隊長のブログ

元商社マン。趣味:ヒップホップダンス、ジャズダンス、日舞(新舞踊)、旅行、映画、スポーツ観戦。阪神タイガースのファン。

「林真理子 作品・出演番組」 記事一覧

2023年11月29日 | 本と雑誌

小説家、エッセイストの 林 真理子 は、山梨県山梨市出身。生年月日は、昭和29年(1954)4月1日生まれ。2023年11月現在、69歳です。

 

 

 


昭和51年(1976)、 日本大学芸術学部文芸学科を卒業。コピーライターを経て、作家に。


昭和57年(1982)、処女作のエッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を出版し、ベストセラーに。


昭和60年(1985)、小説 『最終便に間に合えば』、『京都まで』により、第94回直木賞を受賞。

 

 


以降も、数多くの小説、エッセイを執筆。


平成30年(2018)には 、紫綬褒章を受章しています。


令和4年(2022)7月、母校の日本大学理事長に、女性として初めて就任し、話題になりましたが、令和5年(2023)8月に発覚した、アメリカンフットボール部の違法麻薬問題では、矢面に立たされています。


そんな林真理子さん執筆の小説・映像化作品・出演番組を、「隊長のブログ」では、これまでに五本を紹介しています。


詳細は、下記の記事一覧をご参照下さい。

 


==「林真理子 作品」 記事一覧 ==

1.  1985年下半期直木賞受賞作 『最終便に間に合えば』

2.  2018年大河ドラマ 『西郷どん』

3.  2021年4月期ドラマ  『最高のオバハン 中島ハルコ』

4.  2023年1月期ドラマ  『我らがパラダイス』

5.  2023年2月放送 『徹子の部屋』

 

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本と雑誌 65冊 『近藤富枝 「本郷菊富士ホテル」』

2023年08月23日 | 本と雑誌

隊長が読んだ「本と雑誌」を紹介するシリーズの第65冊(回)目は、『近藤富枝本郷菊富士ホテル』をお送りします。

 

 


『本郷菊富士ホテル』は、竹久夢二、坂口安吾、宇野浩二、広津和郎ら、数多くの作家・芸術家・政治家・研究者たちが止宿し、数多くの名作を生み出したホテル(高等下宿)の全容を描く、大正文学側面史です。


著者の作家・近藤富枝さんは、1922年8月19日、東京日本橋生まれ。東京女子大学を戦時のため繰り上げ卒業し、文部省に入省。後NHKで女子アナとなりますが、終戦を機に退職。約18年の主婦生活ののち、文筆活動に入ります。婦人雑誌のルポライターとして活躍の後、最初の著作である『永井荷風文がたみ』を執筆。


以後、『本郷菊富士ホテル』などのノンフィクションや小説のほか、きもの関連、王朝継ぎ紙関連などの多くの著作を上梓。武蔵野女子大学元教授、財団法人民族衣裳文化普及協会理事、王朝継ぎ紙研究会主宰などを務めました。2016年7月24日永眠。享年93歳。


近藤富枝さんの半生は、1981年度後期NHK朝ドラ 『本日も晴天なり』  の題材になりました。ヒロインの桂木元子(近藤富枝)を演じたのは、原日出子さんです。

 

東京都文京区本郷に住む隊長が、昭和二十年三月まで東京府東京市本郷区本郷菊坂町(現・東京都文京区本郷)に実在していた「菊富士ホテル」に興味を持ち始めたのは、近隣を散策中に、「本郷菊富士ホテル」の跡地に建つ記念碑を、偶然見つけてからです。

 

 

(2022年8月撮影)

 


また、何回か書いていますが、実家が以前、本郷で旅館を経営していた  からです。

 

感想:近藤富枝さんの叔母の羽根田延子さんが、「菊富士ホテル」経営者・羽根田幸之助さんの長男・羽根田冨士雄さんの妻だった関係性だけでは、これだけの物を書くことは、出来なかったと思います。


長年のルポライターの経験を基に、綿密な取材・調査を重ねた結果が、菊富士ホテル研究のバイブル書と言える本書を生み出したのでしょう。


さらに、上述した著名な文化人だけでなく、ニコライ・コンラドとニコライ・ネスフキーと言う同ホテルに滞在した二人のロシア人にも、紙幅を割いています。

 

文庫版『本郷菊富士ホテル』の発行は、中央公論社。初版刊行日:1983年4月10日。ページ数:245ページ。価格は、649円(10%税込)です。

 

尚、「菊富士ホテル」に関しては、これまで 『大森匂子「本郷菊坂菊富士ホテル」』  と、


『本郷に実在した「文化人版トキワ荘」菊富士ホテル』  で、取り上げています。

 

 


==「本と雑誌」バックナンバー ==
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/dc30502bb229b843454e38b8994f9be0

