彦四郎の中国生活

中国滞在記

中国福建省「泉州(刺桐城)」に行く❾―金門迎城隍活動到泉州推介

2017-03-09 07:17:19 | 滞在記

◆前号で、鄭成功の死亡年を1962年としていましたが、正しくは1662年です。訂正します。

 26日(日)、華僑大学泉州校区より「天后宮」に再び戻ってきた。ちょうど午後2時ころになっていた。台湾が統治している「金門島」より来た「媽祖を祀る人たちの演舞」の一団の奉納演技を見るためだ。この一団の人達が住む「金門島」は媽祖信仰がとても盛んな島らしい。金門諸島は12の大小の島々からなるが、最も大きな金門島から ここ泉州までも近く、中華人民共和国側は泉州市の行政区分に入れている。厦門(アモイ)から金門島まで10kmと、厦門市街からもこの島が見える距離だ。厦門のコロン島から金門諸島の小さな島までで最も近い距離で2.1km。台湾本土からは、約270kmも離れているが、現在も台湾行政府側が統治し守っている島々だ。沖縄県の宮古島とほぼ同じ面積がある。

 この島が世界的に注目されたのは1958年に勃発した「金門砲撃事変」。中国の「人民解放軍」が島に上陸占領するために砲撃を開始したが、要塞と化していた台湾政府軍に撃退された事変だ。事変後からの数十年、中台関係の緊張の場となっていたが、現在では 相互の国民の行きかいが自由となっている。

 午後2時ころには一団の人達の準備が終ったようで、これを見るための人たちも集まり始めた。

 2時40分ころから奉納イベントが始まった。最初は小さな子供達が衣装をまとい龍の神輿に乗ったものが練り歩いた。

 次は、小さな神輿のパレード演技。

 続いて、女性たちによるパフォーマンスの演技や舞。コミカルで豪華で且つ素朴なもので面白い。貝や網をかける漁師や櫂をこぐ漁師を演じている。

 小学校の高学年ぐらいの演技も可愛らしいし、少女から大人になっていく過程のような化粧と衣装の姿がなかなかいい。前に中華人を抱えたおばあさんの姿も なかなかのものだ。

 太鼓の演奏も迫力があった。女性たちの演舞の豪華な衣装は、なにかシルクロードの民「ウイグル族」の衣装を感じさせる形や色合い。周りの観客を誘って踊る姿も「ウイグルの踊り」とよく似ていた。さまざまな東西文化が融合していると思わせる媽祖を祀る演舞だった。

 この日の夕方に「福建工視TV」という広域のテレビ局が、この媽祖関連のイベントのニュースを放映したようだ。26日(日)の夜に龍岩市に帰宅した鶴田さんが、インターネットのサイトでこのニュースの動画を見つけ録画し、私のパソコンに送信してくれた。写真をとっている私や鶴田さんの姿が映っていた。

◆中国と台湾は、1948年以降 政治・軍事的緊張関係をはらみながら推移してきているが、庶民レベルでは「媽祖信仰」という文化を共有しながら人々の交流関係や精神的つながりが長く続いていることを感じたイベントだった。

 

 

 

 

 

 


コメントを投稿