トンネルの向こう側

暗いトンネルを彷徨い続けた結婚生活に終止符を打って8年。自由人兄ちゃんと天真爛漫あーちゃんとの暮らしを綴る日記

嘘の中の真実

2007-08-29 19:20:01 | 元夫婦
数年前のこと

ある日、玄関のチャイムがなった。
「お宅のご主人様にご融資をさせていただいたのですが、返済が滞ってまして
連絡もつかず、こちらに伺わせていただきました。」

全く心当たりがなかった私は動揺しすぐに夫に連絡をとった。
夫は「免許証を盗まれて悪用された。いますぐ警察に行って手続きをしてもらうから。支払いは借りた時の俺のアリバイが証明されたから、保険適用になって
支払わなくても大丈夫だから。安心して」と言った。

そして夫はその足で警察へ行き、本当に免許証を再発行してもらってきた。
免許証の裏に『再発行』の文字を見て私は心のそこから
「良かったねー」と安堵したのだった。

でもそれは全て夫の自作自演だった。
数年後その会社からの100万もの督促によって、元夫の借金の発覚のきっかけとなった。

ある時は朝、夫の携帯に電話がなった。
夫は電話にでるなり「なにーー!!そうか。はい。はい。すぐ向かいます」と言った。
ただならぬ雰囲気に「なにかあったの?」と聞くと

「前から取引して支払いが滞っていた店が倒産したらしい。すぐ行って
お金をもらうか、差し押さえられる前に商品を撤収しなきゃ行けないから
今日は帰れないかもしれない」そう言って飛び出して行った。

