トンネルの向こう側

暗いトンネルを彷徨い続けた結婚生活に終止符を打って8年。自由人兄ちゃんと天真爛漫あーちゃんとの暮らしを綴る日記

カミングアウト(私の理想)

2009-09-30 20:20:16 | 
先生へ。

いつも大変お世話になっています。
今、学校祭に向けて合唱コンクールの練習にみんなで頑張っているとお兄ちゃんから聞いております。

しかし、歌詞を覚えて歌うという事がお兄ちゃんには難しいらしく、みんなに歌っていないと責められてとても辛いと言っています。

先日は音楽の授業に出ることが苦痛でたまらないと学校にいけなくなり、お休みさせていただきました。

特に指揮者のお子さんとの関係がとても悪くなってしまったらしく、とても悩んでいるようです。

最近では『誰とも上手くいかない。支援クラスにいこうかな』と言ったりします。

学校祭のうちのクラスの飾りつけは面白そうだから、作ってみたいとか、
技術でラジオを作ってきて、とても面白かったとか、まだまだ普通クラスで
体験したい事が沢山あるだろうに、みんなに分かってもらえないから支援クラスに
行くと言ったお兄ちゃんの言葉にとても悲しい気持ちになりました。

お兄ちゃんは発達障害があって、みんなと同じようにできることもあるけれど、頑張ってもどうしてもできない事がある。
なまけて見えたり、サボって見える事も、障害のせいなのだとみんなに伝えてもらえないでしょうか。

お兄ちゃんは支援クラスに異動するにあたって、担任の先生を知らない事を不安に思っているようです。
学校祭が終わってからで良いので、支援クラスの先生との面談や見学を予定していただけたらと思います。
宜しくお願いします。

お兄ちゃんに手紙を読んでもらった。
『お母さんは、今、毎日歌っていないって指揮者に責められているお兄ちゃんをみんなが見て、どうしてできないんだろうって思っているだろうから、なぜ出来ないかを分かってもらう良いチャンスなんじゃないかって思うんだよ。

お母さんは、お兄ちゃんに支援クラスに行くにしても、『みんなと上手くいかないから支援クラスに行く』ではなく『俺、新しいクラスで頑張るよ』って言って行って欲しいと思っているんだよ。

それに、まだ普通クラスで体験したい事が沢山あるでしょ。
外国の先生の英語も楽しいって言っていたでしょ。
技術だってまだいろんな事するだろうし、修学旅行だって行きたいって言ってたでしょ。

そういうのを体験して、『よし、俺は高等養護学校へ行く為に支援クラスへ行って
準備するよ。頑張るよ』っていう思いで行って欲しいと思っているんだよ。

『お母さん。何で泣いてるの?』

『お兄ちゃんは、今まで学校で大変だったろうなって思ってさ。
お兄ちゃんにもっと学校を楽しんで欲しいなって思ってさ。。』

『みんなが知ってからの反応が不安だなぁ。分かってくれるかなぁ』

『分かってくれない子もいるかもしれないけど、分かってくれる子だっていると思うよ。』

世の中は理想どおりにはいかない。
そんなに甘くないかもしれない。

でも、私はお兄ちゃんに学校が楽しいって思って欲しいんだよ。

虐められる方が悪いのか

2009-09-29 19:29:34 | 
道を歩いていた時、お兄ちゃんに向って、お兄ちゃんの名前を何度も笑いながら呼んで通り過ぎていく同級生達を見た。

お兄ちゃんは、ムッとしたまま自転車に乗って走り去っていった。

お兄ちゃんが『みんなが俺のあだ名、をふざけ半分に何度も呼ぶのが嫌だ』と言っていた。

あだ名は、特に不快なものではないけれど、名前も知らないし話した事もない
子達にお兄ちゃんのあだ名を○ッチーと連呼されていた。

側にいた友達に『今の見た?ただ、あだ名を呼んでいるだけだけど、からかいに見えたけど、あなたはどう見えた?』

『うん。からかいに見えるね。でもお兄ちゃんも名前呼ばれたんだから「オー」とか明るく返事したら良いのにって思ったよ』

『オーって返事をしたらどうなるの?』

『それで、終わりじゃないの?』

そうだろうか?
あの子達は、お兄ちゃんの返事なんか期待していないんじゃないだろうか。

困ったように逃げるのが面白いから、やっているんじゃないだろうか。

家に帰って『何ですか?何か用事ですか?』って真顔で言ってやれば良いのに』
って言ったら

『無視するのが一番なんだ』と呟いた。

オーって返事する事も何ですかって臨機応変に切り抜ける力があったら
最初からからかいの対象になんてされないんだろう。

学校祭で合唱コンクールがあるらしく、歌が苦手なお兄ちゃんは、いつも四苦八苦している。

クラスのみんなもあまりやりたくないらしく、なかなか歌がまとまらないらしい。

そんな中、指揮者の子がお兄ちゃんにばかり『声だせ!口パクするな』としつこく
言い、それがきっかけで一日中お兄ちゃんを馬鹿にしたり、からかったりするようになったらしい。


