MITIS 水野通訳翻訳研究所ブログ

Mizuno Institute for Interpreting and Translation Studies

お知らせ

来月からこのサイトをMITIS(水野通訳翻訳研究所)ブログに変更します。研究所の活動内容は、研究会開催、公開講演会等の開催、出版活動(年報やOccasional Papers等)を予定しています。研究所のウェブサイトは別になります。詳しくは徐々にお知らせしていきます。

『同時通訳の理論:認知的制約と訳出方略』(朝日出版社)。詳しくはこちらをごらん下さい。

『日本の翻訳論』(法政大学出版局)。詳しくはこちらをごらん下さい。

Facebookはこちらです。

修士論文審査たけなわ

2007年01月29日 | 大学院

土曜日は修士論文の口頭試問の一回目。人数が多いので一日がかりだが、主査、副査になっていないのが多いので多少は楽である。今週土曜日の二回目は主査が1件と副査が2件ある。よいところは評価し、問題と思われる点をあまりネガティブにならずに客観的に指摘して、執筆者の気づきを促す。それがよい方向に向かうようにする必要もある。メタ評価能力が必要とされ、5年やってもなかなか難しい。

武田さん、すみません。書き込みを見落としていました。書き込みを示すカッコと数字が小さいので気づきませんでした。

Across Languages and Cultures (Akademiai Kiado)というジャーナルがある。資料が送られてきたのでバックナンバーの論文(abstractのみ読める)を見たが、翻訳と通訳の両方を扱っておりなかなかよさそうなので定期購読することにした。ESTメンバーなら2割引だそうだ。これにくらべるとBabelはなあ・・・、やめようかなあと思ってしまう。


大東最終日 アンジェレリ先生講演会

2007年01月13日 | 大学院

昨日はO'Haganさんをゲストに迎えてレクチャーして頂いたが、これが面白くて、少人数の授業にはもったいないような内容だった。DVDの翻訳について学ぶところが大きかった。ニュージーランドの珍しいカレンダーをいただく。

今日は10年に及んだ大東文化大学大学院の授業の最後の日だった。5年前に立教の仕事を引き受けてからは大東の授業が終わると高速道路を使って移動していたのであった。渋滞があると午後の授業開始ぎりぎりでやきもきしたこともあったが、もうそんな心配もいらない。年齢と体力のせいか、ここ1,2年は朝8時に家を出るのがおっくうになっていたのでこのあたりが限界だったのかもしれない。今日はよく晴れたいい日だったが、雨の日もあったなあ、雪の日は…なかったよなあ、などと思いながら帰る。

午後はアンジェレリ先生の講演会。院生たちが急遽同時通訳をやることになり泥縄の指導。手伝ってくれた稲生さんに感謝。通訳をした3人の院生にはいい経験になったと思う。その後翻訳研究分科会のメンバーと打合せをしてから懇親会へ。小松先生も参加されて徐々に盛り上がる。小松先生は結局もう一年明海に残ることになったとか。まだまだお元気である。

古本屋に注文していた本が大量に届いたが、それはまた後日。


秋期入試1日目

2006年10月14日 | 大学院

午前中、大東の大学院で2コマ授業のあと巣鴨経由で池袋へ移動。(巣鴨は4の日なので人出が多かった。)午後から社会人受験者の口頭試問。明日は一般受験者の面接だ。
毎年、後期はこんなに忙しかったろうか。片づけないといけない査読が3件、2週間後に講演会通訳1件、「異文化コミュニケーション研究」の授業での発表担当が1件、22日は学会の例会。それ以外の授業に加えて修士論文指導が佳境に入るだろう。しかしまあ、今月を乗り切れば、大学祭で一週間の休みになる。


講演会のお知らせ

2006年06月20日 | 大学院
今日、立教大学池袋キャンパス 8号館1階8101教室で、ステラ・ティン=トゥーミー氏(Dr. Stella Ting-Toomey)教授(カリフォルニア州立大学フラトン校 スピーチ・コミュニケーション学部)の公開講演会があります。参加自由です。詳しくはこちらをご覧ください。また僕が通訳を務めます。(原稿ありません。)

