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2007ミネラルショー


 いまさらながら、先週末土曜日には池袋サンシャインの東京ミネラルショーに行きました。今年は少しお買い物しました。

 台湾のkikoには結構いろいろあり、写真はタルボ頭骨の一つ。外の大型展示にあるものもいいが、こちらもなかなか立派な。後頭部は圧縮されているのか、短い気がするが。kikoではDINOEGG skull seriesという発掘キット(台湾製らしい)を買いました。



 いろいろ回った後、ゼネラルサイエンスさんでマジュンガトルス(改めマジュンガサウルス)の縮小頭骨模型を購入。以前からあったがなかなか売れないらしく、残っていたのでなんとなく責任を感じて?買いました。アベリサウルス科特有の、この頭骨表面のsculptureが。。


さらに、George Heslepさんでマジュンガトルス改めマジュンガサウルスの歯を購入。少し前に新宿紀伊国屋の東京サイエンスでも一個みかけたが、ためらっているうちに売れてしまった。いったい誰が買うんだろう、まったく。
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ズパイサウルス1


 ズパイサウルスは、三畳紀後期に南アメリカのアルゼンチンに生息した原始的な獣脚類で、ラ・リオハ州のロス・コロラドス層から発見され,2003年にArcucci and Coriaにより記載された。ほとんど完全な頭骨と断片的な体の骨(頸椎、胴椎、仙椎、尾椎、肩甲烏口骨の一部、末節骨、大腿骨の一部、脛骨と腓骨の一部、距骨と踵骨)が見つかっている。全体としてコエロフィシス類の特徴とテタヌラ類の特徴が混在しており、Arcucci and Coria は最古のテタヌラ類として報告したが、その後複数の研究者から異なる意見が提出されていた。2007年にEzcurra and Novasはズパイサウルスの系統上の位置を再検討し、やはりコエロフィシス類(上科、コエロフィソイド)に属すると結論している。

 Arcucci and Coria (2003)による最初の記載では、この恐竜はディロフォサウルスのように吻の上に一対のとさか(parasagital crests)を持っていたとされ、それがズパイサウルスの特徴の一つとされていた。しかしこれはその後、右の鼻骨が外れて回転し、とさかのように見えていたことがわかった。Ezcurra and Novasはシンタルススの頭骨でも似たような死後の変形がみられることから、シンタルススのとさかもアーティファクトかもしれないと述べている。ズパイサウルスの頭骨には、ディロフォサウルスのようなとさかではなくて、コエロフィシスやシンラプトル科にみられるような眼窩の上前方の低い稜があったようである。

 Ezcurra and Novas (2007)によると、コエロフィシス類の中でもズパイサウルスに固有の形質は、上顎骨と頬骨の腹側縁が鈍角をなすこと、上顎骨の水平突起の背側縁と腹側縁が平行であること、上顎骨の上方突起の背側縁に切れ込みがあること、cnemial crestの発達が悪いこと、脛骨に距骨の突起を容れるための非常に深く後方に開いた窪みがあることである。その他に(おそらく収斂により)テタヌラ類にみられるいくつかの特徴を示す。
 Ezcurra and Novas (2007)は、Arcucci and Coria (2003)がズパイサウルスをテタヌラ類と判定した根拠としてあげた形質について一つ一つコメントしている。そのうち前眼窩窩にMaxillary fenestra があることと、涙骨の窪みが高度に含気性であることは認めており、これらは収斂進化により獲得されたとしている。一方、「上顎骨の歯列が眼窩の前方に限られる」ことは否定している。ズパイサウルスでは上顎の最後の歯が眼窩の前縁のちょうど真下にあり、これはコエロフィシスやシンタルススと似た状態である。ディロフォサウルスとテタヌラ類では、上顎骨の歯列は前眼窩窓より後方に延びることはない。また「脛骨の遠位端が横に拡がっている」についても、ズパイサウルスでは脛骨の遠位端が中程度に拡がっているが、これはコエロフィソイドであるリリエンステルヌスと同程度であり、トルボサウルスやアロサウルスのようなテタヌラ類ほど拡がってはいないとしている。

 Ezcurra and Novas (2007)によると、ズパイサウルスは以下のようなコエロフィシス上科の共有派生形質を示す。頭骨の長さと後頭部の高さの比率が3以上(頭骨が長く丈が低い)、上顎骨の腹側縁(歯槽のある縁)の前端が背方に曲がっている(前上顎骨と上顎骨の間にくびれ(切れ込み、subnarial notch)がある)、前眼窩窓の長さが頭骨の長さの25%以上ある、下顎の歯骨の前端が背腹および左右に膨らんでいる、歯骨の前端に牙状の大きな歯がある、などである。これらの形質のいくつかは収斂によりスピノサウルス科にもみられる。
 またコエロフィシス上科の中では、ズパイサウルスはディロフォサウルスよりもコエロフィシスやシンタルスス(コエロフィシス科)に近縁であるという。ズパイサウルスとコエロフィシス科を合わせたクレードが共有する形質として、成体の上顎骨歯の数が18よりも多い、涙骨の前方突起が腹方突起より長い、下側頭窓が前後に強く圧縮されている、などがある。

 とさかがないとなると、絵を描く上では特徴が出しにくい。ディロフォサウルスの弟分のような少し地味な動物か。体型は推定であるが、他のコエロフィシス類と同様にほっそりした体型と考えられている。

参考文献
Arcucci, A. and Coria, R. A. 2003. A new Triassic carnivorous dinosaur from Argentina. Ameghiniana 40 (2): 217-228.

Ezcurra, M. D. and Novas, F. E. 2007. Phylogenetic relationships of the Triassic theropod Zupaysaurus rougieri from NW Argentina. Historical Biology 19 (1): 35 -72.

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