



私が住んでいる福建省福州市(省都)という地名を知っている日本人は少ないと思う。しかし、厦門(アモイ)という街の地名は、「聞いたことがある。」という人が多いのではないだろうか。「将来は厦門で仕事をして、暮らしたい。」「住むなら厦門」という学生も多いくらい、西洋風の建物が多く残る綺麗な街だという。一度行ってみたいと思っていた。特に、厦門大学に行ってみたかった。
夏休み中の8月6日から、中国に用事ができたので福州に5日間戻った。その間、わりと暇があったので厦門に行ってきた。早朝、福州から新幹線に乗って約2時間で到着した。新幹線の厦門駅から公共バスに乗って約30分ほどで街の中心部へ着いた。
厦門の港は、水深が深く、かつ周囲の陸地や島が防波堤の役割を果たしている天然の良港のため、1300年代(明の時代)に城が築かれたり港が開発された。特に、1600年代以降は中国有数の茶葉輸出港として繁栄。アヘン戦争の講和条約である南京条約(1842年)により開港され、コロンス島に外国の領事館や多くの洋館が建設された歴史をもつ街である。







コロンス島に渡る「大型連絡船乗り場」には、たくさんの観光客が来ていた。団体旅行の人達のかぶっている帽子も「赤・青・黄」と色とりどり。船に乗って5分ほどでコロンス島に到着できる。連絡船乗り場には、さまざまな物を売り歩く人などの姿が見られた。






コロンス島を周ってみると、確かに洋館が非常に多い。ほとんどが洋館といってもいいくらいだ。その洋館を活用した洒落た(しゃれた)店が多く立ち並ぶ。島の最も高い場所に城郭(砦)のような建築物があり、ここからはコロンス島や対岸の厦門市街が見渡せる。台湾と中国が、政治的な緊張関係にあった時代に、軍事的に重要だった金門島も近くに見えた。ここ厦門は、果物が豊富に出回り、特にマンゴーがとても安い。大盛りのマンゴーアイスを食べてみたが、とても美味しい。



コロンス島から厦門市街に戻って、厦門大学に行った。広く美しく、美観な大学キャンパス。中国国家重点大学の一つの大学で、福建省はもとより、中国南部の大学の中では超難関大学。校内には、厦門大学魯迅記念館があった。



福州への帰りの新幹線。福州北駅の一つ手前の福州南駅で突然止まった。1時間たっても発車しない。どうやら大雨や落雷のために緊急停車したことは、乗客の会話の様子や天候から なんとなく理解できてきた。しかし、客車乗務員からも車内アナウンスからも、何の「知らせ」もない。どうなることやら不安や疲れが増幅する。1時間半後にようやく発車し、福州北駅に到着した。
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