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多文化共生とは永続的なココロの営み

多文化共生 中野区に宿題

2013-12-06 10:25:05 | 多文化共生
(以下、朝日新聞から転載)
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多文化共生 中野区に宿題
2013年12月5日10時55分

 ◆留学生増、住みよい街に

 「外国人を中野区に貢献してくれる存在として受け止める時代が来た」――。明治大学で4日開かれた「多文化共生フォーラム」で田中大輔区長がこう話した。相次ぐ大学施設の開設で、区内の外国人学生はこの2年間で700人以上増える。「多文化共生」は待ったなしだ。

 ◇明大生ら議論

 フォーラムは、この春区に移転した明治大学国際日本学部の山脇啓造教授の学生たちが企画した。

 中野キャンパスの留学生は大学と大学院あわせて約270人。韓国と中国が過半数だが欧米から漫画文化を研究にきた学生もいる。

 その留学生たちに山脇ゼミの学生がアンケートやインタビューし、分析した結果が第1部で報告された。

 「留学生の大半が中野区報や区国際交流協会の存在を知らなかった」「区役所内に外国人の相談窓口がないのは、23区内では中野区など3区だけ」「ゴミ集積所の表記が読めない。表記面では隣の新宿区や世田谷区の方が親切だ」……。

 厳しい指摘の後に提言が続く。「大学と区が提携し情報を届けるメルマガを出しては」「区と大学が協力して、留学生が地域の人たちと交流するホームビジットプログラムを作ろう」

 「地元の小中学生とふれあう機会を作ってほしい」など、留学生が地域の役に立ちたいと思っていることもわかった。

 第2部では、区長や国際交流協会の関係者、留学生らがパネリストとなり、意見を交わした。

 多文化共生が求められる背景には、激変する区の人口構成がある。再開発で企業や大学が区内に移転。外国人学生の数は、明治大学の約270人に加え、来春に早稲田大学の学生寮「国際コミュニティプラザ」ができるとさらに約450人増える。山脇教授は「外国人にとって住みやすい街は日本人にとっても住みやすい街。ぜひこれを機に、中野区が都の多文化共生をリードしてほしい」と話す。

 田中区長は「耳の痛い提言でした」と認め、「区として動き出すきっかけを与えてもらえた。まずは毎月ある区長と区民の対話集会にぜひ外国人の参加を呼びかけたい」と話した。

(斎藤智子)