『明日は音楽だ。また責められるんだ。嫌だ。嫌だ』と本当に辛そうに言うから

『そんなに辛いなら休めば良いじゃん』

『え?ずる休みするの?』

『だって、辛いんでしょ。一生懸命やってもこれ以上声出ないんでしょ。』

『うん。必死。声出しても、出しても『もっと歌え、歌え』ってうるせーんだ。
俺、息できなくて目が廻って倒れそうになるんだ。本当に辛いんだ。』

『後、本番まで音楽2時間でしょ。朝連だけ20分だけなんとか頑張って、音楽は休めば良いじゃん』

『そうか。ずる休みじゃないか。俺、明日、公園廻って家に帰ってようかって思った。なんて電話するの?』

『朝、吐いてまだ気持ち悪いから休む』って言えば良いじゃん。熱あるって言うと
インフルエンザって心配されたら面倒だし、おなか痛いじゃいかにもサボりって感じだし。ね。吐いたって良いでしょ!』

『そうか。来週も休んで良いの?』

『良いさ。』

一生懸命指揮をするその子も大変だろう。

お兄ちゃんは、幼稚園の頃からお遊戯でも口が大きく開かず、顔も無表情なので
いつも歌っていないように見えた。
『全然、歌ってなくてお母さん残念だったよ』っていつも言っていた。

そんな時お兄ちゃんは
『ぼく、歌ってたよ』とムッとして答えていた。

指揮者の子もお兄ちゃんが無視しているように見えたのかもしれないけど。

お兄ちゃんが悪いの?

『もっと。みんなに歩み寄って欲しい』って先生は言ったけど。。。

歩み寄らないお兄ちゃんが悪いの?













