隊長のブログ

元商社マン。趣味:ヒップホップダンス、ジャズダンス、日舞(新舞踊)、旅行、映画、スポーツ観戦。阪神タイガースのファン。

本と雑誌 48冊 『森鴎外 「山椒大夫・高瀬舟」』

2019年09月17日 | 本と雑誌

隊長が読んだ「本と雑誌 」を紹介するシリーズの第48回は、『森鴎外 山椒大夫・高瀬舟』をお送りします。


明治時代の文豪・森鴎外の小説「高瀬舟」と「山椒大夫」を、数十年ぶりに読み返しました。


「高瀬舟」は、中学校の時、国語の課題図書で、確か読書感想文を書かされた記憶があります。


「山椒大夫」は、挿絵付きの児童書で、読んだと思います。


何十年ぶりかで、森鴎外の著書を読みたいと思ったきっかけは、TBSのバラエティ番組『ぴったんこカン☆カン』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/cd41ee2da1249822b60889d81e7150f4


6月7日の放送で、元フジテレビアナウンサーの近藤サトさんが、中学三年生になった芦田愛菜ちゃんに、名作「高瀬舟」の朗読法を伝授する企画です。


名子役と呼ばれる芦田愛菜ちゃん、「高瀬舟」を上手に読みますが、近藤サトさんの朗読を聴くと、情景が浮かび上がってきます。まさに、“行間を読む”が如くでした。


人生の経験を積み重ねて来た近藤サトさんが読む「高瀬舟」と、中学生の芦田愛菜ちゃんが読む「高瀬舟」。中学時代の自分が読後感と、現在の自分の読後感を確かめたくなりました。


選んだ新潮文庫には、「山椒大夫」も収録されていました。


「高瀬舟」の内容は、弟殺しの罪で島流しにされてゆく男と、それを護送する同心との会話から安楽死の問題提起がなされています。


中学校時代、どんな読書感想文を書いたのか迄は、全く覚えていませんが、おそらく、ありきたりの感想だったのでしょう。


この年になって読み返すと、島流しの男の気持ちも、同心の気持ちも分かる気がします。安楽死に関しては、5年前に書いています⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/20809e396f98161369120afe67baab0e


様々な思いを抱きながら、「高瀬舟」を再読しました。


「山椒大夫」は、人買いのために引離された母と姉弟の受難の物語です。


児童書で読んだ時は、ただ悲しい物語だとしか感じなかったと思います。


再読してみて、母の子を想う気持ち、子が親を恋しがる気持ち、姉弟それぞれの相手に対する思いやり、が分かる年になりました。ただの悲劇としてでなく、犠牲の意味を問う作品として読み返すことが出来ました。


尚、新潮文庫版「山椒大夫・高瀬舟」の発行は、(株) 新潮社。発行日は、2010年8月16日。価格は、529円(税込)です。


===「本と雑誌」バックナンバー ===
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/dc30502bb229b843454e38b8994f9be0

1~35冊  省略

36冊 2018/2/3  『篠原ともえ「御朱印をはじめよう」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/d1c8862364add0563c147d7f383bc13b

37冊 2018/2/11 『七福神の謎』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/55b58e54afffe373e69649d2c65cdddc

38冊 2018/3/17 『ん-日本語最後の謎に挑む』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4892698c255d0e922d4a5c8860453de3

39冊 2018/5/4  『司馬遼太郎「街道をゆく 本郷界隈」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/49ab040735f970ba1d3440835b38ccbc

40冊 2018/7/9  『香梅の門―桜田志士外伝―』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a7e483c1c14da2bae314b9728a1d1a47

41冊 2018/11/18『上海の中国人、安倍総理はみんな嫌いだけど8割は日本文化中毒!』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/caa4fb69631a759fae89a59a622711e8

42冊 2019/1/6  『SAKIMORI』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3b8d6573a2a3ca238ffcf715cfc16e4f

43冊 2019/1/28 『演劇とはなにか』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/fb2b24afd8e949f1504e7d8a707b395e

44冊 2019/3/21 『林真理子「最終便に間に合えば」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4ed2c3cc4f363616dac47d66a9155226

45冊 2019/4/29 『五木寛之「金沢あかり坂」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/63df50584ec0b5be41f86c16edc4f711

46冊 2019/6/2  『沢田研二と阿久悠、その時代』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/901be9ea36c2f3065af05e6dc904b6e2

47冊 2019/6/27 『男のきもの入門』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a90f9c9c43226a05d7ea4ec327a0cdce

 


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