tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

バブルリング

2010-11-14 21:36:27 | 日記

 
 
 
 

(Entry 355~358/365) OLYMPUS PEN Lite E-PL1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm f3.5-5.6 L

ダイビングおける楽しみ方は人それぞれ。中性浮力を保ちフワフワと浮く浮遊感がたまらないという人もいれば、地上では見ることができない景色を心行くまで堪能する人もいる。
あるいは、めずらしい海洋生物との出会いだったり、水中写真の撮影だったり・・・。
先日、一緒に潜ったダイバーの楽しみは、バブルリングだった。

バブルリングは流体力学で「渦輪」とよばれているものだ。米村でんじろう氏の段ボールの空気砲と同じメカニズムで、吐き出した息を輪っかにして水中を浮上させることができる。
ちなみに作り方はこうだ。
1.水面と平行の向きになるよう顔を仰向けにする。(水底の方が体が安定)
2.ほほが少しふくらむくらい口の中に空気をためる。
3.クチビルの力を抜いて、水面に向けてポッと空気をはき出す。
4.空気をはき出したら、意識してクチビルを閉じる。
海中では流れなど泡の運動を邪魔する動きが少ないほうが好条件となる。できたリングは内側から外側へ高速で回転し、この回転の力でリングの形状を保っている。よく、タバコの煙で作ったりするから、なじみのある人も多いだろう。

さて、バブルリング好きのダイバーくん。リングの作り方を練習中なのだが、テニアンにはじまり、ディンプル、アイスクリームと流れをものともせずに、暇さえあればバブルリングの練習に励んでいた。まるで、しまね海洋館アクアスのシロイルカたちのように。。
一応、ダイブマスターの立場から言わせてもらえば、棚沿いにドロップオフを流れに沿って移動中は特に水深に注意する必要があるので、中性浮力の保持に意識を集中してもらいたい。
というのも、仰向けになって水面に向けてポッと吐息をはき出すたびに、彼は深場に沈んでいくのだ。しかも、先頭を行くガイドからだいぶ遅れがちになる。
ぼくのダイブコンピュータで減圧停止の残り時間まで数分という状況で、ぼくよりも数メートル深場でこれをやられるとつらい。
(・・・やっぱり、ダイバーは自分の水深管理のため、自分のダイブコンピュータが必須だ)
また、彼もそうだったのだが、ダイブプランの後半で浅場に移動してきてから、エキジットに抵抗してわざと遅れるのはやめてもらいたい。
エアーがまだ残っているからかもしれないが、ダイビング中の体には大量の窒素が溶け込んでいる。なによりも、ガイドを見失って迷子になってしまった場合は、大掛かりな水中捜索ということになる。迷子になったゲストについては、水中でおぼれていることを想定しなくてはならない。人命救助は時間との戦いになるのだから・・・。

迷惑なバブルリングダイバーは置いておいて、プールの中でバブルリングで遊ぶイルカたちはかわいい。見ていてあきない。だが彼らもまた、海洋では違った遊びをする。
つまり、イルカたちのバブルリングは、捕らわれの身である彼らの気晴らしの遊びなのだろう。いとあわれ。いとかなし。


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