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散り椿
葉室 麟 (角川書店)
ハムリン先生の、まだ読んでなかった分の一冊。
本文2ページ目で、軽い衝撃がー。
京都北野天満宮から少し外れた所にある地蔵院。
そこは、椿寺とも呼ばれ、境内には、豊臣秀吉が寄進した「五色八重散椿」がある。
普通、椿は花ごとぽとりと落ちることから(又、それが、山茶花との違い)、首が落ちる様を思わせるとして武家に嫌われた。(この話は知っていたが)
ところが、地蔵院の「五色八重散椿」は、他の椿と比べ、2つの違いがあるそうだ。
一つ目は、花びらが一片一片散っていくこと。
二つ目は、一本の木に、ピンク色、白色、赤色、混ざった色等、いろいろな色の椿が咲くらしい。
非常にめずらしい。
椿は、花ごとポトンと散る、という固定観念に囚われていた私には、是れ又、目からウロコが落ちた状態。
かつて、、そう思って数えてみると、な、何と! 40年前になるの?! 京都に住んでいたことがある私だが、それでもって、北野天満宮の近くに住んでいたこともあったのに(下宿)、地蔵院のことも、「散り椿」のことも、全然知らんかった、、(唖然)
そういう感傷に、ふと陥った小説であった。。
それから、本の装画が、大変美しい。
(速水御舟「名樹散椿」)
(本の内容については、すいません、省略します)
(悪くはないですよ)
(でも、好きなのは、「銀漢の賦」「いのちなりけり」)