1~50冊  省略

51冊 2020/4/4  『池波正太郎 「男の作法」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/945a81aa7409b9ecefbf75361d165c6d

52冊 2020/6/25 『芥川竜之介紀行文集』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/dadeedca3e5e80fc1250d72fa6c18a80

53冊 2020/7/23 『池永陽「コンビニ・ララバイ」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/0ded21bfc2a8aa3b71308f512f78b768

54冊 2020/7/30 『大人の御朱印 50にして天命を知る』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/9df94033c4eaeeb20caa1d1f65006681

55冊 2020/8/22 『大森匂子「本郷菊坂菊富士ホテル」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a9ef620a7829e24f2ac1f43015aed4e8

56冊 2020/10/30『遊遊漢字学 中国には「鰯」がない』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/b65869eec26cab46eea5af93f449be35

57冊 2021/3/12 『ドナルド・キーン わたしの日本語修行』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1ac42b8270d7d14ff22a0db4a5d03259

58冊 2021/5/7  『1964年と2020年 くらべて楽しむ地図帳』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/230a1542e0bd16e8759e007624fe478e

59冊 2021/8/14 『よりぬき サザエさん No.6』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f970dde5d6e47e223fad4de21b378387

60冊 2021/8/27 『土地の記憶から読み解く早稲田』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/5b357a1bd07b0e31edd68769dda624f5

61冊 2021/10/8 『湯島天神坂 お宿如月庵へようこそ』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/303f6c324ffdaa96df0bb8cca3c74382

62冊 2022/1/16 『ちあきなおみ 沈黙の理由』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/cdbfd87565b7dcf7ab95b93aadd7af3f

63冊 2022/5/11 『閉店間際の三省堂書店本店で地図帳を購入』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c73d0019eae262929eb4e6c4ee03dbbd

64冊 2023/5/26 『池波正太郎「男の作法」漫画版』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c6cd406b9aa2dcbfea8319f2bf974d51

 

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本と雑誌 64冊 『池波正太郎 「男の作法」 漫画版』

2023年05月26日 | 本と雑誌

隊長が読んだ「本と雑誌」を紹介するシリーズの第64冊(回)目は、『池波正太郎 「男の作法」 漫画版』をお送りします。

 

 


『男の作法』は、東京浅草生れで、「鬼平犯科帳」、「剣客商売」などの時代物・歴史物作家として知られる、昭和の文豪・池波正太郎(1923~1990年)のエッセイ集です。


本書は、1981年に「ごま書房」から発行され、後に「新潮文庫」に収録され、40年近く、読み継がれています。


「隊長のブログ」では、同書の 文庫版  を、2020年4月に紹介しています。

 
同書は、日本文芸社発行の「週刊漫画ゴラク」の2020年4月3日号から、なかじまもりお により連載漫画化され、2021年7月に単行本として発売されています。


今回、漫画版を読んだのは、紙媒体でなく、電子書籍です。


表紙の漫画は、煙草をたしなむ、池波正太郎さん。かなりデフォルメされて描かれていますが、実際に接したことのある人は、このような印象を持たれたのかも知れませんね。


全10話の第1話では、池波正太郎と思われる、老齢の男性が定食屋で席を譲ってもらったお礼にと、女性を鮨屋へと招待する様子から漫画が始まります。この女性が、ストーリーテラーのように、その後も男性と絡んできます。


漫画版の感想ですが、登場する女性が、オーバーなくらいセクシーに描かれているのが、気になりました。池波正太郎さんが文章として書く、女性の色気とは異なる、直接的な描き方で、ご本人がご存命ならクレームものだと思いました。


また、漫画版をスマホで読んだのですが、最初から漫画アプリ用に制作されたのではなく、単行本を電子書籍化しただけなので、読みづらかったです。


結論は、池波正太郎は、エッセーでも、漫画ではなく文章を読んだ方が、断然、奥深く、面白いということです。

 

 


==「本と雑誌」バックナンバー ==
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1~50冊  省略

51冊 2020/4/4  『池波正太郎 「男の作法」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/945a81aa7409b9ecefbf75361d165c6d

52冊 2020/6/25 『芥川竜之介紀行文集』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/dadeedca3e5e80fc1250d72fa6c18a80

53冊 2020/7/23 『池永陽「コンビニ・ララバイ」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/0ded21bfc2a8aa3b71308f512f78b768

54冊 2020/7/30 『大人の御朱印 50にして天命を知る』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/9df94033c4eaeeb20caa1d1f65006681

55冊 2020/8/22 『大森匂子「本郷菊坂菊富士ホテル」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a9ef620a7829e24f2ac1f43015aed4e8

56冊 2020/10/30『遊遊漢字学 中国には「鰯」がない』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/b65869eec26cab46eea5af93f449be35

