富士河口湖町に夏の訪れを告げるラベンダーの花。
風に吹かれてなびく鮮やかな紫のじゅうたんの向こうに、雲の切れ間から富士山が顔をのぞかせる。
風に香るラベンダー。
・・・どうも、ラベンダーの香りって好きになれない。昔の男性用整髪料のにおい。
少数派なんだろう。ラベンダーの香りが苦手だなんて。。
小学生のころ、いたずらして父親の「チック」を頭につけたらひどい目にあった。
頭を洗って整髪料を洗い流すなんて気の利いたことを思いつくはずもなく、翌日学校へ。
級友がカチッとまとまった頭を見て笑い転げるも、整髪料のにおいがひどすぎるとクレーム。
すかさず、親友にトイレに連れて行かれ、石鹸でごしごし。
ラベンダーの香りをかぐと、小学校のそんな思い出が甘酸っぱく心によみがえる。
おそらく当時の国産の男性用化粧品には、ラベンダーの香りに近いエチルアミルケトンなどの合成香料が使われていたと思われる。・・・昭和の匂い。。
「和子はいつも、学校の行き帰りに、小ぎれいな西洋風の家の前を通る。その家には、善良そうな中年の夫婦が住んでいて、庭には温室があり、その横を通るとき、かすかに甘い、ラベンダーの花の香りが、ほのかににおってきて、ほんのしばらく、和子をうっとりと夢ごこちにさせるのである」 (『時をかける少女』
ポマードとか、丹頂チックなどの整髪料の匂いがラベンダーであることを知ったのは、「時をかける少女」でだった。小説に出てくる「ラベンダー」の甘い香りを夢想していた。それが初めての北海道旅行で、みやげ物屋で売ってたラベンダーの合成香料の匂いをかいだ時にその匂いと結びついた。
実を言えば、我が家の軒下はほったらかしのラベンダー畑だ。初夏の日差しの中で風に香る。
過去への郷愁を感じさせる匂いだが、タイムトリップ(タイムスリップ?)はまだしていない。
♪時をかける少女 愛は輝く舟 過去も未来も星座も越えるから 抱きとめて
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