その日の夜遅くメールが何度も届いた。
『今。家の前で見張ってます。もう差し押さえられて商品は取れませんでした。』

『今日は車の中で寝ます』

その時も夜中に見張らなくちゃいけないなんて、可哀想にと心のそこから
同情した。

次の日目の落ち窪んだ夫が帰ってきて
「駄目だった。。。上司に責任取れって言われた。15万くらい用意できるかな」とどす黒い顔で言った。

一晩中車の中で見張って、結局無駄足でその上、上司に怒られて可哀想。
そう思った私は家の通帳からこつこつ貯めた15万をなんの疑いもなく渡したのだった。

でもそれからそんな事が何度となく起こる様になった。

その度に夫は車で野宿をし、次の日に始末書と共に自腹を切った。
結局嘘だった。

全てが自作自演だった。
倒産という真実に自腹と言う嘘をつけて要求したら
私がすんなりお金を出した事に味をしめたのだろう。

野宿と言う真実。
自腹と言う嘘。

借金と言う真実。
免許を落としたという嘘。
再発行と言う真実。

真実と嘘を上手く絡ませているうちに夫自身も
嘘が真のように思えていたのではないだろうか。

舅の車を借金のかたに売り払った時。
飲酒運転をする舅をやめさせると言う真実。
その為に車を売り払うという嘘。


嘘がばれる度に体が震えるほどの屈辱を感じた。
「私を馬鹿にしてんのか?」と詰め寄ると
「全部が嘘じゃない」と夫は言い張った。

「じゃあ!何が本当だって言うんだ!騙してお金を持っていった事に変わりないじゃないか!」と怒鳴ると

「どうせ何を言っても信じてもらえないから、どう思っても良いよ」と最後は投げやりになる。

後は貝のように黙りこくり絶対に真実を言おうとはしなかった。

夫の中に「嘘ばっかりじゃない」という自信があったのだ。

野宿だって本当だし、倒産だって本当さ。
俺は一晩中おきていた。
俺だって大変だったんだ。

「どうせ信じてくれない。俺の全てを否定している」
全てが嘘だという私が悪いかのように責めた。

夫にとって真実を嘘に絡める事は自分を誤魔化す為にも必要だったのだと思う。

夕方、ニュースで車上荒らしにあって、警察官が「署に戻って、カードを止めましょう」と言った。
その言葉にあの時の出来事が蘇り言いようのない怒りに包まれた。

信じていた者に嘘をつかれる事は本当に悲しい。
「嘘は嫌いだ。どんなむごい真実でも良いから、嘘は止めて」と何度も訴えた。

でも夫は嘘などついているつもりはなかったのだ。
だって真実の中に嘘を隠していたのだから。

私の叫びは元夫に届く事は最後までなかった。

今日も私の話を聞いてくれてありがとう

5カ月

2007-08-27 22:16:34 | 元夫婦
離婚して5カ月が経とうとしている。

離婚した頃周りに「なんかスッキリーって感じだね。」とか「気が楽になったでしょ」とか言われた。

確かに周りから見たら、離婚する前の方が暗く沈んで見えただろう。
自分でも『いけいけモード』全快で興奮状態だった。

ある日シャンプーしていて、何気なく排水溝を見てギョッとした。
そこには髪の毛の束が固まって渦巻いていた。

その時から下を向いて書類を作っていると書類の上にハラリ、ハラリと髪の毛が抜けるようになった。

あんまり抜けるので美容室で『円形脱毛になってませんか?』と聞いてみた。
幸い円形脱毛にはなっていなかった。
でも髪の毛は出産で大量の抜け毛を経験した時のように薄くなった。

夜も夜中に何度も目が覚めるようになった。
これからの不安で眠れないと言うより、なんでこんな事になったのだろうと自問自答しているうちに眠れなくなってしまうのだった。

月の来るものもガタガタになった。
ほんの3日ほどで終わってしまう日もあれば、
たっていられないほどドクドクと血の塊が降りて来るときもあった。

体重も減って、朝、昼は食欲が湧かないのに夜になると、
いくら食べても物足りず、子供のお菓子を貪り食べたこともあった。

何気ない出来事に涙が止まらなくなり、会社が終わったと思えば泣き。
娘を迎えにいって笑顔を見れば泣けた。

今朝、会社に行ってAさんの隣に座ると、フワッと床屋の香りがした。
離婚したばかりの時、Aさんの床屋の匂いに反応して涙が出そうになった。

今日は何も感じなかった。
そう言えば抜け毛も治まった。

夜は相変わらず何度も目が覚めるけれど、ぐっすり眠れる日も増えた。

子供達との会話にも元夫の事が出ることが随分減ったなぁって思う。

あんなにあった元夫への罪悪感も元夫が可哀想だと思う気持ちも、
小さく疼く程度になったような気がする。

やっぱり時間の力って凄いんだなって思う。
どんな感情も押し流していってしまうんだね。

今日も私の話を聞いてくれてありがとう



私の中の人々

2007-08-21 21:21:31 | ポエム
こんな風に疲れるとき、私の中には沢山の人達が住んでいる。

それは私が本当の問題から目をそむける為にいろんな人を心の中に住まわせてしまうからだ。

さっきまであの人の事を考えていたと思ったら、
今度はこっちの人の事を考えている。

だんだん考える人の事が増えすぎて、現実の人との会話を忘れて
心の中の人と会話ばかりするようになってしまう。

考えてもどうしようもない他人の問題の事をあたかも自分の問題のように、
あーでもない、こーでもないと考える。
こんな風に言ったら分かってくれるだろうか?
あんな風に言ったら伝わるだろうか?

