ももきよ日記

記憶の彼方へ消え去る前の雑記帳でございまする。。

いのちなりけり

2013-04-10 16:56:08 | 本・雑誌


いのちなりけり
葉室 麟(文春文庫)

葉室ワールドにハマりそうです。
この「いのちなりけり」は、江戸幕府綱吉の時代のお話。史実と空想と、その巧みな構成力で、非常に上質なエンターテイメント小説。
端的に言えば、私好みの時代劇小説なんです。

テレビドラマの「水戸黄門」でおなじみの光圀や助さん覚さんが出てくるし、水戸藩と佐賀小城藩の関わり、光圀と綱吉の確執、幕府内藩内の権力争い、幕府と朝廷間のかけ引き、吉良上野介、、も登場する

トドメは、和歌。
「古今和歌集」、「古今伝授」が、大きな伏線になって、この物語を「剛」だけでない文学的香りのする作品に仕上げてます。

春ごとに花のさかりはありなめど
あひ見むことはいのちなりけり

(「古今和歌集」詠み人知らず)

テーマは、純愛。

コメント
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