公開講演会のお知らせ

2006年05月26日 | 大学院

急なんですが、明日の公開講演会のお知らせです。

マイケル・シルヴァスティン教授公開講演会のご案内
2006年5月27日(土) 立教大学・池袋キャンパス(8号館8101教室)
14:45-16:00
  「文化とコミュニケーションの記号論:シルヴァスティンと現代言語人類学の射程」
  小山 亘 氏(立教大学助教授)
16:15-17:45      
  "How Knowledge Begets Communication Begets Knowledge."
  Michael Silverstein 氏(シカゴ大学教授)(同時通訳付き)
・参加は無料、事前登録は不要です。
・お問い合わせ先:立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科リサーチワークショップ運営機構 03-3985-4732 irw@grp.rikkyo.ne.jp

Silversteinさんの講演の同時通訳を渡辺さんと一緒に担当します。ところが原稿は出ているもののそれでもやっぱりよくわからないという代物。ここ2-3日はずっと準備に没頭していて、何時間も読んだり調べたり訳したりの作業を続けた。もう少し分かりやすい書き方があると思うのだが。


修了式 通訳翻訳公募

2006年03月25日 | 大学院

昨日は昼から非常勤講師との懇談会、その後公開講演会、夕方から大学院の修了式、懇親会、9時半から二次会と続き、二次会を早く引き上げたものの帰宅は11時半になった。修士論文を担当した卒業生たちからワインと花束をいただく。(嬉しいです。)
今日は9時半からインターの代講。昨日はアルコールを一滴もいれなかったもののさすがに疲れて寝る。

JREC-IN研究者データベースで「通訳」のキーワードを入れると3件ヒットする。大学教員をめざす人は誰でも見ているはずだから情報としての価値はないのだが、数は少ないとはいえ通訳翻訳で毎年公募があるようになったことは慶賀すべきことだろう。獨協大学が2件(比較文化寄りの通訳翻訳と言語学・英語教育寄りの通訳翻訳)、明星大学は通訳翻訳とは言っても担当科目は翻訳中心で、将来は観光通訳関連科目も担当というもの。こういう公募をみていつも思うのは、大学側がどういう人材が欲しいのか、いまひとつはっきりしないということ。まあ、とにかく若い人は応募してみてはどうだろうか。(あ、獨協は今日が締め切りでした。)


第5回連続講演会のお知らせ

2006年03月23日 | 大学院

明日は大学院の修了式と懇親会。その前に第5回目の連続講演会がありますのでお知らせしておきます。

連続公開講演会(第5回)
「U.S. First Ladies and Gender Norms」(米国ファースト・レディーとジェンダー規範)
*使用言語:英語、通訳なし

米国のファースト・レディーの行動については、アメリカ建国以来、常に議論されてきたが、そのほとんどが批判的なものであった。今回の講演では、特に辛辣な攻撃を受け続けたヒラリー・クリントン、および他のファースト・レディーが直面した様々な困難の要因がどこにあるかを考察する。そして、それらの困難を、社会的規範の影響力と、ファースト・レディーとしての役割変化に対する大衆の抵抗という点を歴史的に振り返り、政治、ジェンダー、コミュニケーションの視点から論じる。

日時: 2006年3月24日(金)15:00から16:30
場所: 池袋キャンパス8号館8202教室
講師: K. K キャンベル博士.(Karlyn Kohrs Campbell, Ph.D.)
ミネソタ大学大学院コミュニケーション学研究科教授
(Professor, Department of Communication Studies, University of Minnesota)
獨協大学外国語学部客員教授(2005年度)
対象: 異文化コミュニケーション研究科学生、本学学生、教職員、一般市民
受講料: なし
申込:不要
主催: 大学院異文化コミュニケーション研究科(リサーチワークショップ運営機構)
問い合わせ先: リサーチワークショップ運営機構 TEL/FAX03-3985-4732
E-mail: irw@grp.rikkyo.ne.jp
 


