tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

蚤に悩まされたイザベラ・バード

2016-04-02 23:17:33 | プチ放浪 山道編

終戦直後に進駐軍によってシラミやマラ,リア蚊の防除のため日本中にまかれたDDT(「Dichloro Diphenyl Trichloro ethane)。
1943年頃に商品化されたDDTは、蚊によって媒介されるマラリアの患者を激減させた。
この大量の殺虫剤散布が野生生物に悪影響を及ぼすことをレイチェル・カーソンが指摘したのは1962年のことだ。
先進国では1980年頃までには使用禁止となったが、発展途上国では安価でよく効くことから今でもDDTが使われている。

さて、英国の女性旅行家イザベラ・バードが140年余り前に日本奥地を旅した当時の日本。
彼女の記述によれば、

「この人たちはリンネル製品を着ない。彼らはめったに着物を洗濯することはなく、着物がどうやらもつまで、夜となく昼となく同じものをいつも着ている。夜になると彼らは、世捨て人のように自分の家をぴったりと閉め切ってしまう。家族はみな寄りかたまって、一つの寝室で休む。部屋の空気は、まず木炭や煙草の煙で汚れている。彼らは汚い着物を着たままで、綿を詰めた掛け蒲団にくるまる。蒲団は日中には風通しの悪い押入れにしまっておく。これは 年末から翌年の年末まで洗濯されることはめったにない。畳は外面がかなりきれいであるが、その中には虫がいっぱい巣くっており、塵や生物の溜まり場と なっている。髪には油や香油がむやみに塗りこまれており、この地方では髪を整えるのは週に一回か、あるいはそれより少ない場合が多い。このような生活の結果として、どんな悲惨な状態に陥っているか、ここでは詳しく述べる必要はあるまい」 第12信 車峠にて

どうなんだろう。現代の日本人がタイムトリップして終戦前の日本に行ったのなら、まず悩まされるのは蚤や虱などの寄生虫なのかもしれない。
現代人は生きながらえることさえできないかも。


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