トンネルの向こう側

暗いトンネルを彷徨い続けた結婚生活に終止符を打って8年。自由人兄ちゃんと天真爛漫あーちゃんとの暮らしを綴る日記

夫の行動

2006-09-25 21:24:04 | 元夫婦
この数日間の夫の行動がようやく判明した

友達とフランチャイズをやる事を決めてきてからの夫の行動は
本当に不明だった

家にいてもタバコを吸う部屋に篭りっきり。
ちょっと覗いてみればじっと天井を見つめていたり、携帯をいつまでも打っていたりした

朝はまだ薄暗い5時前から起き出し新聞を買いにコンビニへ行ったりする

まだ販売権の認可が下りていないので実際に売る事が出来ない
それなのに「友達の仕事を手伝いに行く」という日は深夜まで帰ってこない
それ以外の日は「ちょっと出かけてくる」と言ったまま夜の9時近くまで帰ってこない

この4ヶ月間ずっと目の前にいた夫
就職活動をしていた時は片時も私から離れず、ずっと話しかけられ
辟易していた

それでも目の前にいる限り、夫が怪しい行動をする事はない
その安心感は夫が仕事を行く事になったら覆されるだろうと覚悟していた

会社に行ったとしたら行っている間はそれなりに安心していただろう
でも自営になってしまったら全く行動が把握できない
その恐怖は本当に今の私には辛いものだった

どこで何をしているのか分からない
これから何が起こるか予測もつかない

恐いという感情に潰されそうだった
ひとつ悪い想像が浮かぶと次から次へと溢れてくる妄想を止められなかった

ざわざわと鳥肌が立っていてもたってもいられない
いくら自分で自分を宥めても収まらない

全く無口になってしまった夫から何とか話を聞くことが出来た

夫はこれからの仕事のシュミレーションをしているのだと言う
支持待ち人間だった夫がこれからは何でも自分でやらなくちゃいけない

企画も販売も営業もケアも苦情処理すらも・・・
それをどこから始めたら良いのか、どのように進めて言ったらいいのか
考えていると時間があっという間に過ぎてしまう

外へ出ている時は電話帳からピックアップした顧客の住所を確認して
この地区を回るときはどんな順序が早いか
一日に何件くらい回れるかなどを町の中を右に左に車を走らせていたのだ

出かける前に夫が「ガソリンに5千円頂戴」と言う
「えー?昨日もガソリン代あげたよ」

「そうだっけ?でもすぐなくなっちゃうから今日は満タンにするよ」
訝しがりながらも
「レシート貰ってきてね。これからは何でも帳簿につけていかなくちゃいけないんだからね」

その日一日をその5千円を何に使ったのかと不安になりながら待っていれば
ちゃんと前日の2千円の分と5千円の分のレシートを持ってきた

昨日も友達の手伝いと言って帰ってきたのは深夜だった

疲れきった目をしながらも手伝った話やだんだん整っていく事務所の話を楽しそうに報告してきた

一緒に始める人は夫が小学校の頃からずっと続いている幼馴染だ
夫の友達の中で唯一舅の事やこれまでの育った環境を知っている友達である

その友達と話しているとこれからの不安や戸惑いが無くなっていくのだという

その夫の久しぶりに生き生きと話す姿を見て、私はようやく納得できた
今の夫は新しい世界へ向けて頭がいっぱいなんだ
話し相手は私よりずっと気心がしれている幼友達の方が安心するという事だ

今回は自分ひとりで空回りしていたようだ

今は平安な心を取り戻した私だがきっとまた新たな不安を見つけては
のた打ち回る事だろう

私の癖はそう簡単には治らない
今のうちに心のケアを目指さなければいけないなと感じた

今日は平安でも明日の事は分からない
これを仏教では「無常」と言う

未来の事をあれこれ思い煩っても仕方が無い
とにかく生きている今を一生懸命楽しんで、一生懸命生きていく

それを「切に生きる」という。

最近瀬戸内寂聴さんの法話に嵌っている

「切に生きる」良い言葉だな。

明日の夫の事は誰にも分からない
そして明日の私の事も誰にも分からない

だから生きているこの時を大事に出来るように
私自身のケアと自立を目指し「切に生きよう」と思った

今日も聞いてくれてありがとう