を打って8年。自由人兄ちゃんと天真爛漫あーちゃんとの暮らしを綴る日記

ごあいさつ

2010-12-29 20:57:59 | 
また、1年が終わりますね。

このブログもまた1年が加わったのかと感慨深く思います。

今年は、今までで1番忙しかった年でした。

毎日があっという間で、ただ必死に仕事と家事と子育てをこなして
いたように思います。

人との出会いもとても多い1年でした。

この1年を振り返って、自分にとってどんな年であったかと
考えるには時間が足りません。

年が明けたらすぐにお兄ちゃんの受験が待っています。

それが終わり、無事高等養護学校へ入れるまで私の1年は
終わりそうもありません。

みなさん。
今年1年また私の話を聞いてくれてありがとう。

よいお年を。

古傷

2010-12-15 21:08:36 | 
面会の時、近くのコンビニの前で待ち合わせをしている。
お兄ちゃんとあーちゃんで2人で行き、会えたら『今、会えました』と元夫からメールを受け取る事になっている。

ここ数ヶ月は毎月のように面会をするようになった。
今月は、あーちゃんが寝込んでいたからお兄ちゃんだけ出かけることになった。

時間間近になってもなかなか支度をしないので
『お兄ちゃん、もう待ってるんじゃないの?』と聞くと

『お父さん、コンビニの前で待ってたことないもん。』とさらりと言った。

『え?』

するとあーちゃんが
『この前なんかね~。いないからお父さんの家まで行ったら寝てたんだよ!
あーちゃん。あけろ~!ってドアをドンドン叩いて起したんだよ』

『え??どういうこと?いつもってじゃあ、待ち合わせしないで直接家に行って
たの?』

『そうだよ。待ち合わせで会った事ないよ』

『一度も?』

『うん。一度も』
。。。。。。


じゃあ。あの『今、会いました』のメールは?

嘘だったんだ。

どうしようもない怒りがこみ上げてきた。

迎えにも行っていなかったくせに、さも行ったかのように
『会えました』ってメールよこして。

馬鹿にしてるんだ。

迎えに行かなかったって言ったらまたうるさいから
嘘ついておけ!

どうせ。分からないだろう。
会えたことには変わりないんだから。

過去の元夫の声が聞こえてくるようだ。


看病に来ていた母が言った。
『変わっていないんだね』


あの男に嘘をつかれると、どうしてこうも
胸をえぐられるような痛みを伴うのだろう。

人間の尊厳を無視されたような。
全ての自分を否定されたような。

自分の価値を値踏みされたような。

お兄ちゃんはバツが悪そうに
『じゃあ!行ってくる』と面会に出かけて行った。


帰ってきたとき
『今回はちゃんと迎えに来ていたよ』と言った。


それは、嘘か?本当か?
お兄ちゃんが元夫を庇って言っているのかと思ったら

私の古傷はズキズキと痛み出した。
またしばらく、傷はふさがらないだろうと思った。




母との時間

2010-12-12 16:23:18 | 
あーちゃんが風邪をこじらせて、一週間寝込んでいた。

私は仕事仲間がひとり入院してしまったため、休む事ができず
結局母に頼んだ。

途中、治ったと思って学校へ行かせたら、学校でまた発熱して呼び出しを
されて、とんぼ返りで母に戻ってきてもらった。

離婚して、母との時間がずっと増えた。

子供の頃の母は、私に話しかける事はめったになかった。

叱られる事もなかったが、笑いかけられることも、普通の会話すらなかった。
母とは何か知らずに育った。

就職した時、母親と凄く仲の良い同僚がいて
『お母さんに相談してから』が口癖で、洋服一枚でも母親と買い物に
出かけていた。

その時私は『母親に相談する』という意味が分からず、
子供は1人で何でも考えて育つものでしょ?と思った。

『お母さんが。お母さんに』と常にいう彼女を見て

『なにひとつ自分で考えられないなんて』とイライラした反面、強烈に
嫉妬した記憶がある。

寝ているあーちゃんを2人で覗き込みながら
『ごめんね。無理させて。』と謝った。

『ちっこはさぁ、小さい頃から手がかからなくて、ほんとう楽だった。
姉は精神的に脆くてとにかくつきっきりで結婚するまで本当に大変だったし、
弟は、定職につけず10年も引き篭もってしまって、今の家庭を持つまで大変だったし、ちっこは中学でもう1人で高校も決めて、就職も決めて、結婚式も自分で貯金して
さ。』

遠くを見るように母は話していたがふと口をつぐみ。。。。

『最近、やっぱり、子供は同じだけ手をかけるように産まれてきてるんだなぁって思ったよ。今まで楽した分、今度はちっこの番なんだなぁって。でもね、全然、苦労だなんて思ってないんだから、困ったらいつでも言いなさい』

私は小さい頃、もし私がこの家からいなくなったとしても、家族は私を探さないだろう
と思っていた。

ずっとずっと消えない壁を間に挟んで母との関係を作ってきた。

幼い頃、寝る時にどうしようもない寂しさに襲われて、幾度も自分で自分を
抱きしめ背中を自分でトントンと叩き『ねんねこ。ねんねこ』と歌った。

雨の音を聞きながら、どうしようもない孤独感に押しつぶされそうになり
押入れの布団の間にもぐりこみ、母体の中にいる赤ん坊のように小さくまるくなって
『大丈夫。大丈夫』と自分で自分をなぐさめた日々。

あの頃に戻れたなら。
言ってあげらるのに。
『あなたは、いらない子なんかじゃなかったよ』って