Motor Sports Sound

車とスポーツと音楽と

女子W杯 ドイツ戦

2007-09-18 22:18:12 | Sports:football
 決勝トーナメントを賭ける戦い.しかし相手は前回王者だった.

 この日の日本は1トップとし中盤を厚くした.それが功を奏したのかそれとも芝が良かったのか分からないが,まるで男子代表のようなテンポの良いパス回しができた.多分この大会で最も自分たちのプレーができたゲームではなかっただろうか?ただ悲しいことに観衆はいつかのアジアカップを思い出させる知性の低いもの.この国に何かを求めるのが間違っているのかもしれない.もっと悲しいことに女子の2大大会のもう一つも来年この国で行われる,ということだ.

 話が逸れた.試合は前半0-1で終える.実力差を考えれば十分なもの.1点しか取られなかったというべきか?後半は2トップにしたが,荒川を入れて宮間を下げるという賭けに出た.結果論かもしれないが,宮間を下げることで中盤の支配力,攻撃力は一気に下がる.荒川を生かすためにもいくら疲れていたからとはいえ残すべきだったと思う.
 では誰を交代?できないことを分かって書くが,それは澤だったのではないか?この3戦を見て彼女が攻撃を支配する姿も決定的な場面を作る姿もゴールへ向かう姿も殆ど見られなかった.特に3戦目は後半は疲れて動きがかなり鈍っていた.それはマークが厳しかったからかもしれない.年齢だけで考えるなら当然の決断だろうし.

 そして後半投入した切り札はすぐに使えなくなり完全な手詰まり状態で試合を進めるのみだった.こればかりはどうしようもない.層の薄さとしかいいようがないだろう.


 結局0-2での敗戦となったが,この日の戦いぶりは可能性を感じさせられた.しかし感じられなかった部分もある.この日苦しんだのは「ボールをペナルティエリア内に運ぶ」というゴールを奪うための手段の乏しさだった.その殆どがアーリークロス.フィールドプレーヤーの最高身長が167cmの日本がそこでボールを保持する姿は想像できなかった.
 中盤でのパス回しはできても,ペナルティエリア付近では全くパス回しができない.だから仕方なかったのだろうが,だからこそもっと別の手段が必要だった.ここはチームの意思でできるところなので五輪に向けて改善してもらいたい.

 そして最も大きな課題はフィジカルだ.スピード,強さはまだしも体格差は絶望的にさせられるものだった.一体彼女たちにこれ以上どうしろ?と思わせる体格差.中学生と大人の差だ.多分あと10年は時間がかかるだろう.今の彼女たちにできるのはその10年後の土台を作ること,つまり女子サッカーにどれだけ多くの才能ある子供を振り向かせるか?ということだろう.バスケのように高くなくてもいい.170cmの選手が数人集まるくらいになれば.

 気の遠くなる話だ.そんな厳しい現実を認識させられた世界大会だった


最新の画像もっと見る

コメントを投稿