彦四郎の中国生活

中国滞在記

東京オリンピック、アスリートたちの数々の激闘を観た19日間—幕は下りた、光を残して

2021-08-13 06:06:04 | 滞在記

 7月21日(水)から19日間にわたって繰り広げられた東京オリンピックの激闘は、8月8日(日)に幕が下りた。光を残して。

 昨日8月12日(木)にスポーツ雑誌の『Number』が発売された。「完全保存版東京五輪激闘録」特集号だ。この雑誌『Number』は1984年に創刊されて以来、隔週号を発刊し続けて、今回の号で1034号となる。夏のオリンピックや冬季オリンピックが閉幕した直後には、その特集記事を掲載し続けている。

 今回の東京オリンピック特集号には付録のファイルがついていた。そのファイルには1984年のロサンゼルス五輪から2016年のリオネジャネイロ五輪までの夏のオリンピック特集号の雑誌の表紙が全て掲載されていた。(上記写真の左端①) その表紙に日本人アスリートの写真が使われているものが何号かあった。1992年バルセロナ五輪での水泳・岩崎恭子、2000年シドニー五輪でのマラソン・高橋尚子、2004年アテネ五輪でのマラソン・野口みずき、2008年北京五輪での水泳・北島康介、2012年ロンドン五輪での体操・内村航平、2016年リオネジャネイロ五輪での陸上4×100m(400mリレー)アンカーとして走るケンブリッジ飛鳥と米国のウサイン・ボルトの姿。

 そして、今回の2020+1年東京五輪では、卓球混合ダブルスの水谷・伊藤ペアがその表紙を飾った。今回の特集号では金メダルや銀メダル、銅メダルを獲得した選手たちなどの中で、卓球男女、体操の橋本大輝、体操男子団体チーム、水泳女子400mと200mメドレー2冠の大橋悠依が特集掲載されていた。

 また、体操女子の村上茉愛、男子サッカー、女子バスケットボール、野球も特集記事が掲載されていた。

 他には柔道の大野将平や阿部一二三・詩の兄妹、レスリングの川井梨紗子・友香子姉妹、空手の清水希容、ソフトボールの上野由岐子、そして水泳の池江璃花子などの特集記事も掲載されていた。

 最近の東京五輪関連の一連のブログで書いてきたが、私がこの東京五輪で大きな関心をもって試合を観戦していた競技としては①サッカー、②ソフトボール、③卓球、④バレーボールの4競技。それらの競技以外でも、五輪の試合中継を観ている中で、空手の型、女子バスケットボール、体操などの試合には惹きつけられた。橋本大輝の鉄棒の演技などには心が震えた。五輪最終日のマラソンコースで映し出された札幌の町並みや北海道大学構内は懐かしかった。

 男子サッカーは、決勝トーナメントの準決勝まで進みスペインと対戦、3位決定戦ではメキシコに敗れた。健闘はしたが、強豪国との力の差がまだあることを実感させらもした。男子バレーボールは決勝トーナメントでの準々決勝までの進出とまりだったが、まあ、それなりの実力と戦勝を積み重ねてはいた。

 女子サッカーは、残念ながら決勝トーナメントに進む力をチームとして精神的にも体力・技術的にももっていなかった感がある。これまでの高倉監督のチーム作り手腕には大きな疑問がもたれた。女子バレーボールは、残念ながら決勝トーナメントにのこれなかった。女子バレーボールは、中国が予選リーグ敗退という大波乱があった東京五輪。中田監督のチームのいままでのチームづくりの問題点も指摘されているが‥。韓国戦をなどを観て思ったが、日本には韓国のキム・ヨンギョンのような絶対的エースが不在なのが痛かった。

 陸上短距離走は国民的にも大きな期待がかけられていた。100m走全員が予選落ちで決勝に進めず、400mリレーでまさかのバトンミスでの棄権となった。とても残念だった。また、バトミントンの桃田選手の1次リーグでの敗戦は予想もしなかった。選手たちの再起を期待したい。

 上記写真左から①③ロシアのマリア・ラシツケネ、②ウクライナのヤロスラク・マフチフ

 他の競技では、女子走り高跳び競技に惹きつけられた。ロシアのマリア・ラシツケネ選手(28)は、最近の世界選手権で3連覇してきているが、ロシアのドーピング問題でまだオリンピックでの競技参加はなかった。今回の東京五輪が初めてのオリンピック。若手、ウクライナのヤロスラク・マフチフ(19)との金メダル争いが注目されたが、マリア・ラシツケネが勝った。五輪金メダルおめでとう。

 新体操競技は大会の最終盤に登場した。見ていて楽しく美しい。そして観ている方も緊張感がみなぎる演技の数々。五輪大会の華の一つだと思った。団体ではブルガリアが金メダルを獲得した。ハンガリーのファンニ・ピクニッキ選手の個人種目での演技衣装には驚かされた。衣装には日本の富士山・桜・金閣寺・紅葉・中央アルプスの山々・波が描かれ、さらに「強武士」と書かれた文字までが刺繍されていた。また、ウズベキスタンの団体演技では美少女戦士セーラームーンをあしらった衣装だった。

 猛暑というか酷暑の中の、東京五輪の真夏が幕を閉じた。インターネット記事のコメント欄の中には、「コロナ患者数の報を耳にする日常から、選手の活躍が沈んだ気持ちを和らげてくれる。」と。私もこの19日間そうだった。東京五輪の幕は下りたが、暗闇の幕の中の心の中に光は残っている。

 

 

 

 

 

 


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