銀漢の賦
葉室 麟 (文春文庫)
やはり、、葉室ワールドにハマってしまった。
「いのちなりけり」は、かなり良いと思ったが、これは、更に、その上を行く作品だと思う。
序盤から、ぐんぐん、物語の世界へ引き込まれた。
「銀漢」とは、夜空にかかる天の川のこと。
小説の構成・展開の中で、蘇軾(そしょく)の、2つの漢詩が、巧みに使われている。
(蘇軾は、宋の時代の詩人)
テーマは友情。
「銀漢の詩」
銀漢無聲転玉盤
此生此夜不長好
明月明年何処看
「玲瓏山に登る」(れいろうざんにのぼる)
脚力尽きる時山更に好し
有限をもって無窮を追うことなかれ