必勝!合格請負人 宅建試験編

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26年宅建試験・重要問題と解説03

2015-02-12 | Weblog
【問 3】 権利の取得や消滅に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1 売買契約に基づいて土地の引渡しを受け、平穏に、かつ、公然と当該土地の占有を始めた買主は、
 当該土地が売主の所有物でなくても、 売主が無権利者であることにつき善意で無過失であれば、
 即時に当該不動産の所有権を取得する。

2 所有権は、権利を行使することができる時から20年間行使しないときは消滅し、その目的物は国庫に帰属する。

3 買主の売主に対する瑕疵担保による損害賠償請求権には消滅時効の規定の適用があり、この消滅時効は、
 買主が売買の目的物の引渡しを 受けた時から進行する。

4 20年間、平穏に、かつ、公然と他人が所有する土地を占有した者は、占有取得の原因たる事実のいかんに
 かかわらず、当該土地の所有権を取得する。




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【問 3】「民法/時効・即時取得」

 正 解 3

1 誤 真の所有者  売主(無権利者) ― 買主(占有者)
    即時取得・・・取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、
         善意無過失のときは、即時にその動産について行使する権利を取得すること。
   しかし、「即時取得」は不動産では成立しないので、買主はこの土地を即時取得することはできない。
    民法 第192条 取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、
           かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。

2 誤 所有権は消滅時効にはかからず、権利行使をしなくても消滅しない。
    民法 第167条 1 債権は、10年間行使しないときは、消滅する。
           2 債権又は所有権以外の財産権は、20年間行使しないときは、消滅する。


3 正 買主の売主に対する瑕疵担保責任に基づく損害賠償請求権は、目的物の引渡後10年で消滅時効によって消滅する(判例)。
    瑕疵担保責任に基づく損害賠償請求権は、買主が売買の目的物の引渡しを受けた時から進行する。
    

4 誤 たとえば、占有取得の原因が「賃貸借契約」に基づく場合、占有者は「所有の意思がない」ので20年間、
   平穏に、かつ、公然と他人が所有する土地を占有しても所有権を時効取得できない。
    民法 第162条 1 20年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、
            その所有権を取得する。


●合格のポイント●

占有の態様 ・・・ 所有の意思をもって平穏かつ公然に占有を継続すること
※賃借権などの所有権以外の財産権については、「自己のためにする意思」をもって平穏かつ公然に権利を行使することが要件。

<即時取得成立の要件>
1、目的物が動産であること
2、前主が無権利者であること
3、前主に占有があること
4、前主との間に有効な取引行為があること
5、平穏・公然・善意・無過失で占有を取得すること
以上の要件が全部そろった場合に、はじめて即時取得が成立する。


<最高裁判所平成13年11月27日判決>
 判決は、「買主の売主に対する瑕疵担保による損害賠償請求権は、売買契約に基づき法律上生ずる金銭支払請求権であって、
これが民法167条1項にいう「債権」に当たることは明らかである。この損害賠償請求権については、買主が事実を知った日
から1年という除斥期間の定めがあるが(同法570条、566条3項)、これは法律関係の早期安定のために買主が権利を行使
すべき期間を特に限定したものであるからこの除斥期間の定めがあることをもって、瑕疵担保による損害賠償請求権につき
同法167条1項の適用が排除されると解することはできない」との理由により、「瑕疵担保による損害賠償請求権には消滅時効
の規定の適用があり、この消滅時効は、買主が売買の目的物の引渡しを受けた時から進行すると解するのが相当である。」
と判示し、売買目的物の引渡しの日から10年の経過により時効消滅するとした。

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26年宅建試験・重要問題と解説02

2015-02-04 | Weblog
【問 4】 AがBとの間で、CのBに対する債務を担保するためにA所有の甲土地に抵当権を設定する場合と
     根抵当権を設定する場合における次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

 1 抵当権を設定する場合には、被担保債権を特定しなければならないが、根抵当権を設定する場合には、
  BC間のあらゆる範囲の不特定の債権を極度額の限度で被担保債権とすることができる。

 2 抵当権を設定した旨を第三者に対抗する場合には登記が必要であるが、根抵当権を設定した旨を第三者に対抗
  する場合には、登記に加えて、債務者Cの異議を留めない承諾が必要である。

 3 Bが抵当権を実行する場合には、AはまずCに催告するように請求することができるが、Bが根抵当権を実行
  する場合には、AはまずCに催告するように請求することはできない。

 4 抵当権の場合には、BはCに対する他の債権者の利益のために抵当権の順位を譲渡することができるが、
  元本の確定前の根抵当権の場合には、Bは根抵当権の順位を譲渡することができない。


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【問 4】「民法/抵当権・根抵当権」

 正 解 4

 1 誤 根抵当権は一定の範囲に属する不特定の債権が対象となる。
     398条の2 抵当権は、設定行為で定めるところにより、一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において
         担保するためにも設定することができる。
         2 根抵当権の担保すべき不特定の債権の範囲は、債務者との特定の継続的取引契約によって生ずる
          ものその他債務者との一定の種類の取引によって生ずるものに限定して、定めなければならない。

 2 誤 根抵当権も登記が対抗要件
     債権譲渡の場合と異なり、承諾を加える必要はない。

 3 誤 抵当権・根抵当権のどちらも保証人と異なり、催告の抗弁権は認められない。
     したがって、物上保証人に催告せずに、競売の申立て(抵当権・根抵当権の実行)ができる。

 4 正 抵当権は順位譲渡できる。
     しかし、根抵当権は元本確定前の場合、順位譲渡はできない。
     398条の11 元本の確定前においては、根抵当権者は、第三百七十六条第一項の規定による
          根抵当権の処分をすることができない。
           ただし、その根抵当権を他の債権の担保とすることを妨げない。


●合格のポイント●

「物上保証」とは,債務者以外の者の財産に担保権を設定する場合である。
「物上保証人」とは、他人の債務のために自分の財産に担保権を設定した者のことである。

 根抵当権
(1)根抵当権は、一定の範囲内の不特定の債権を極度額を限度として担保する目的で設定される。
(2)元本の確定前に根抵当権者より債権を取得した者は、その債権につき根抵当権を行うことができない。
  (根抵当権には,付従性・随伴性がない。)
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