さて問題は、カメで長期間貯蔵する泡盛も、オーク樽で貯蔵するウィスキーも、空気の出入りがあり酸化熟成が進むこと。一方、海底にゴム栓したビン詰めで貯蔵するラムの場合、空気の出入りはない。だから酸化を進行しないかというと、そうではない。
水深10mでの圧力は2気圧。つまり、ゴム栓が圧迫され、ビン内の気圧がわずかに上昇することで、ビンの上部の空間に閉じ込められた酸素が貯蔵中のラム酒に溶け込む。つまり、酸化が促進されるわけだ。
同様に、わずかな加圧が分解反応、および、アセタール化、エステル化、重合化などを促進させる。
酸化が進みすぎるとせっかくできた甘い香りのバニリンが香りの弱いバニリン酸になってしまう。まさに、ビンの上部空間の限られた酸素が適度な酸化に寄与する。
ビン貯蔵は、K, Na, Ca, Mgなどミネラル溶出も起こる。ミネラルの溶出はラム酒のpHの上昇を招き、エステル成分の加水分解を起こす。その結果、脂肪酸が増加。この脂肪酸も酸化分解し、さらに変化して香りの形成に寄与する。
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