ももきよ日記

記憶の彼方へ消え去る前の雑記帳でございまする。。

かちがらす 幕末を読みきった男

2018-06-29 17:31:42 | 本・雑誌


久しぶりに、本を読んで泣いた。
「虚ろの聖域」読了後、すぐに読み始めたが、細切れの時間を繋ぎ合わせて
一気読み。それくらい面白かった。

舞台は江戸期幕末。九州肥前佐賀藩主第10代鍋島 直正が主人公だ。
佐賀のみならず、我が故郷長崎もバンバン出てくる。
何故なら、当時、佐賀藩は、隣りの福岡藩と1年交代で長崎警固役を勤めていたからだ。

いやー、幕末と言えば、薩摩、長州、土佐などの人間が脚光を浴びるが、
佐賀は重要な仕事を成していたんですね。
言ってみれば、日本の産業革命は佐賀に始まったということ。

大いに刺激されました。
そして、佐賀の山だけでなく、もっと、その歴史・文化を深堀したいと思いました。
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虚ろの聖域

2018-06-25 21:12:53 | 本・雑誌


全くの偶然から読んだ本だが、これが、結構面白く一気読み。
私としては珍しく、時代は現代。推理小説。
何せ、時代小説ばかり好んで読んでいるもんだから。。

Kindle版で、お試し読みができ、おっ! これは、、という勘で選ぶという
全くもって見事に、Amazonの戦略に引っかかっているというか、
疑似エサに釣られている魚状態。

が、良いこともある。
聞いたことない全く知らない作家の良質な作品に出会えるチャンスということ。

「虚ろの聖域 梓凪子の調査報告書」(松嶋智佐 著)

いやー、面白かったよ!

(興味ある方は、Amazonをクリックして、解説読んでね)
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侠飯(おとこめし)1,2,3,4

2018-01-28 20:14:57 | 本・雑誌



侠飯1,2,3,4を読んだ。
とても、面白かった。
4冊、面白い順番を書くと、1, 3, 4, 2, の順番だろうか。
特に、1, に出てきた「オイルサーディン缶丸ごと焼き」は是非とも
作ってみようと思っている。

中々、ためになって(料理のレシピ)、そして、小説の作り方としても
良くできていると感心した。
と言っても、表紙を見ても分かる通り、漫画みたいにおかしい。
いや、漫画が少しだけ、オマケで読めたが、絵(漫画)より、
絶対に、活字(小説)の方が良いと思った。
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花のお江戸で粗茶一服

2018-01-17 15:47:37 | 本・雑誌


松村 栄子さんの新作が、やっと出た。(2017年11月末)
紙の媒体の方を買うか、電子版にするか、、多少迷ったが、
早く読みたくて、後者にした。
Kindleはやっぱり便利。特に、私のように、海外在住組は、本屋へ走って
買いに行くことできないし、読みたい本が瞬時に読める、、つうのが有難い。
第一印象、Kindle版1500円高いんじゃないの、、と思ったけど、
失礼しました。高くはない。内容ありました。松村さん!
私、もう2回読みました。
(が… 何と言っても、抱腹絶倒の面白さで言えば、「雨にも」と「風にも」かな)

このシリーズ、なかなか愉快な茶道小説です。
更に言えば、結構、茶道を習っている人には役に立つ。。
と、私は思っています。

今回の「花のお江戸で、、」で、この小説は終わりになるんだろうか。
そうとしたら、ちょっと、いや、大いに残念。
松村さん、必ず、続編書いて‼︎
前回の「風も負けず粗茶一服」から およそ7年待ちました。
待ちますよ‼︎ 8年でも10年でも‼︎ あっちは。。

「花のお江戸で、、」を読み終えたら、一番最初の「雨にも負けず粗茶一服」を
読みたくなり、多分、これ4回目ぐらいでしょうか。。読んでます。。

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先生のお庭番

2018-01-12 20:03:56 | 本・雑誌


「先生のお庭番」の「先生」とは、シーボルトのことである。
であるから、物語は、江戸時代後期、鎖国時代、外国との交易(オランダと中国)
窓口であった長崎が舞台である。
はっきり言えば、全編長崎弁オンパレードといった具合だ。
が、何となく、妙だ。この長崎弁がー。
まっ、そこは目をつぶろう。又、小説そのものに、特別の感動はない。
むしろ、いろいろな植物が、てんこ盛りに出てきて、
あっ、これ知っている、うん、これも知っている、、
と、あぁー我輩、割と、草花、木々の名前、知っているわ、、
ちょっと、感動したのであった。。
例えば、こんな植物が登場。

連翹、甘菜、露草、野萱草、藤袴、蓬、石蕗、九蓋草、姫空木、明日葉、、
瓜楓、山あじさい、yqぶらん、擬宝珠、高野槇、白雲木、山法師、甘茶、藪椿、、
鉄仙、春らん、万年青、鼠黐、珊瑚樹、、