自己破壊

2009-09-18 18:39:04 | 
のりぴーの記者会見を見て、何度も
『可哀相に。』とつぶやいた。

これから、この人はずっと依存症と闘っていくんだ。
止めたくても止められない。

ずっとずっと『吸いたい』という感情と闘っていかなくちゃいけないんだ。

『静かに暮らしたい』って言ってたらしいけど
依存症を克服できなければ永遠に心に静かな日々は訪れないんだろう。

なんて、可哀相なんだ。
そう思うと涙がでた。

自分で自分を破壊しなければ自分を支えられない人達。

そんな人達を私は沢山見てきた。

大手の職場に勤め、生活に困らないお給料を貰い。
家族がいて、毎日仕事があって、帰る家も友達もいる。

それでも、自らそれを壊さずにはいられない人達。

当たり前の退屈な日々を過ごす事が出来ない人達。
何かが我が身にいつも起きていなければ寂しくて生きていけない人達。

かつての自分もそうだったと思う。
自ら、渦中の中に飛び込みボロボロになることでしか、生きる実感を感じることができなかった。

自ら悲しみを作り出す事で、幸せを感じられる。

退屈な毎日は、何も生み出さない。
それは、自分の生きる価値を見失う恐ろしい時間だった。


最近朝、晩と空気が冷たくなったなって感じる。
空を見上げれば薄青く高い。

赤く染まり始めたもみじの公園を抜けて今日も会社へ向う。

明日から5連休。
何の予定も入っていない。

私は今、退屈な毎日を過ごしている。










歳には勝てない

2009-09-14 19:33:19 | 
秋の夜長。
ついつい読書に夢中になりすぎて寝る時間が遅くなる。

時計を見ると12時。
もう寝なくちゃ。明日も5時半起きだし。

そう思ってトイレに行くとお兄ちゃんの部屋からうなり声が。。。

『どうしたの?』

『腹が痛い。痛い。痛いよー』
涙を流しながらうずくまっていた。

『大丈夫?どこ?』

『おへその真ん中』

薬を飲ませて様子をみるけど治る様子もない。

トイレに何度も入るけど
『出ない。痛い。横になれない。横になるとスッゲー痛い』

それから2時間位、トイレと部屋を行ったりきたり。
腰が曲がったままイタイイタイと言う。

これは、盲腸に違いないと思い救急車を呼ぼうと着替えをしていたら
トイレから『痛いところでた。もう痛くない』と言いながら出てきた。

それでも横になるのが恐いと言って壁にもたれて寝始めた。

既にすったもんだで2時半になっていた。
それからまた痛くなるんじゃないかと不安で眠れず、3時半に部屋を覗くと
ベットに横になってグーグー寝ていた。

横になれたなら大丈夫かと思ったものの、どうにも目が冴えて眠れたのは4時を過ぎていた。

1時間半の睡眠で会社へ。
お兄ちゃんはすっかり良くなったらしく、それでも心配だからおかゆを食べさせて
家に寝かせて出かけた。

若い頃はよく徹夜で遊んで会社へでてもへっちゃらだったけど、この歳になってから徹夜はした事がない。
『久しぶりに徹夜だったな。眠くなっちゃうかな』と心配したものの
午前中は体も軽く、頭も冴えて普通に仕事ができた。

『私ってすごーい。まだまだ徹夜で動けるんだ。』と浮かれていた。

が!。。

午後、お昼を食べると、目がピクピクしだした。
鏡を見ると骸骨のように落ちくぼみ、幽霊のような顔つきに。。。

パソコンに向って仕事をしているはずなのに、突然頭がガクッ!と揺れて
ビックリして周りを何度もみた。

どうやら、目を開けたまま寝ていたらしい。

これは大変!とトイレで手を洗ったり、お茶を飲んだり、飴をなめたり。

立ったり座ったり。
備品を片付けたり。
とにかく動いていないと眠ってしまいそうだった。

午後は全然仕事にならなかった。。。。。


あー。。。やっぱり歳には勝てなかった。。

悪い夢

2009-09-11 18:42:55 | 
ずっと誰にも言えずにいることがある。

それは『悪い夢』の事。

元夫の事はすっかり水のように流れてしまい、なにを思い出しても何も感じなくなってしまった。

『愛情』の反対は『無関心』なんて名言を実感するこの頃。

だけど、記憶の片隅にあるものが、無防備な夢の中に入ってくるのだろうか。

それは、いつも同じシチュエーションの夢。


『家に帰ると元夫が家にいる。私は早く帰らないかなぁとイライラしている。
元夫に「もう、帰ってよ」と言うとニヤニヤ笑いながらいつまでも居座っている。
そしてタンスを開けてお金を漁り始める
「やめてよ。それは子供達のためのお金なんだから」と叫ぶと
またニヤニヤと笑いながら近づいてくる』

声にならない怒りと叫び声で目が覚める。

真っ暗な天井が目に入り『あー。また夢を見たんだな』と思う。

トイレに行って、また布団にはいる。

何の感情もわかない。
『嫌な夢だったな』と思いまた眠る。


母が泊まった日
『あんた、夜中に大きな声で寝言言ってたよ。うなされてたよ』

その日は、どんな夢を見ていたか思い出せなかった。

思い出せなくても見ているんだ。同じ夢。

相変わらず、不定期に子供達の登校時間に合わせて、待ち伏せを繰り返しているらしい。

母はカンカンに怒っていう。
『手軽に面会済ませてるつもりなのかね。養育費も払わないくせに』

『そうかもねぇ。面会するなら時間決めたり、会う場所決めたり、帰り時間が遅いと気を揉んだりと私もめんどくさいんだよね。そんな連絡すら取る気になれない。
朝にちょっと会えて子供達の気が済むならそれで良いよ』