不毛な会話を心の中で延々と繰り返す。
そしてヘトヘトに疲れてしまうのだ。

本当の問題は。。。
じっと大勢の人を掻き分けていくと見えてくる。

会社の仕事と人間関係。

仕事が終わるたびに「これで良いのか?」と疑問が湧いてくる。
入った頃よりはずっと仕事が増えた。
電話も取れるようになったし、人の顔をも覚えた。

それでも最初の頃の針のむしろの事が忘れられず、また暇になったらどうしよう。
今日は仕事があるだろうかと毎日心配しながら会社に出かける。

仕事がある日はホッとしてない日はオロオロと仕事を探す。
とても惨めな気持ちになる。

仕事があった日も終われば明日も仕事はあるだろうかと心配している。
こんな風に毎日が薄皮剥ぐように過ぎていく。

「これで良いのか?本当に私のやりたい事なのか?」
私はどこに向かい、何がやりたかったのか。

収入もそうだけれどそれ以上に自分のやりたい道に進んでいるのか分からなくなった。

私は何が好きなのだろう。
どんな事に興味が湧くのだろう。

考えた事もなかった。
好きな事を仕事にできる人は少ないのかもしれない。
それで食べていける人はもっと少ないかもしれない。

ここをステップにして次に進もうと思っていた。
でもどっちに進むのかが決まらない。

ここに拘ると全く先が見えなくなってしまう。
全く違う世界を目指したなら、ここにいる意味がなくなってしまう。

そして人間関係。
どうしてパートの女性と上手くいかないのだろう。

パートの女性は長いキャリアを積んできたのだという。
頭がもの凄く良くて、気も効く。
会社の人達の輪の中心にいて人望も厚い。

でも彼女の私に対する壁は異常に高い。
彼女は私がいないかのように振舞う。

私が時々話しかけるとまるで異性物に話しかけられたかのように
「は?何ですか?それがどうしたんですか?私に言われても分かりません」と
ナイフを突き立てられるかのごとくキツク言われてしまう。

彼女が私に話すときは注意する時と教えてくれる時のみ。
教えてくれる事も私の知りたい事は教えてくれない。

他の人が同じ事を質問すると親切に教えているのに、
私には「私も1人で考えてやってきたからあなたもやって」と言われてしまう

私は彼女が嫌いではない。
仕事に対して真剣で前向きな姿は尊敬している
彼女が注意してくれた事で随分助けられた。

だから親しくなれたらなって思う。
でも数々傷つけられて、もう話しかける気力もなくなってしまった。

彼女が周りの社員さんと話していても輪に加わるのが恐い。
そうして避けているうちに孤立していく。

会社で遊ぼうとは思わない。
それでも少しくらいホッとする時間が欲しいと思ってしまう。

何十もの鎧を身に着けてすごしている気がする。

私の中の人々に出て行ってもらって整理しているうちにやっと答えが見つかった
 
彼女との事はやっぱりこれ以上にもこれ以下にもならないだろう。

私が彼女に歩み寄る努力をまだしたいかと自分に問うと応えは「ノー」だった。
これ以上傷つけられるのはごめんだから。
孤立しても仕方ない。自分を守ろうと思う。

次は仕事。
自分が本当にやりたい事はなんなのか?
十年後自分はどうなっていたいのか?

好きな事はなんなのか?
自分の事を考えるのは得意じゃなかった。
自分の好きな食べ物すら思いつかない。

共依存症にどっぷりとつかって、他人の事ばかり考えているうちに
自分の事がわからなくなってしまったらしい。

一つずつ紐を解いていこうと思う。

私は何が好きで何が得意なのか。
自分の良いところ探しをまた1から始めようと思った。

今日も私の話を聞いてくれてありがとう








電池切れ

2007-08-19 21:50:25 | 
息子の夏休みも今日が最後となりました。
お兄ちゃんは留守番をよく頑張ってくれた。

今年の北海道は猛暑日が続いた。
私は冷房の効いた会社で過ごせたし、娘も保育園で目いっぱい水遊びをさせてもらって楽しく過ごしていた。

冷房のない我が家は風が入らず家の中が朝から30度を超えていた。
お弁当も腐ってしまいそうでクーラーボックスに入れておいた。
この暑さの中、お兄ちゃんはどうしているだろう。
仕事中も絶えず気になった。
急いで家に帰ると庭にバケツが転がっていた。

