昔、いや、かなり昔、「口チャック、ガムテープ」という言葉があった。
秘密を守る心がけを説いた言葉で、公務員には必修とされた。ただ、これがあまりにも行き過ぎると、「知らしむべからず」という態度になってしまい、情報公開が当たり前の時代には、よくないとされる。公務員組織に属するものは、わからないことはわからないというか、話さない。これが、安全である。
ここ数年、特に民主党政権下で、公務員組織を束ねる(はずの)ポジションにいる者から、この心がけが全くわかっていないとしか思えない不規則発言が目立つ。始末が悪いことに、自分の所掌事務ではないことを、思い込みで言う例もあるように思う。それが、また出た。公務員であること以前の問題である。秘密保持の心がけ以前の問題である。このことは、それが本務者(常勤者)であろうが、非常勤職員であろうが、関係ないと僕は思う。
あなたのことである。平田オリザ先生。
あなたは演劇の人だ。そもそも何で内閣官房参与なんて職についているのだ。人には向き不向きがあることが、わかってもいいだろう。調子に乗っているか、勘違いをしていないか。あなたの口から出る言葉を、演劇の人平田オリザの発言ととってもらえる保証がないことは、理解するべきだろう。自由に好きなことが言いたければ、公務員の身分を離れるべきである。
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衆議院本会議において、枝野官房長官は、平田参与の発言について以下のように述べた。
「平田氏は職務上、原発対応に関わる情報に接する立場になく、守秘義務の問題は生じない。
本質はそこではない。関係ない立場の人間が、わけのわからないことを言っていることが問題なのだ。そして発言に何らかの根拠があるとしたら、もっともっと問題なのだ。