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肉食の系譜
海生爬虫類の胎生:主竜形類
一般向けのニュース記事では最初、意義がわからなかったが、論文を読むとわかる。
これは、このディノケファロサウルスという首の長い爬虫類が、首長竜でもコリストデラでもなく、主竜形類ということがポイントですね。
爬虫類の中でも、現生のトカゲ・ヘビはもちろん、絶滅した海生爬虫類の魚竜類、鰭竜類、モササウルス類、コリストデラ、メソサウルスでは胎生が知られていたが、主竜形類では知られていなかった。このディノケファロサウルスは、主竜形類のプロトロサウルス類だそうです。分岐図をみるとタニストロフェウスの仲間(タニストロフェイダエ)のようですね。なるほど。
爬虫類の中で多くの系統で独立して胎生が進化してきたが、ワニ、恐竜などの主竜形類はすべて卵生と考えられてきた。しかし主竜形類でも基盤的な種類の中に胎生が見つかったことで、主竜形類が(何らかの制約により)胎生を発達させる能力がなかったわけではないことがわかった。まあ、進化した主竜類は全体として陸上生活に高度に適応したグループだから、水に戻ることはあまりなかったということはあるでしょう。海生ワニの研究はどうなのか知りませんが、この論文が初めてということは見つかっていないということでしょう。
参考文献
Liu, J. et al. Live birth in an archosauromorph reptile. Nat. Commun. 8, 14445 doi: 10.1038/ncomms14445 (2017).
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