森川慶一が発行人となって創刊されている。他の4人の執筆者は寄稿ということなので個人誌なのだろう。地名に関係した寄稿者の評論が4編掲載されている。森川は「地名論」という詩集を今年はじめに出していることからも、地名に関してのこだわりが強いと思える。
森川の「瞑想への様式」は狩野山雪の屏風絵を題材にして、そこに展開される空間的、時間的な旅を捉えている。
(太湖石は)
何かの腰掛
け。あるいはジャ
ンプ台。そして、
その台の上に乗る
のは時間のトラベ
ラーである山雪自
身。おのが照準を
その位置へあわす
ことによって、そ
こに立つものを救
済するのか。
この1行8文字という詩形は、病のために今はコミュニケーションの唯一の手段となった携帯メールのスタイルとのこと(前詩集あとがきによる)。作者がどのような肉体的状況なのかは知る由もないが、その地に在るという意識があってはじめて旅の意味が出てくることを考えれば、肉体を離れた意識だけの旅が広がるわけだ。
森川の「瞑想への様式」は狩野山雪の屏風絵を題材にして、そこに展開される空間的、時間的な旅を捉えている。
(太湖石は)
何かの腰掛
け。あるいはジャ
ンプ台。そして、
その台の上に乗る
のは時間のトラベ
ラーである山雪自
身。おのが照準を
その位置へあわす
ことによって、そ
こに立つものを救
済するのか。
この1行8文字という詩形は、病のために今はコミュニケーションの唯一の手段となった携帯メールのスタイルとのこと(前詩集あとがきによる)。作者がどのような肉体的状況なのかは知る由もないが、その地に在るという意識があってはじめて旅の意味が出てくることを考えれば、肉体を離れた意識だけの旅が広がるわけだ。