第2詩集。111頁に23編を収める。
第1章ではどこまでも自分を語ろうとしている。そのためには、自分を対象化する冷静な観察眼が必要とされるわけだ。そして、人々のなかでの自分の立ち位置を捉えようとしている。表題作「囀り」ではそのために発せられる言葉を詩っている。
ほとばしる感情をメタファーにゆだねて
苦く噛みしめる思いをほどいて昇華していく
そうやって幾つ言葉を散らしてきたのだろうか
そんな”囀り”のように発した言葉が誰かに届くのか否か、その言葉が誰かにとって意味があるものとなったのか否か。それは自分では判断する事ができないことがらである。ただ必死になって囀り続ける行為であるほかはないのだろう。
わずかでも濁った声で囀り
黒く曲がった旋律を見透かしたなら
そのまま黙ってギュッと握りつぶして
第2章では、そのようにして人々とのあいだに成立する世界が詩われている。
そして第3章には今はもう亡い御母堂についての作品が集められている。それまでの章で表現された生き様をしてきた作者の、母に対する思いである。ここでの”囀り”は自分自身のなかに響いているのだろう。
第1章ではどこまでも自分を語ろうとしている。そのためには、自分を対象化する冷静な観察眼が必要とされるわけだ。そして、人々のなかでの自分の立ち位置を捉えようとしている。表題作「囀り」ではそのために発せられる言葉を詩っている。
ほとばしる感情をメタファーにゆだねて
苦く噛みしめる思いをほどいて昇華していく
そうやって幾つ言葉を散らしてきたのだろうか
そんな”囀り”のように発した言葉が誰かに届くのか否か、その言葉が誰かにとって意味があるものとなったのか否か。それは自分では判断する事ができないことがらである。ただ必死になって囀り続ける行為であるほかはないのだろう。
わずかでも濁った声で囀り
黒く曲がった旋律を見透かしたなら
そのまま黙ってギュッと握りつぶして
第2章では、そのようにして人々とのあいだに成立する世界が詩われている。
そして第3章には今はもう亡い御母堂についての作品が集められている。それまでの章で表現された生き様をしてきた作者の、母に対する思いである。ここでの”囀り”は自分自身のなかに響いているのだろう。