『そんな、もんかね!』

『どうでも、良いよ』
何も感じない。
何も感じないようにしているだけなのか。

パートの友達に、週に何回か夢にうなされて起きると言ったら

『えー!。そんなテレビみたいな事あるの?恐い夢は見るけどうなされて目が覚めたり、自分の叫び声で起きたりしたことない。』

そうなんだ。

結婚していた頃、姑を匿って舅の暴力に怯えた頃から見始めた同じ夢。
あの頃は、鍵を閉め忘れたドアから舅が入ってきちゃって悲鳴をあげて目が覚めていたな。

最近は舅や姑の夢は見ない。
姑が床に頭をこすり付けて泣いて、一緒に泣く夢も何度も見たな。
目が覚めると涙が本当に出ててビックリしたっけ。

この、悪い夢も水のように流れていってしまう日が来るのだろうか。






穴のあいた砂袋

2009-09-05 20:44:54 | 
最近、私は自分の心が穴のあいた砂袋のようだと感じることがある。

元夫に何も言いたい事がなくなったとはいえ、18年の結婚生活は長く
ちょっとした出来事で容易に過去の生活を思い出す。

大きなおなかの妊婦さんを見て、あーちゃんが生まれる時、何ヶ月も前から
舅が『俺にも何か手伝わせてくれよ』としつこく言われ、頼まないと不機嫌になり酒びたりになるのを恐れ
『それなら、私が出産で入院している間息子を小学校へ迎えに行って夫が帰ってくるまで
預かってください』と言った。

ところが、頼んだことが酒の口実にされ『生まれたら、俺が迎えに行かなきゃいけねーんだ』と何度も言い、浴びるように酒を飲みだし、結局生まれる数日前に『悪いな。体の具合が悪いから入院するよ』と言って結局息子を迎えに来る事は一度もなかった。


その時の事を思い出し『やりたくないなら最初からやるって言わなきゃ良かったのに』と呟いて駅の階段を駆け下りた。

でも列車に乗って椅子に座る頃にはそんな事を思い出したことも忘れ、
悔しかった気持ちもどこか穴のあいた砂袋のようににサラサラと流れていくのだった。
30分もジッとしていれば、何のことで悔しい想いが蘇ったか忘れてしまうほどに。

こだわりの無い人とは、こういうものなのかと漠然と思う。

昨日はとても嫌な一日だった。
家に帰っても、その出来事が頭から離れず、何度も思い返してはため息ばかり出た。

『嫌な一日だった』『本当に嫌な一日だった』
何度も言葉にして寝付けず寝返りを何度もうった。

それほどに重い感情も、もう今は昨日の出来事として空っぽになった
心を見ている。

感情はただの感情に過ぎない。
それをどうにかしようとする事が問題なのだ。

誰が言った言葉だったろうか。

何かに囚われていた時、いくらジッと気持ちを見つめようとも
その気持ちが消え去る事はないと感じていた。

紛らわす事でしか救われない。
そう思っていた。

母がわたしを見てしみじみと言った。

『あんたは気楽だねぇ。お兄ちゃんの事とか大変な事がいっぱいあるだろうけど
なんか、暢気でいいねぇ』

悩み事はいっぱいあるんだけどねぇ。



苦手

2009-09-02 19:58:53 | 
私は初対面の人は苦手だ。

だから、初対面でいきなり『お友達になってください。メール交換してください』と言われるとちょっと戸惑う。

そして、家に着いた途端『先ほどはありがとうございます。早速週末お会いしてお話したいです。』と言われるとメチャメチャ焦る。

みんな、こんなに簡単にメール交換するんだろうか?
そして、そんなに簡単にお友達になっちゃったりするんだろうか?

先月の町内会の旅行でバスの中で席が近かっただけで、全然話もしなかったのに
『子供が同じ年齢だからお話合うかなって思って、時間がなくてお話できなかったけど仲良くできたら良いなって思って。メール交換してください』って。。。

町内会って言っても広いし、家もそんなに近くなかったんだけど
『近いかなって思って、週末お会いしてお話してください』ってメールが来て。。。

なんか返事できなかった。

『今度、また町内会のイベントでお会いできたらお話しましょう』と返信して
週末の約束はしなかった。

私って、壁が厚いのかな?

警戒心ありすぎ?
疑いすぎ?

それっきりメールも来なくなって、忘れてた。

来週末また町内会の秋祭りで、バーベキューがある。
参加するつもりで食券を買った。

『お久しぶりです。今度の秋祭り参加されますか?お話できると良いなと思っています。』


うーん。

会社に入って、いろんな人と出会う機会も増えて、知らないお客さんとも普通に接待できるようになったんだけど、やっぱり人見知りって直らないのかな。

こう、垣根をあっという間に飛び越えてこられちゃうと気が重くなってくる。

グズグズ言うならメール返信しなきゃ良いのに
『お会いできたら、良いですね』といい人ぶってメールしちゃった。。。

町内会の行事はこれからもあるし、どこかであって嫌な思いもしたくないしと
計算しちゃう自分が嫌だ。。

あー。やだやだ。

久しぶりに自分が嫌いになった。