今年はサザンオールスターズデビュー45周年。
1978年6月、「勝手にシンドバッド」
同11月、「気分しだいで責めないで」
このあたりまでは、正直、何だかわからないけど売れているバンドという印象だった。コミックソングのバンドにも思えた。それが翌年の「いとしのエリー」で発揮した音楽性から、世間の彼らを見る目が激変した。僕はその状況を、リアルタイムで見聞きしている。
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僕は短い期間だがオルガンとクラシックギターを習っていた。学校の音楽教育にほんの少しプラスした程度だが、譜面の読み方もわかる。’78年の2曲、’79年の「思い過ごしも恋のうち」等の印象は、「ずいぶん日本語(歌詞の文字数)が多い。これだけの日本語が、音譜にのるのか」だった。それまでの音楽と何か違う。そう思った。直感である。
彼らの現在までの活躍は説明の必要はないだろう。新しい世界を作り上げた希有な集団。人生でそんなこと・人たちに遭遇することは、滅多にない。断言できる。
ジャンルは違うが、似たような感覚を持たせてくれるユニットが現在いる。昨年の「祝福」、今年の「IDOL」で大ヒットを連発している、YOASOBIの二人である。僕は何十年ぶりの《滅多にない》を目撃していると思う。