彦四郎の中国生活

中国滞在記

「北京」城市へ行く⓭―北京「紫禁城」(故宮)④―紫禁城を囲む堀と「角楼」や「王室庭園」(北海)

2018-04-14 09:10:52 | 滞在記

 「紫禁城」内の一角に、「同仁堂」という「薬店」がある。創業200年以上の店や会社は中国にはわずか4つしかない。(※日本には約3500もある。―世界の創業200年企業・店舗の53%―)  そのうちの一つが「同仁堂」。現在の中国には、この同仁堂のチェーン店がどの都市に行ってもある。1669年より紫禁城内に店舗がおかれた店だ。中に入ってみると、その歴史や この店が開発した漢方の薬「安富牛黄丸」や「牛黄解毒丸」などの薬が陳列され、現在も販売されていた。

 北の出入り口門である「神武門」の近くの紫禁城内に、博物館ショップの店が10軒あまり並ぶ通りがあった。それぞれが専門店のような感じだった。店に飾られた盆栽がなかなかいい。机、ベット、絵画などなど。

 この中の一つの店で、腕時計」を一つ買った。皇室御用達時計店の「おしゃれな女性用装飾時計」といったところだが、値段はそう高くはない。妻か娘の手首に合えばいいのだが。

 「紫禁城」の見学時間が5時間あまりになった。まだまだ見学ができていない場所や建物も多いが、巨大な「神武門」より紫禁城内を後にした。門の北側正面には「景山」と頂上の大きな建物が見える。かなり幅のある紫禁城を取り囲む堀越しに「神武門」を見る。しばらく歩くと、「角楼」の一つが見えてきた。なかなか素晴らしい。この「角楼」をとても見たかったのだ。

 紫禁城の北西に少し行ったところに「北海」という大きな湖があり、「北海公園」となっている。ここはかって、「紫禁城」に住む皇室の庭園だった。湖の島の小山の上には、チベット仏教式(ラマ教)の白い仏塔があった。ラマ教は現在のモンゴル国に多くの寺院が復興され信仰されている仏教だ。北京の春は福州に比べて1カ月ほど遅くやってくる。ようやく柳の若葉の芽が出始めたというところだった。湖の周りには、「胡同(フートン)や四合院の建物」が立ち並んでいる。このあたりは、紫禁城に仕えた高級官僚や皇室の一族などの邸としての、大きな「四合院」がたくさんあった地区となる。出世すれば、このあたりに邸を与えられ、ここから「紫禁城」に出仕(出勤)していたのだろう。

◆「紫禁城」は、「中華民國」が成立し、その後1920年代になって「故宮」と呼ばれるようになった。「故宮博物館」として一般の国民にも開放された。現在、「故宮博物館所蔵品」は150万点といわれている。一方、台湾の「台北」には「故宮博物院」という博物館がある。世界四大博物館の一つらしい。これは、1945年~49年まで続いた中国内の蒋介石率いる「国民党軍」と毛沢東率いる「中国共産党軍」の内戦の結果、台湾に逃れる際に「国民党軍」が北京の故宮博物館や中国国内にあった宝物や所蔵品や名品などを大型船何隻にも積み込み、台湾に持ち運んだものが多く所蔵・展示している博物館だ。

 昨年の12月上旬に、福州市内の「露店市」で一枚の骨董の書画を一目見て気に入り、値段交渉をして即刻買い求めた。買い求めた後、その書画をよく見ると「中華民國 故宮博物院蔵」と記されたものだった。唐代の女性を描いた書画だが、なぜ こんな「露店市」に出回っているのかが不思議でもあった。この書画は、かって北京の「故宮博物館」に所蔵されていたものかもしれない。

 

 


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