「なんで?バケツがあんなところに?」と聞くと
「あんまり、暑いから水撒きした。あーー。生き返ったよ」と楽しそうに息子が言った。

1人で暑さに耐えられず思いついたのだろう。
1人で庭に楽しげに水をまいていたのかと思うと心配していた自分が可笑しくて
笑ってしまいました。

朝は息子と私のお弁当作り。
私は町内会の子ども会の役員もやっているので、ラジオ体操に盆踊り準備。
娘の保育園の七夕まつり。

まともに家に帰れる事が殆どなかった。
あっという間に朝になり、あっという間に夜になる。
仕事も入ったばかりなのでお盆休みはなしだった。

養育費延滞事件があって、ますます、今の仕事に不安がつのる毎日。
どうしたらもっと収入を増やせるだろうかと真剣に悩むようになった。

今の仕事を続けるべきか、他の仕事を掛け持ちするか。
はたまた時期を見て転職するか。
今から動くべきか。

バタバタと過ぎていく日々に頭もバタバタと忙しくフル回転する毎日。

今日は1日ぼんやりして過ごした。
お兄ちゃんの宿題も終わったみたいだし、ホッと一安心したら力が抜けた。

ブレーカーが落ちたみたいに何も頭に浮かばない。

今日は早く寝よう。
とりあえず今日も笑って子供達と過ごせた。

それだけで良しとしよう。

あー。考えがまとまらない。
やっぱり電池切れです。

今日も私の話を聞いてくれてありがとう。



休暇

2007-08-12 22:03:42 | 
養育費、振り込まれました。

前から決めてあったお盆の面会日の前日に振り込まれた。

子供達に会いたくてきっと慌てて振り込んだんだろうなって思った。
『時間が取れなくて振込みが遅くなってごめんね』のメールが来たけれど
必死でお金を集めたのかなとか思うと悲しくなった。

なんだか子供を人質にして『会いたきゃ、お金を振り込め』って言っているようで
自分自身が後ろめたい気持ちになった。

面会も養育費も子供の権利。
養育費が入らなくても面会する権利は子供にあって、
養育費が入っていても子供が会いたくなければ会わなくても良い。

親が「養育費を払うから会わせろ」とか「会いたきゃ払え」なんて言えないんだよね。

子供達は養育費の事は知らなかったからお盆にお父さんに会えると楽しみにしていた。
私は連絡を取るのが恐くて出来なかった。
子供達に「忙しいから、会えないかも」と言ってしまった。

ずるいな。って自分で思った。

元夫は朝、早くに迎えに来た。
私は家の中から送り出して、元夫には会わなかった。
やつれ果てた姿を見たくないと思った。

会って苦労話を聞かされるのも嫌だった。

帰りは5時半の予定が4時半に帰ってきた。
『体調が悪くて早めに帰しました。ごめんね』とメールと共に。

子供に聞いたら、『お父さんはトイレに何度も行っていた』と言った
無理が祟っているのだろう。

夜中の3時に新聞配達に行って、その後に仕事に行って、夜9時に帰る生活。
無謀すぎる。
体が持つはずがない。

馬鹿だ。
アホだ。
心の中で毒づいたところで私にいったい何が出来るって言うのだろう。

いっそ憎めたらどんなに楽だろうって思う。

なんだか、全てが嫌になった一日だった。
ちょっと、お休みしたい気分です。

今日も私の話を聞いてくれてありがとう


決別の時

2007-08-06 19:36:57 | 元夫婦
借金で1番恐れていたのは利息だった。
利息が雪だるま式に増えるんじゃないか。
早く目の前の借金をなくしてしまいたい。その衝動を抑えられず、立て替える事が一番の解決策だと思って、自分の貯金を崩したり、必死に貯めた子供の積み立てを降ろしたりして尻拭いをし続けた。

元夫は尻拭いをしてもらう為に何でも言う事をきいた。
子供の面倒も良く見て家の手伝いもした。

尻拭いの代償に元夫の小遣いから返還してもらった事もあった。
元夫の小遣いは3万から8000円にまで減った。
それでも元夫は文句を言わなかった。

散々私の言う事をきき、家の事や子供の面倒を見て、小遣いも減らされて
それを受け入れる事で全てが帳消しになるのをじっと待つのだった。

1ヵ月も過ぎると何事もなかったように、借金もなくなりすっきりしたように元気になる。
貯金はむしり取られ、元夫の小遣いで補填したところで私の心は晴れなかった。

私がいつまでも憂鬱な顔をしていると、元夫は決まって花屋でバラを1輪買ってきた。そして嬉しそうに私に手渡すのだ。
その時私が大喜びしないと元夫は激昂した。

「こんなに努力しているのにお前は全然認めていない。
過ぎた事なのに何時までもグダグダ言いやがって。お前の気の済むようにしただろう!全てが嫌なんだべ!出てけば良いべや!!」と怒鳴り散らすのだった。

