全英連参加者のブログ

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大学進学率の地域差、20年で2倍 大都市集中で二極化

2014-10-22 04:00:00 | 気になる 大学進学

 15日付の朝日新聞の記事である。職場でも話題になった。一部引用する。

 大都市と地方で高校生の大学進学率の差が広がっている。今春の文部科学省の調査から朝日新聞が算出すると、都道府県別で最上位と最下位の差は40ポイント。20年で2倍になった。家計状況大学の都市集中が主因とみられる。住む場所の違いで高校生の進路が狭まりかねず、経済支援の充実などを求める意見がある。

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 あらためて基本調査を調べてみた。比べるのが目的ではないが、都道府県別大学進学率の表を作成した。
 以下は、『平成26年度学校基本調査(速報) 調査票42 高等学校の都道府県別卒業者数』を元に作成している。(平成26年3月卒(含む既卒者)のデータである。)

区分 大学等進学率(%)
全体 53.8 51.5 56.1
---  ---  ---  --- 
東京 66.1 62.6 69.4
京都 65.6 62.9 68.3
神奈川 61.0 60.1 61.9
兵庫 59.9 56.6 63.3
広島 59.9 58.1 61.7
愛知 58.5 57.5 59.4
大阪 58.3 56.2 60.5
奈良 57.5 54.4 60.8
山梨 56.9 56.8 57.0
埼玉 56.7 56.1 57.2
滋賀 55.8 54.3 57.4
岐阜 55.5 53.7 57.3
石川 54.1 52.3 56.0
千葉 54.0 53.7 54.2
福井 53.4 51.6 55.3
静岡 53.1 52.6 53.6
福岡 53.1 49.6 56.7
群馬 51.8 48.6 55.0
香川 51.8 46.4 57.0
富山 51.7 49.1 54.4
三重 51.5 49.6 53.4
岡山 51.2 46.2 56.1
愛媛 50.9 47.8 54.1
栃木 50.8 48.9 52.8
徳島 50.5 45.6 55.5
茨城 49.8 49.1 50.5
和歌山 49.4 48.2 50.7
宮城 48.3 47.1 49.5
長野 47.9 42.9 52.9
新潟 47.3 47.6 47.0
島根 47.1 43.8 50.5
大分 45.5 40.4 50.6
熊本 45.1 40.5 49.8
山形 44.7 41.4 48.0
高知 44.7 37.4 52.8
秋田 44.4 41.3 47.7
福島 44.3 40.8 47.8
長崎 43.5 39.5 47.6
宮崎 43.5 39.1 48.1
青森 42.8 39.0 46.5
岩手 42.4 39.1 46.0
山口 42.2 37.7 46.6
佐賀 42.0 38.4 45.8
鳥取 41.8 35.7 47.7
北海道 41.3 42.2 40.4
鹿児島 41.0 33.7 48.2
沖縄 37.7 36.9 38.5

 沖縄県の「37.7%」は、1991年の学校基本調査における日本本全体の大学進学率(大学25.5%,短大12.2%)とほぼ同じである。「42%~43%台」は、1994年前後のそれとほぼ同じ数字である。社会状況は1991年と2013年は違う。にもかかわらず、20年前の日本全体の大学進学率と大差ない。どうしてこうなのだ。
 「進学する」「進学しない」は個人の選択である。ただ、できる学力があるのに進学しない(できない)のだとしたら、やはりこれは考えなくてはいけない。家計状況が主因と朝日新聞は分析しているが、おそらく都道府県別の経済調査(県民所得等)を調べれば、順位に重なりが見えてくるようにも思える。どうしたらいいのだろうか。


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