気ままに撮り歩き

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満天の星空へ 2

2016年11月30日 | 撮影旅行

氷点下6度の寒い中、夕食後の星空撮影も1時間ほど過ぎました。

4人で色んな話をしながら月の出を待ちます。

周囲の峰々は、はまだ見えぬ月の光を反射させ、刻々と明るさを増していく。

徐々に暗闇の雪原にその雄姿を浮かび上がらせ、まるで私たちにその姿を誇示するかのようです。

そしてみくりが池の上に、待ちわびた月が光の衣をまとって姿を現しました。

20時33分、待ち続けた月が神々しい輝きを放ちます。


徐々にその姿は大きくなっていきます。


みくりが池全体を眩しいくらいの月光が照らし出します。


少し前まで暗闇の中にいた立山の峰々が、スポットライトを浴びたように目の前に表れました。




月の出からおよそ10分後、月光シャワー(錫杖さんの言葉)が凍てついたみくりが池を照らし出しました。

氷の上に動物の足跡が伸びていますね。


まともに強い光に向かってレンズを向けているために、月の横にゴーストがでていますね。

それでも流石にNikonのクリスタルコートレンズ、放射状に伸びる月の光芒をきっちりと捉えています。


11月20日の記事に予告編でアップした1枚がこの写真です。

みくりが池の反対側に位置する大日岳と奥大日岳、月光を真正面に受けて雪原にその輝いた姿を一段と大きく見せます。

この写真を見るたびに、ここへ連れてきてもらった錫杖さんに「ありがとう」と心から感謝の言葉が浮かびます。

もうこの後の人生で、こんな素晴らしい景色出会えることは無いかもしれないのですから。

ずっと心に刻んでおきたい、この夜のベストショットです。

左から大日岳、奥大日岳、遠くに見える山は毛勝山でしょうか?(これは錫杖さんに判断してもらう必要ありです)

大日岳の奥に見えるのは富山市内の夜景、右側の灯りは宿泊先のみくりが池温泉です。



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もっと積雪が有り、一面真っ白な風景よりもこうしてハイマツの姿が見えるの事が良かったと思います。


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月の出から20分、20時53分のみくりが池。月というより、夜の太陽と言うような大きさです。

光芒の数が18本、これはAFS NIKKOR 14-24mm F2.8G EDの絞り羽根が9枚であることを表しています。

絞り羽根の数が偶数の時には羽の数と同じ本数、奇数の場合には倍の数の光芒となります。


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縦の構図も撮っておこう。

フォーカスもマニュアルですから、ファインダーでハッキリ確認してませんでした。

自分の三脚の影が写り込んでいます。これもいい記念です。

それにしても足元から無限遠まで絞りf/6.3でビシっとパンフォーカス。

このレンズの素晴らしさを改めて見せつけられました。

ちなみに撮影データーは ISO 2000 絞りf/6.3  シャッタースピード 15秒間露光

ISO感度を下げて30秒間露光すれば、星が少し流れてもう少し星が目立ったかもしれません。いい勉強になりました。


フィルターが使えるレンズなら、ソフトフィルターで星を滲ませて大きく撮れるようです。

星の撮影に凝ると、星を自動で追尾してくれる「赤道儀」が欲しくなり、

何枚もの写真をコンポジットして1枚の作品に仕上げる技法も・・・奥が深いですね。

ネットで調べてみるとこのAFS NIKKOR 14-24mm F2.8G EDにも、

角型のフィルターを取り付けられる特殊なアクセサリーもあるようです。

 


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撮り直し


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位置を変えて奥大日岳を

足跡は錫杖さんものです。右側は谷になっていて危険な場所でした。

奥様も心配して「気を付けて下さいね」と声をかけておられました。

takayanは行きません・・・と言うより行けません。


2時間に及ぶ撮影を終え、みくりが温泉の入り口まで戻り、家内と奥様は部屋に戻りまし。

しかし錫杖さんとtakayanはこの後も、小屋の横のデッキからしばらく撮影を楽しみました。


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左下はみくりが池温泉の照明の光です。踏み固められてテカテカになってます。


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地獄谷の蒸気が勢いよく吹き上がっています。


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物音一つしない静寂の中、二人のカメラのシャッター音だけが響きます。