私はこの言葉を聞くと何時までもウジウジして本当に嫌な女だと思うのだった。
「もう、ない。これからの俺を見てくれ」と言う元夫の言葉を信じてあげられない
心の干からびた人間に思えて、早く許さなくちゃと思うのだった。

今日も通帳にはお金は入っていなかった。
何度も元夫にメールを書いては消し、消しては書いて、そして送れずにいた。

元夫の「うるせーな!家のローンも払う事になって大変なんだよ!だから新聞配達もしてるんだろ!俺の努力を認めてないんだ。」と怒鳴り散らす元夫の声が聞こえてくるようだった。

元夫は新聞配達をして養育費を入れようとしているのかもしれない。
「そんなに頑張っているのならもう良いよ」という免罪を待っているのかもしれない。

いつも「努力を認めない」と私を責めた。
今、思う。元夫は
『努力は認めて結果は諦めろ』と言う人だったのだと。

もし本当に新聞配達をしてでも養育費を入れようとしているのなら
やって貰おうと思った。

連絡はしない。
養育費が入るまで、メールもやめた。

努力を認めろと求めるなら結果も残してもらおう。

もう、嫌われても良い。
どう思われたって良い。
これで決別となったとしても。。。

今日も私の話を聞いてくれてありがとう





共依存との戦い

2007-08-01 18:21:38 | ポエム
「そんなもん、とっくに使ってないよ。だから新聞配達してんだろ!
困ってんだ。あんたに残していったお金、貸してくれ!」

「嫌だ!もう離婚したんだ。このお金は子供達を育てる為の大切なお金なんだ。
あなたにもお金を渡したじゃない。もうなくなったの?なんに使ったの?」

「良いから。頼むよ」
壁に寄りかかっていた元夫がヌッと立ち上がった。
子供達を抱えてジリジリと壁に逃げたところで目が覚めた。

時計を見るとまだ4時半だった。
もう一度目を瞑るものの今見た夢が頭にこびりついて、心臓はバクバクと高鳴っていた。

『どうしてか。先月までちゃんと入れていたのに。。何かあったのか』

結婚していた頃も何度もこの言葉を心の中で繰り返した。

家のお金を持ち出された時。
車を担保に勝手に借金をされた時。
普通なら怒りで腸が煮えかえるような出来事だ。

でも私はこの怒りでいっぱいになる事がとても嫌だった。
怒りをすぐに静めたい。
その為には夫が『どうして、こんな事をしたのか』を知る必要があった

夫は「友達に騙されたから。」「会社の取引が倒産して穴埋めしないといけないから」等、いかにも自分は被害者でどうしてもお金が必要だったと力説した。

馬鹿馬鹿しい嘘。
分かっているのに、どこかでそんな目にあった夫は可哀想。
仕方がなかったんだと思いたかった。
嘘で塗り固められた理由にすがり付いて、怒りを納めた。

『どうしてか?』を知りたい理由に、『どうしてか』を知ったなら
自分がなんとか出来ると思っていた。


夫の代わりに必死に考え、提案し、夫が自分の思い通りに行動して丸く治まってくれる事に躍起になっていた。
夫の嘘の理由の解決策などなんの意味もなかったのに。。。。

今も私は『どうしてか』を知りたがっている。
どうしてかを知って「それなら仕方ないね」と納得したいのだ。
こうして時々湧き上がる怒りを静める方法が思いつかない

どうして、払えなくなったのかを知ったなら、代わりに考え解決できるような気がしてくる。それを考えている間は怒りがどこかへ隠れてしまうのだ。

それでも今なら分かる。
『どうしてか』と問うて、本当の事を元夫が言う事はない。
もっともらしい、私が同情しそうな理由を考えついて、伝えるだけだから。

元夫は病気なのだ。
きっと何かがあってお金を工面できなくなったのだ。
それを認めるしかない。受け入れるしかない。

『どうしてか』から『自分はどうしたいのか』に問い直す。

元夫に請求したいのか。
給料を差し押さえたいのか。
子供は面会させたいのか。

これからの生活はどうしたいのか。

必死に『どうしてか』と湧き上がる気持ちと戦っている自分がいる。

今日も私の話を聞いてくれてありがとう