連続講演会のお知らせ

2006年03月06日 | 大学院

立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科の「持続可能な未来へのリサーチワークショップ(異文化コミュニケーション学の構築をめざして)」が、文部科学省の
平成17年度『「魅力ある大学教育」イニシアティブ』(GP)に採択され、その活動の一環として、今年1月より連続公開講演会を開催しています。関心のある多くのみなさまの参加をお待ちしています。第3回目は3月10日(金)に予定されています。
通訳翻訳領域の講演会はまだですが、あの人とかあの人など、超大物を予定しています。刮目して待て。

日 時:2006年3月10日(金) 13:00~16:30(開場:12:30)
会 場:立教大学 池袋キャンパス 11号館地下AB01教室
      東京都豊島区西池袋3-34-1(JR池袋駅東口から徒歩約10分)
      http://www.rikkyo.ne.jp/grp/kohoka/campusnavi/index.html

参加費:無料(申込みも不要です。直接会場へお越しください)

【プログラム】

持続可能な未来への異文化コミュニケーション学:
  講師:鳥飼玖美子氏(本学教授/前日本ユネスコ国内委員会委員) 
基調講演:
  講師:寺西俊一氏
     (一橋大学教授/環境経済学/日本環境会議事務局長)
パネルディスカッション(50音順):
  講師:内山節氏(本学教授/森づくりフォーラム代表理事)
     川嶋直氏(本学教授/財団法人キープ協会常務理事)
     小林光氏(環境省地球環境局長)
     寺西俊一氏(一橋大学教授)
特別講演:小池百合子氏(環境大臣/衆議院議員)
☆コーディネーター:阿部治氏(本学教授/ESD-J代表理事)

◎講師プロフィールにつきましては、次のURLをご参照ください。
 〔http://www.rikkyo.ne.jp/%7Ez3000257/i-c/rw/060310kouenkai.html

主 催:立教大学大学院 異文化コミュニケーション研究科
     〔http://www.rikkyo.ne.jp/grp/grad/i-c/index.html
共 催:立教大学東アジア地域環境問題研究所
    (社)日本環境教育フォーラム (財)キープ協会
・講演会に関するお問い合わせ先:
  立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科
  リサーチワークショップ運営機構
  TEL/FAX: 03-3985-4732
  E-mail: irw@grp.rikkyo.ne.jp

■連続公開講演会(第4回)

「異文化の音、自然の音─音楽を〈異化〉する」
講師:細野晴臣氏(作曲家・音楽プロデューサー)
三上敏視氏(作曲家・音楽プロデューサー)

第4回目の今回は、「異文化の音、自然の音─音楽を〈異化〉する」と題しまして、新しい音楽の本性を模索し続けた日本のポップス、ロックの営みを、異文化コミュニケーション論の視点から検討していきます。関心のある多くのみなさまの参加をお待ちしています。

日 時:2006年3月18日(土) 16:00~18:00(開場:15:30)
会 場:立教大学 池袋キャンパス 9号館大教室
      東京都豊島区西池袋3-34-1(JR池袋駅東口から徒歩約10分)
      http://www.rikkyo.ne.jp/grp/kohoka/campusnavi/index.html
参加費:無料
申込み:事前申込みが必要となります!
     次の必要項目にご記入の上、申込みをしてください。
     
     送信先:立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科
         リサーチワークショップ運営機構
         E-mail: irw@grp.rikkyo.ne.jp
     
     *お名前(ふりがな)
     *所 属(団体・会社・学校名)
     *連絡先(E-mailもしくはTEL/FAX)

主 催:立教大学大学院 異文化コミュニケーション研究科
     〔http://www.rikkyo.ne.jp/grp/grad/i-c/index.html

・講演会に関するお問い合わせ先(参加申込み先):
  立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科
  リサーチワークショップ運営機構
  TEL/FAX: 03-3985-4732
  E-mail: irw@grp.rikkyo.ne.jp

