彦四郎の中国生活

中国滞在記

「日本の国、日本の民族、そして日本の文化とはどんな文化なのか」を学ぶ3回生たち➊—「日本文化名編選読」の私の授業(講義)と、学生たちの感想➀

2024-06-24 11:25:05 | 滞在記

 今学期担当の3回生「日本文化名編選読」の授業(講義)は、1週間前の6月17日(月)に終了した。前学期の3回生「日本概論」に続いての日本学に関する授業(講義)で、ほぼ「日本の国とはどんな国なのか、日本民族とはどんな民族なのか、日本の文化とはどんな文化なのか」について学生たちは全般的に、かつ、より深く学ぶ一連の講義内容となっている。そして、4回生では、「日本文学名編選読」の授業(講義)を受けたり、卒業論文のテーマを選び論文を作成していくこととなる。

 そして、4回生になると、日本学関連では「日本文学名編選読」の授業(講義)を受けたり、卒業論文のテーマを選び論文を作成していくこととなる。

 私は、各国や地域の文化を理解するためには、「➀その国や地域の風土(自然環境など)について学習・理解し、②そこに暮らす民族について学習・理解する」ことが必要だと考えている。そして、その「風土」と「民族性」や➂「美意識」や④「言語の特徴」などを理解してはじめて、その国や地域の「文化」というものが深く理解できてくると考えている。

 だから私の「日本文化名編選読」の授業では、「風土」➡「民族性」➡「言語」➡「美意識」➡「文化の特徴」の文化理解のための基礎文献学習をまず行っている。次の11文献での基礎学習構成としている。➀『風土』(和辻哲郎著)、②『東洋の理想』(岡倉天心著)、③『水と緑の国、日本』(富山和子著)、④『武士道』(新渡戸稲造著)、⑤『菊と刀』(ルース・ベネディクト著)、⑥『タテ社会の人間関係』(中根千枝著)、⑦『日本人の生活文化』(郁達夫著)、⑧『縮み志向の日本人』(李御寧著)、⑨『陰翳礼讃』(谷崎潤一郎著)、⑩『"いき"の構造』(九鬼周造著)、⑪『ウチとソトの言語文化学—文法を文化で切る』(牧野成一著)。

 その基礎学習を終えてからは、日本の諸文化について学習を行う。次の文化について今学期は取り扱った。➀「日本の料理・食文化(和食文化)」、②「日本の住宅文化」、③「日本の衣服文化」、④「日本の短歌・俳句文学文化」、⑤「日本の宗教文化」、⑥「日本の化粧文化」、⑦「日本の妖怪・幽霊文化」、⑧「日本の入浴、温泉文化」、⑨「日本の伝統芸術・伝統芸能」、⑩「日本の居酒屋文化」、⑪「日本の花見文化」⑫「日本の漫画、アニメ文化」などについての学習を行った。そして、その学習では毎回、「なぜ、そのような文化が生まれたのか?」を「日本の風土、民族性」の基礎学習から学生たちは考察するという内容となっている。

■14回目と15回目(6月17日)の授業では、学生たちが一人一人、PPTを使っての学生発表を7分程度で説明を行いました。その際、なぜそのような文化が日本で生まれたのかについての考察を説明もしてもらっています。今回の学生たちの発表テーマは次のようなものでした。また、この15回の授業(講義)についての学生たちの感想も紹介しておきます。

①「中日両国の鬼文化の比較」②「日本の伝統的な美意識—物の哀れ—」➂「日本神道の神職の一つ巫女」④「日本酒の文化」⑤「日本の伝統芸能—能」⑥「日本式の味—納豆」⑦「日本刀・太刀」⑧「日本の国技—相撲」⑨「二十四節気—短歌や俳句がなぜ日本で生まれたのか」

〇林燕婷—この授業を通して、私は多くの日本の著作を読みました。これらの本から多くの日本文化を学びました。例えば『菊と刀』や『武士道』などの本が印象に残っています。特に、最後の2回の学生発表の授業も楽しかったです。クラスのみなさんの素晴らしい発表を通して、今まで聞いたことのない本の文化を知ることができて面白かったです。

〇丁浩萍—今学期の学習を通して、いろいろ勉強になりました。たくさんの日本文学関係の作品に触れ、日本語の本を読んだので、内容のすべてが理解できるわけではありませんが、先生の解説によって、それぞれの本が伝えていることはだいたい理解できました。

 同時に、私も日本のこの国に対して更に多くの理解があって、日本人の民族性の形成の原因、日本の文化の起源と発展、日本の環境の生態系‥‥、同時に日本文化と中国文化を対比させることもでき、授業に対する理解を深めることができます。学期中、先生にはお世話になり、ありがとうございました。

※次号に続く

 


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