第10詩集。93頁に35編が収められている。
この詩集は言葉遊びの作品で埋められている。意味を伝えるという機能的な言葉ではない、言葉のつながりや関係のおもしろさを追求している。それは言葉の音によるつながりだったり、駄洒落のような無意味な関係の連鎖である。なかには意味を棄てた単に音だけの作品もある。
こういった言葉遊びは幼児用の絵本などでも見ることができる。優れたそのような作品を、子供たちはたしかに楽しんでいる。個人的には、谷川俊太郎の「あいうえおっとせい」は中でもすばらしい作品だと思っている。
さて、この詩集タイトルの「にげかすもきど」は1週間の曜日の頭文字を並べたものである。「日曜日」の章は「にこにこ 日曜/にっこり笑い」と始まり、「月曜日」の章は「げっそり 月曜/元気がないよ」と始まる。曜日のもつ雰囲気にも合わせてあって、上手く作られている。
「うろこ」という4行の作品を紹介しておく。理屈もなく面白いと読めれば成功だろう。
みのうろ うらうら ゆらめき
おもりゆく かく はじけて
はなたれて さけぶ ほうしん
そそけだつ はるの うろこ
この言葉遊びは理屈ではないところで生じるものなので、なかなかに難しい。それだけにこの詩集の作品のすべてが面白いとは必ずしも言い難いが、その挑戦は言葉の本質的なものを考えさせてくれる。
この詩集は言葉遊びの作品で埋められている。意味を伝えるという機能的な言葉ではない、言葉のつながりや関係のおもしろさを追求している。それは言葉の音によるつながりだったり、駄洒落のような無意味な関係の連鎖である。なかには意味を棄てた単に音だけの作品もある。
こういった言葉遊びは幼児用の絵本などでも見ることができる。優れたそのような作品を、子供たちはたしかに楽しんでいる。個人的には、谷川俊太郎の「あいうえおっとせい」は中でもすばらしい作品だと思っている。
さて、この詩集タイトルの「にげかすもきど」は1週間の曜日の頭文字を並べたものである。「日曜日」の章は「にこにこ 日曜/にっこり笑い」と始まり、「月曜日」の章は「げっそり 月曜/元気がないよ」と始まる。曜日のもつ雰囲気にも合わせてあって、上手く作られている。
「うろこ」という4行の作品を紹介しておく。理屈もなく面白いと読めれば成功だろう。
みのうろ うらうら ゆらめき
おもりゆく かく はじけて
はなたれて さけぶ ほうしん
そそけだつ はるの うろこ
この言葉遊びは理屈ではないところで生じるものなので、なかなかに難しい。それだけにこの詩集の作品のすべてが面白いとは必ずしも言い難いが、その挑戦は言葉の本質的なものを考えさせてくれる。