それから、本文中、こんな描写があった。

、、鳴滝のどのへんですか、先生の塾は、、

そう尋ねながら、熊吉は長崎の東端辺りの景色を懸命に思い出していた。
確か、桜馬場から鳴滝川沿いに山道をあがったら、鳴滝という名の滝が
あったはずや。。

わー、あっちの生まれ育った町名が出てますわー。
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お茶漬けの如くサラサラと、、

2018-01-01 20:22:16 | 本・雑誌




宇江佐ワールドは、これにて、決着。
少しアップアップ気味になり申した。
この人の作品は、お茶漬けの如くサラサラと、、
喉越し過ぎました。
それが良しと言えるし、悪しとも言える。。。
ごっつぁんでした。
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花競べ- 向嶋なずな屋繁盛記

2018-01-01 11:41:56 | 本・雑誌


朝井まかての時代小説を初めて読んだ。
宇江佐 真理さんの本は、かなり読んだので、この辺りで、
違う作家のものをと思っていたので、良いタイミングだった。
宇江佐ワールドは、心地良かった。サラサラと淀みなく読めるものだから
読み終えるのが早い。それが、難点と言えば難点かもしれない。
が、疲れを取るには良い。

さて、朝井まかての「花競べ」。
江戸時代、若い種苗家夫婦の物語。草花木が好きな人には面白いかも。
まかてさん、かなり、園芸好きなのか、それとも、勉強家なのか。
巻末に、たくさんの関連参考文献が載っていた。

物語の中で、幾つかのキーとなる植物が出てくる。
桜草に続いて、第2章に登場したのは、「紫式部」「小紫」

この花は、とってもイイんです‼︎ 私の好きな花なので。
そして、アメリカ(カリフォルニア)でも、日本でも、そんなには見かけない花。
ところが、です。思わぬ所に咲いていました。
私の長崎の実家でありまする。
私の帰国は、大抵は、12月。仕事がオフシーズンなので、どうしても、この季節。
しかし、唯一例外として、9月中旬頃帰ったことがありました。
その時、たくさんの紫色の実をつけた「小紫」を、庭先で発見‼︎


(2016年9月23日、長崎市桜馬場町)

まかてさんの描写では、こうなっています。(「花競べ」より抜粋)

、、それは新次が1年ほど前の秋、山から採取してきた低木だった。秋の山は、
真弓、七竃、梅擬など、赤か赤黄色の実をつける木がほとんどである。
ところがその中に珍しい色の実をつけて揺れている枝が見え、新次は息を呑んだ
のだった。、、(中略) 粗末な衣を脱ぎ捨てるように何本もの枝が根元から吹き出して
おり、優美な弓状にしなっていた。葉は枝に相対してついており、その葉元には
びっしりと薄緑の実がついている。、、、(中略) 秋になると、実が夕空のような
青から紫に染まって、それは見事だ。
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ハムリン先生

2017-12-28 13:59:20 | 本・雑誌


ハムリン先生こと、葉室 麟さんが亡くなった。66歳。
好きな小説家だったので残念だが、ここ2,3年、彼の多作ぶりに
大きな驚きを感じており、そして、正直に言えば、その作品に
私は感動できなかった。
しかし、初期のものには、大好きなものがたくさんある。

私のベスト3は、何と言っても、

いのちなりけり
銀漢の賦
蜩の記

であるが、

乾山晩愁
恋しぐれ
花や散るらん
蛍草

も良い。

ハムリン先生、あまりに疾走過ぎたのでは、、、
いくら作家としてのスタートが遅かったとは言え、
息が切れてしまった(みたいに思える)、、

御冥福を心よりお祈りします。 合掌。
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宇江佐 真理ワールド2

2017-12-08 06:37:05 | 本・雑誌


あっ、この2冊も読んだんでした。。
死体を見ると大泣きする岡っ引きという発想が面白い。
それと、表紙の絵が好き。。
コメント (1)
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宇江佐 真理ワールド

2017-12-08 06:26:49 | 本・雑誌




最近読んだ3冊。
良かったのは、「あやめ横丁の人々」かな。

宇江佐 真理の作品は、江戸の人情話である。
疲れた時に、気軽に読めるのが良い。
そこには、葉室 麟の作品にある漢詩や和歌の世界はない。
言ってみれば、硬質性でなく、柔らかいホンワカな軟質性ワールドである。
そこがイイ。
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最近の読書

2017-11-09 19:28:08 | 本・雑誌
最近読んだ本。(「黙示録 上」以降)

