MITIS 水野通訳翻訳研究所ブログ

Mizuno Institute for Interpreting and Translation Studies

お知らせ

来月からこのサイトをMITIS(水野通訳翻訳研究所)ブログに変更します。研究所の活動内容は、研究会開催、公開講演会等の開催、出版活動(年報やOccasional Papers等)を予定しています。研究所のウェブサイトは別になります。詳しくは徐々にお知らせしていきます。

『同時通訳の理論:認知的制約と訳出方略』(朝日出版社)。詳しくはこちらをごらん下さい。

『日本の翻訳論』(法政大学出版局)。詳しくはこちらをごらん下さい。

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第30回関東支部例会のお知らせ

2012年05月21日 | 催し

第30回関東支部例会を以下の要領で開催します。今回はジェイン・オースティン長編小説6作品の個人全訳で有名な中野康司先生をお迎えしての講演会になります。ふるってご参加ください。

日時:6月16日(土) 午後1時30分~4時
場所:青山学院大学(青山キャンパス)総研ビル4階14404教室(正門を入りすぐ右側の建物)
アクセス:http://www.aoyama.ac.jp/other/access/aoyama.html
キャンパスマップ:http://www.aoyama.ac.jp/other/map/aoyama.html
http://www.aoyama.ac.jp/outline/campus/aoyama.html

題目:「小説における英文和訳と翻訳の違い」

要旨:「翻訳小説は苦手」という声をよく聞く。「苦手」というのは控えめな言い方で、はっきり言えば、翻訳小説の日本語は硬くて、楽しい読書対象にならないという不満と非難がこめられている。それゆえ、名作と言われても敬遠される。
 一方で、「超訳」という言葉がある。翻訳小説なのにすらすらサクサク読める。翻訳小説がこんなはずはない。原文に忠実ではないのだろうという疑惑と軽蔑がこめられている。しかし、大ベストセラーになったりする。
 むかし、「売れる本はいい本です」と言った人がいる。「いい本なのに売れない」と愚痴をこぼす人にたいする皮肉と苦言がこめられている。
 読書家から敬遠される翻訳小説でも、もちろん大ベストセラーも大ロングセラーもある。エンタメ系だから、などと言わずに、バカ売れしている翻訳小説の日本語をじっくり検討すべきである。なぜなら、売れる翻訳小説はいい日本語にちがいないからだ。
 そこで、ベストセラーになった翻訳小説の日本語が、いかに英文和訳の硬い日本語と違うかを具体的に検討します。

中野康司先生プロフィール:
1946年神奈川県生まれ。東京外国語大学インド・パーキスターン科卒業。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程中途退学。元青山学院大学教授。
訳書にJ.オースティンの長編小説6作品の個人 全訳、E.M.フォースター『天使も踏むを恐れるところ』『小説の諸相』、L.ストレイチー『てのひらの肖像画』『ヴィクトリア朝偉人伝』などがある。近著として『ジェイン・オースティンの言葉』。 

*参加費:無料(会員以外でも参加できます)
*会場の都合で人数が限られます(70人)ので、事前の申し込み者を優先します。

*お申し込みは、担当:水野までメールにてお願いします。  a-mizuno@fa2.so-net.ne.jp