全英連参加者のブログ

全英連参加者の、言葉やその他諸々についての雑感... 不定期更新です。

福井鉄道福武線 ヒゲ線

2015-02-10 04:00:00 | 全英連参加者 2015

 。。。について、ニュース(過去記事)検索をしてみた。

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 一昨年、2013年3月28日の福井新聞記事によれば、『...越前武生駅方面から福井駅前線(通称ヒゲ線)に直接乗り入れるための短絡線について、2016年の工事完了を予定するJR福井駅西口広場へのヒゲ線延伸と同時期の整備を目指すと確認した。』とのこと。
 市役所前電停から東に分かれている、「卜」状のルートが「ヒゲ線」である。

 現在福井駅前に電車を乗り入れるには、田原町電停(北)からの場合、市役所前電停からポイントで「左折」する。しかし越前武生電停(南)からの場合、大名町交差点を通過して市役所前電停で折り返している。
 短絡線は、同交差点内を通り、直接ヒゲ線につながる新たな線路。上の地図でダイエツビル前を東に入り、現在の駅前へのヒゲ線につなぐことになるようだ。大名町交差点に△のルートを形成して、北からでも南からでも直接駅前に入れるようになる。記事によれば、これで所要時間が3分から5分短縮される見通しとのこと。

 まず、福井市のウェブサイトをあたってみた。
 福井駅周辺整備にあわせて、現在の福井鉄道駅前線を約150m延伸する。西口交通広場内に電車停留場を新設する。JR駅の整備時に、駅前に電停を移設するのは、高知の土佐電でも実施している。
 整備事業完成イメージ図が掲出されていたが、少なくとも駅前は複線のようだ。現在ヒゲ線はほぼ単線である。

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 同じく福井新聞の昨年12月19日記事によれば、『ヒゲ線延伸反対で陳情書を提出 商店街など「説明不十分」』とある。『12月定例福井市議会に提案されている福井鉄道福井駅前線(通称ヒゲ線)延伸に向けた議案に関し、地元の2商店街と1団体は18日までに、延伸に反対する陳情書を東村新一市長や各市議宛てに提出した。延伸効果の確認方法や、荷さばき場所の確保などに対する説明が不十分としている。』とのこと。

 記事によれば、商店街は延伸により、交通渋滞が増し、商業環境の悪化を懸念している。
 ・・・2012年に延伸反対の請願を市議会に提出とあった。

 陳情書は11月に開かれた地元説明会を受け、各商店街・団体がそれぞれまとめて提出した。
 「工事着手までに活性化の進展状況を市民に報告する覚書の内容が実施されていない」
 「説明に不明確な部分が多い」

 などと指摘。難しい問題である。

 商業環境とは既得権益である。そのこと自体を否定はしない。ただ、それだけを主張しても、客足が遠のいては元も子もなくなる。じり貧だ。既得権益と、街づくり・郊外から駅前(市街地中心)アクセス利便性の向上という、公益のぶつかり合いである。どれほど駅周辺に人を集められるか、来やすいかを、考えなくてはならない。
 福井市の人口、その構成はどうか。駅前の商店街の商圏はどれくらいか。究極的には請願にある「市民」とは誰のことなのか。現在の商圏では、駅前アクセスは何が主流なのか。10年後、20年度はどうなのか。郊外から人を集めるのに、どうすればいいのかを見落とすことがあってはいけない。観光客が駅から郊外に向かう場合、どれほど便利がいいかも忘れてはいけない視点である。
 意見を可能な限り集約すべきである。

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 今年3月14日、北陸新幹線が金沢まで開通する。試乗会も実施されている。
 北陸新幹線の福井までの延伸は当初計画を前倒して、ひょっとすると2020年に間に合うかもしれない。両駅は75.9kmしか離れていない。新幹線駅になるということは、駅がある都市同士の競争に巻き込まれることを意味している。これは実際に新幹線で金沢まで出向くかどうかの問題にとどまらない。
 向こう5年間で、県都福井市の顔である福井駅、その駅前整備を片付けないと、すでにそれが片付いている金沢との競争に遅れをとることになる。


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