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明朝5時49分、部屋の窓からの富山の夜景

早くに目が覚め、5時半ころから部屋から撮影をし始めた。

二重窓のアルミサッシは、凍てついてなかなか開かない。

なんとか開けて三脚を建て、D810とAFS VR Zoom-NIKKOR ED 70-200mm F2.8G (IF)で撮影。

一気に外気が入って来る。家内に寒いのにいい加減にして、撮るなら外へ行って来たら・・・

なんて言われながら何枚か撮った内の1枚です。


次回は18日早朝の撮影会です。


 

撮影日 11月17日 

 

撮影地 立山 みくりが池温泉周辺

 

機 材 Nikon D4S AFS NIKKOR 14-24mm F2.8G ED

    Nikon D810 AFS VR Zoom-NIKKOR ED 70-200mm F2.8G (IF)(20番のみ)

   

 




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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (錫杖)
2016-11-30 08:44:36
真打ち登場 
月光を待ちわびていまかいまかと待っていたあの瞬間を思い出します。 素敵な夜でした。
11/17から12日経った昨日 浄土山の北面での雪崩
こうして浄土山の斜面を見ても雪の吹きだまりがあることが容易にわかります。あの日の夕暮れ時、わたしの目の前に現れた浄土山。西風に飛ぶ節煙がものすごいなと観察していました。あの節煙の吹きだまりが雪崩の原因なのです。山の北面とはとても危険な要素があるということなのですね
 親御様 関係者の方々、無念でなりません。

毛勝 釜谷 猫又 総称して毛勝三山であってます。
いずれも越中を代表する豪雪の名山です。
それにしても14mmの縦アングル。素晴らしいの一言 雪面と星空の割合も抜群ですね。
同じ時間 同じ場所でカメラを構えているのにこんなにも捉える視点が違うとは、たくさん勉強させていただきます。
 そして早くも追い越されてしまいました。
わたしは明日深夜編に突入します。
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Unknown (ヨッピー)
2016-11-30 10:29:57
何度出かけても、天候に恵まれるとは限りません。
ほんとに素晴らしい景色に出会われましたね。
どのショットをみても、見入ってしまうばかり。
いつか行ってみたいとは思いますが、山を熟知した方がいたっしゃらないととても出かけられませんね。
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錫杖さんへ (takayan)
2016-11-30 11:32:19
おはようございます。

月を待っていた時間も、色んな話をしながらの楽しい時間でした。
つい10日ほど前に、私達がいた場所の近くで雪崩が起きるなんて、山を知らないtakayanには直ぐにはピンと来ませんでした。
本当に危険と隣り合わせなんですね。

毛勝三山、ネットで調べて山の位置関係などから多分そうだろうと思いましたが、正解でほっとしました。

縦アングルはなかなか良かったですね。
空を画面の6〜7割入れて星を強調してみました。
下の部分に雪原と奥大日岳、安定した写真になりましたね。

こちらこそ色々とアドバイスを貰ったおかげで、なんとか星空の撮影が出来て喜んでいます。
まだまだ勉強が必要ですが、星空の撮影は奥が深いですね。
これだけの星空を見る機会は少ないので、貴重な撮影をさせて頂き喜んでいます。

takayanが寝ていた深夜にも撮影されていたようですが、深夜編を楽しみにしています。



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ヨッピーさんへ (takayan)
2016-11-30 11:43:01
ヨッピーさん、こんにちは

何度通っても運が悪ければ、良い天気に恵まれないことも多いのに、初めてで、ましてや一日だけのチャンスに、これだけの星空に出会えたのは幸運でした。

通い慣れて、山を熟知している錫杖さんとの同行なればこその撮影でした。
29日の雪崩は4、5、6番の写真の所だったようですから、私達老夫婦だけでは到底行けなかった所でした。
満天の星空を、楽しんでいただけたようで嬉しいです。

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こんばんは (ラパン)
2016-11-30 17:44:07
takayanさん、こんばんは。
言葉に言い尽くせないほど素敵な写真ばかりですね。
月光シャワー(笑)がまるで太陽のようです!
本当に明るい!!夜とは思えませんね。
縦アングルの星空の写真、本当に素敵です*
下界の夜景もきれいですね。

