植芝盛平翁 伝書
序 文
武は神の御姿御心より出で真善美なる我建国の一大精神なり。
夫れ武術は皇国の道に起り百事神と人との合気より言霊表現の誠を以て基準となし誠の心即ち大和魂を更に体に練及し誠魂の練磨統一と其の魂を以て肉身の統一を計り心身に寸隙なき心魂一如の統一を以て誠の人を作るを以て目的とす。
凡て人生れて非常時なり。更に稽古には事毎に大試練と大修業たる超非常時を描き出すものなれば能く死生の巷を往復し死生観を超越し如何なる世の超非常時も死地に入るも平日の如く安く明かく開展する道を得るを以て主とす。
古言に武は神より天皇に伝はり更に武将に及ぶと実に至言なり。即ち斯道たる皇道の誠なり是に依りて天地の真理を悟り練現し天地経綸の為天地の呼吸と呼吸に依り世の様を腹中に修め治国平天下破邪顕正の道を講じ正しき心魂一如の誠を現し其術たる一を以て万に当るを知り以て日の本の建国に向う各人の持場遂行の猛威と叡智を宣揚するを本旨とするものなり。
世相の開展と人の心の進むにつれて武術は常に先鞭をつけて開展するものなれども合気の道を以て練磨するに於ては知らず知らずの内に此武術の真意を悟り真の達人となるものなり。
乞ふ此の書は教授を受けしものの為に又入門者に対しゆるしとして渡すものなれば切磋琢磨の日を重ね極意を得益々奥の技に進み教を受くべく茲に一言依頼する次第なり。
以て序文となす。
序 文
武は神の御姿御心より出で真善美なる我建国の一大精神なり。
夫れ武術は皇国の道に起り百事神と人との合気より言霊表現の誠を以て基準となし誠の心即ち大和魂を更に体に練及し誠魂の練磨統一と其の魂を以て肉身の統一を計り心身に寸隙なき心魂一如の統一を以て誠の人を作るを以て目的とす。
凡て人生れて非常時なり。更に稽古には事毎に大試練と大修業たる超非常時を描き出すものなれば能く死生の巷を往復し死生観を超越し如何なる世の超非常時も死地に入るも平日の如く安く明かく開展する道を得るを以て主とす。
古言に武は神より天皇に伝はり更に武将に及ぶと実に至言なり。即ち斯道たる皇道の誠なり是に依りて天地の真理を悟り練現し天地経綸の為天地の呼吸と呼吸に依り世の様を腹中に修め治国平天下破邪顕正の道を講じ正しき心魂一如の誠を現し其術たる一を以て万に当るを知り以て日の本の建国に向う各人の持場遂行の猛威と叡智を宣揚するを本旨とするものなり。
世相の開展と人の心の進むにつれて武術は常に先鞭をつけて開展するものなれども合気の道を以て練磨するに於ては知らず知らずの内に此武術の真意を悟り真の達人となるものなり。
乞ふ此の書は教授を受けしものの為に又入門者に対しゆるしとして渡すものなれば切磋琢磨の日を重ね極意を得益々奥の技に進み教を受くべく茲に一言依頼する次第なり。
以て序文となす。