・講演会告知サイト(公式)
  http://www.rikkyo.ne.jp/grp/grad/i-c/rw/060318kouenkai.html

【講演会概要】

日本のポップス史は邦楽による洋楽との葛藤の歴史であり、近代とのせめぎあいであった。このことを日本のポップ・ミュージックが自覚的に理解し、その自覚そのものを音楽の表現として展開した例外的な時期のひとつが1970年代初頭であり、その中心的な担い手が、のち(70年代末)にイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)を結成した作曲家、演奏家の細野晴臣氏である。
本講演会では、1960年代後半に異文化としてのロック、ポップスに向き合いながら、新しい音楽の本性を模索し続けた日本のポップス、ロックの営みを、異文化コミュニケーション論の視点から検討する。

細野氏の仕事は、加藤周一の「雑種文化論」に比すべきハイブリディティの思想としてきわめて重要な意義を帯びている。ジャズ、ポップス、ロックはその本性からしてハイブリッド性、クレオール性を帯びているが、細野氏の仕事はそれをつねに意識化した表現として、邦楽対洋楽の二元論を越える試みであり続けている。


Tennentさん、Venutiさん

2005年05月27日 | 大学院
今日は4時半から鳥飼さんの「通訳翻訳文化論」に出席。最近John Benjaminsから出版されたTraining for the New Millennium: Pedagogies for Translation and Interpretingの編者Martha Tennentさんがゲストで、Venutiさんも同席した。その後、土曜日の講演会の打合せを兼ねて鳥飼さん、Tennentさん、Venutiさん、鶴田さんと会食。Venutiさん本人からヒントを得てキーワードの訳語案をつめることができた。

センター試験英語リスニング対策

2005年02月28日 | 大学院
大学院入試の口頭試問終了。ところで日経新聞が先週の金曜日から大学院の問題点についてのシリーズを連載しているので読んでみた。理系のことはよくわからないので触れないが、法科大学院ではバブルが崩壊、公共政策系なども厳しいようで、国立でも二次募集を余儀なくされているところがあるという。このシリーズ、今後は社会人のための大学院や専門職大学院も扱うと思うので注目している。

同僚のAdair Linn Nagata先生から IHI Bulletin Vol. 24 No.2 (2004)を頂く。この号には Edward Seidensticker の On Translation という昨年10月に行われた講演の記録が掲載されている。この雑誌は国際文化会館が発行しているもので、入手可能です。

『英語教育』3月号が「リスニング力をつけよう!」という特集なので買ってみた。玉井さんも「シャドーイングは万能薬なのか」という論考を寄せていて、全文が「英語教育ニュース」のサイトで読める。この号には田中さんの『英語リスニングの「基礎トレ」』(講談社インターナショナル)の紹介文もある。

センター試験のリスニング問題への対策の記事もあるのだが、その内容には少し疑問がある。dictation, mumbling, shadowing,音に全神経を集中させ10回、20回と聞かせる、英語の文字や日本語訳に頼らず英語の音とリズムをそのまま感じとらせる、メモをとる、推測しながら能動的に聴く、というものだが、総花的で具体性に欠けると思う。ここではメモ取りだけを取り上げるが、メモを取ると言っても実際に試行テストを聴いてみれば分かるが、最後の問題はスピードも結構あるので平均的な受験生にただメモを取れというだけでは効果はないのではないか。先日の講演では実際に第4問Bを流して通訳ノートの形式でノートテイキングをやってみたが、僕でもあまりノートが取れなかったぐらいだ。まして受験生が「聞きながら」+「メモを取る」という二重作業をマスターできるかどうかは疑わしい。メモ取りに気を取られて聴く方がおろそかになってしまわないか。講演では僕は「これは使えないので、数字や重要だと思う言葉だけメモするように」と薦めた。ともあれ、センター試験にリスニングが導入されることになって英語教育の世界でもようやくリスニングへの取り組みが始まったのはいいことなのだろう。