錫杖さんと素晴らしい時間が過ごせて本当に良かったですね*
美しい数々の写真ありがとうございました。
錫杖さんの写真も楽しみです


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ラパンさんへ (takayan)
2016-11-30 17:56:02
ラパンさん、こんばんは。
ありがとうございます。
お褒めの言葉をいただき嬉しいです。

慣れない星空の撮影でしたが、自分なりになんとか満足のいく写真が撮れたのでは?と思っています。

雪山の月夜が、こんなにも明るいとは驚きでした。

13番の縦アングルはベストショットでした。

朝早くに窓を開けての撮影、あまりにも寒い風が部屋に入って叱られましたよ(笑)

錫杖さんに連れて行ってもらわなければ、こんなに素晴らしい景色に出会ことはなかったでしょうね。

この後も、早朝の撮影、小屋を出てから素晴らしい青空の立山の風景を楽しみました。
続きもまたみてくださいね。

錫杖さんの写真も楽しみですね。
コメントありがとうございます。
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パール真砂 ()
2016-11-30 19:09:14
いよいよ始まりましたね。
日中、携帯でのチェックでイライラしていましたが、今は24インチフル画面で見てます。
素晴らしいですね。
それにしてもよく錫杖さんはこの夜を選びましたね。
この翌日には崩れるのだから、奇跡の夜ですね。
もちろん朝も大いに期待しています。
欲が深いですから。
私は何といっても1番ですね。
パール真砂そのもの。
真砂岳は好きな山なんです。女性のようなラインがお気に入り。
13番の縦アングルも・・そのパン何とかでビシっときますね。
私は16番の微妙な色合い、その後の地獄谷の蒸気煙も良いなと思いました。
あと最後の写真、この中に私の田舎の街明かりもあるのだと思うと、目を皿にして見てました。
朝のモルゲンがまた楽しみです。




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信さんへ (takayan)
2016-11-30 20:01:28
信さん、こんばんは。

今日は予約投稿の時間設定を間違えてまして、朝の投稿が遅くなり、出勤される前に見ていただけなかったのですね。すみませんでした。

星空はやはり、PCの大画面で見ていただくのが嬉しいです。
takayanは、iMacの27インチとWindows 10で25、23インチのデュアルモニターを使っています。メインPCはiMacです。

この日の午前中、小谷村から宇奈月あたりでは土砂降り状態でしたが、立山では夕刻から素晴らしい天気に恵まれました。
錫杖さんは、その時から天気図を見て、「今夜の立山は良い天気になります」と仰ってました。

錫杖さんの休暇の関係で、この日程になったのですが、こんな天気に恵まれて本当に幸運でした。

1番は寒い中で、待ちに待った月の出でした。
日の出はダイヤモンド、月の出はパールで、パール真砂なんですね。
山の名前は直ぐにはピンと来ませんが、月が昇ってきたのは真砂岳なんですね。
言われて見てみると、稜線がなだらかで綺麗な姿です。

13番、縦のパンフォーカスですね。
人間の目のように、何処もボケること無く全てにピントが合っている状態のことです。
しっかり写せたと思っています。

16番は小屋の明かりが入って、こんな色合いになりました。
地獄谷の蒸気煙もすごい勢いでしたが、この地獄谷のおかげで、良い温泉に浸かることができたのですね。

信さんの故郷は富山なんですね。
早朝の窓からの撮影も寒かったです。

翌朝も良い天気でしたが、そんなに山は染まりませんでした。
それでも早くから撮影し、かなりの枚数を撮ってきました。
また続きも見てくださいね。

コメントありがとうございます。
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Unknown (なずな)
2016-11-30 20:14:31
こんばんは。
一生に一度きりと思えるような素晴らしい星空の光景です。
12・13の縦の写真が特に素敵です。
わたしには、一生かかっても見られない眺めです。
星空って、こんなにも綺麗なんですね~。
有り難うございました。
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なずなさんへ (takayan)
2016-11-30 20:23:10
なずなさん、こんばんは。

takayanもこんな星空を見るのは、生涯でこれが最初で最後かもしれないと思っています。
今回、山に慣れた友人に連れて来てもらわなければ、一生見ることは出来なかったでしょうね。
良い天気に恵まれたのも幸運でした。

12、13番の縦のアングルは、自分でもよく撮れたと思っています。星空を広く入れた構図が良かったですね。

見ていただいてありがとうございます。
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