奇しくも、江戸時代末期の「お江戸」と「琉球」の庶民の生活を描く小説
というところが面白い。
この6冊の中で一番良かったのは、「雷桜」「ひょうたん」かな。

Kindleは便利だけど、唯一不満は、後で、読み返したい場面を探す時、不便。
これだけは、「紙」の本がいい。絶対、イイ。





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黙示録

2017-10-26 20:25:44 | 本・雑誌


カルフォルニアは、季節外れの猛暑に見舞われております。
今週月曜日から、今日(木曜日)まで、それぞれ午後3時頃の気温は、
90度から94度(華氏)- 摂氏30度から35度‼︎
普通涼しい所だけに、バテ気味ですわ。。
仕事と用事が終わったら、家に引きこもって、Kindle本を読みました。

どういうきっかけで、この本なのかは、サッパリわかりませんが。。
池上永一 作「黙示録(上)」は、去年2月に行った沖縄が舞台。
(池上氏は沖縄 石垣島出身)
沖縄舞踊、二人の天才的舞踊家 了泉と雲胡の物語。
途中 池上的キモ悪い描写もあるのですが(これは、「テンペスト」も然り)、
私にすれば、そこんとこは無視して、他で楽しむ。
沖縄の風景や風土・文化・歴史。特に、特殊性ですな。
黙示録(下)を読むかどうかはわかりませんが。
(上)を読むと、ひたすら、沖縄の、あの音楽や舞踊を聞きたく・見たくなります。
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ラストレシピとしゃべれどもしゃべれども

2017-10-23 20:30:54 | 本・雑誌




「ラストレシピ」と「しゃべれどもしゃべれども」という本を読んだ。

前者は、導入部分が、まっこと美味しい‼︎
オムライスが出てくる。オムライスは、私の大好物だ。
好物というだけでなく、冷やご飯がたくさんあると、私が、まず、解決策として
最も作る回数が多い料理である。
勿論、私が作るオムライスと、天才料理人 佐々木 充が作り出すオムライスじゃ、
天と地以上の差がある。

小説「ラストレシピ」は、その題名からの想像に反して、大戦末期の満州を
舞台にした歴史サスペンスという要素がテーマ。
結末は出来過ぎの感じがして、最初のオムライスの描写が秀悦だっただけに、
だいぶガッカリ。
全体的に、小品である。もう2度、読み返すことはないだろう。

後者「しゃべれどもしゃべれども」は、期待せずに読んだだら、
これが、結構面白かった。
何より、古典落語の演目に、「茶の湯」というのがあり、
Youtubeで探すと、桂 米朝さんのがあり、ありがたく拝聴した。
そしたら、「はてなの茶碗」「井戸の茶碗」「猫の皿」といった
茶の湯に関連のある落語があるのを発見。
古今亭志ん朝や小三治とか、、やっぱり、名人の話芸てすごいや、、
て思いました。はい。。

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柿のへた

2017-10-16 17:33:12 | 本・雑誌


柿の季節になった。
2、3日前、今年初の柿の実を食べた。
そのまま食べても美味しいが、私は、小さく切って、サラダに入れて
食べるのが好きだ。

さて、小説の「柿のへた」だが。
柿は、その実だけでなく、葉や木の部分も、役に立つ。
それは、知っていたが、この小説を読んで、その「へた」の部分も
大層良いらしい。
丁香や生姜と混ぜて、煎じ薬として、「しゃっくり」を止めるのに、
大いによろしいということだ。
それに、柿は、「嘉来」(かき)と言って、「嘉ばしいこと来たり」で
縁起も良いらしい。

(柿って、イイことだらけじゃっーん)
(て言うか、今、旬の果物を飽きるまで食べ尽くそう!)
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まるまるの毬

2017-09-07 21:33:36 | 本・雑誌


「まるまるの毬」という本を読んだ。「毬」は「いが」と読む。
(「いが」とは、栗などの実のまわりにある、とげのついた外皮)
(あるいは、喉がいがらっぽいとかいう時の「いが」)

作者もタイトルも聞いたことがない、、ただ、偶然に、、
但し、「和菓子」がたくさん出て来る小説という一点で購入。

開いてみると、まず、第1章が、「カスドース」であった。
知っている人は知っている、知らない人は知らないお菓子だろうが、
かく言う私めは知っているが、まだ、食べたことはない派である。

が、関係は浅くない。何故なら、このお菓子は、我が故郷長崎県のお菓子だから。
正確に言えば、江戸時代、平戸藩松浦家に伝わる南蛮渡来のそれなのである。
鎖国時代、長崎にはオランダ商館なるものがあったが、長崎以前は、
平戸だったのである。だから、ここが、すべての始まりという時代があった。

小説「まるまるの毬」第1章は、カスドースをめぐって起こる騒動・顛末が
書いてある。
又、興味深いのは、松浦家に伝わる「百菓乃図」というものだ。
菓子の造詣が深い松浦家が、代々伝わる百種類の菓子をまとめたものらしい。。

ところで、「まるまるの毬」とは何?

と、皆さん思うでしょう?
それは、第3章で出てきますよ!

(ちなみに、「まるまる」とは、宮中女房詞で、団子のことを「まるまる」と言う)

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