57冊 2021/3/12 『ドナルド・キーン わたしの日本語修行』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1ac42b8270d7d14ff22a0db4a5d03259

58冊 2021/5/7  『1964年と2020年 くらべて楽しむ地図帳』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/230a1542e0bd16e8759e007624fe478e

59冊 2021/8/14 『よりぬき サザエさん No.6』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f970dde5d6e47e223fad4de21b378387

60冊 2021/8/27 『土地の記憶から読み解く早稲田』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/5b357a1bd07b0e31edd68769dda624f5

61冊 2021/10/8 『湯島天神坂 お宿如月庵へようこそ』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/303f6c324ffdaa96df0bb8cca3c74382

62冊 2022/1/16 『ちあきなおみ 沈黙の理由』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/cdbfd87565b7dcf7ab95b93aadd7af3f

63冊 2022/5/11 『閉店間際の三省堂書店本店で地図帳を購入』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c73d0019eae262929eb4e6c4ee03dbbd

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本と雑誌 63冊 『閉店間際の三省堂書店本店で、地図帳を購入』

2022年05月11日 | 本と雑誌

隊長が読んだ「本と雑誌」を紹介するシリーズの第63冊(回)目は、『閉店間際の三省堂書店本店で、地図帳を購入をお送りします。

 

 


世界最大級の “本の街” として知られる千代田区神田神保町の一丁目一番地、駿河台下交差点に立つ「三省堂書店神保町本店」が、5月8日(日)に建て替えのため一時閉店したニュースを、各種メディアでご存知の方も多いと思います。


最近は、殆ど訪れることがありませんでしたが、三省堂本店には、よくお世話になりました。同店は、特に地図・地図帳の種類が豊富な印象があります。


中学生の頃、なぜか国土地理院発行の縮尺 25,000分の1 地形図に興味を持ち、新しく行く土地がある毎に、同店に行って地形図を購入していて、何十枚か集めましたが、今では一枚も残っていません。


10数年前に購入した東京の地図帳が古くなって、新しい地図帳を買わなければと思っていたところに、同店閉店を知り、連休中の某日に訪れました。


「靖国通り」に面した、閉店後に解体される地上八階建て同店ビルの壁面には、“しおり” をデザインした垂れ幕が、掲げられていました。

 

 

隊長と同じ思いの方が多いのか、店内は混雑しています。

 

 


「神田すずらん通り」から見た同店ビル。

 

 

ビルは三省堂創業百周年にあたる昭和56年(1981)、戦前から営業してきた旧社屋を改築して完成したそうです。やはり、古さは否めないですね。


国土地理院発行の地形図の入ったラックがありました。確か、昔はカウンターの中に有って、店員さんに欲しい地形図を取り出して貰っていた記憶があるのですが、今では自分で取り出してレジに持って行くスタイルのようです。

 

 


思っていた通り、売り場には、東京の地図帳が何種類もありました。30分近く、吟味して購入したのが、JTBパブリッシング発行の「すぐわかる地図 東京23区」です。

 

 


選んだ理由は、サイズがA5変型判とハンディタイプで、持ち運びに便利なこと。大きな文字で見やすいこと。新宿・銀座など主要エリアは、縮尺5,000分の1地図で詳しく紹介していること、などです。価格は、1,100円(税抜)。


一緒に、交通新聞社発行「JR時刻表 2022年5月号」、1,095円(税抜)を購入しました。

 

 


鉄道時刻表を好きになったのも、中学生の時です。コロナ禍の前は、最低年に一回は買っていました。全国版時刻表は、JTBパブリッシングと、交通新聞社の2社から発行されているのですが、隊長が買うのは、決まって交通新聞社発行の「JR時刻表」です。理由は、駅の旅行センターやみどりの窓口でも使われているからです。


同店のレジで、ビル壁面と同じデザインの “しおり” を頂きました。

 

 


帰り際に、駿河台下交差点を振り返って見ると、「書泉ブックマート」が入っていたビルが、「ABCマート」に替わっていました。

 

 


調べてみたら、同店は、2015年9月30日に閉店していたのですね。いかに、長期間に亘り、三省堂本店と書泉ブックマートに訪れていなかったか、再認識した次第です。

 

 


==「本と雑誌」バックナンバー ==
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51冊 2020/4/4  『池波正太郎 「男の作法」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/945a81aa7409b9ecefbf75361d165c6d

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57冊 2021/3/12 『ドナルド・キーン わたしの日本語修行』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1ac42b8270d7d14ff22a0db4a5d03259

58冊 2021/5/7  『1964年と2020年 くらべて楽しむ地図帳』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/230a1542e0bd16e8759e007624fe478e

59冊 2021/8/14 『よりぬき サザエさん No.6』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f970dde5d6e47e223fad4de21b378387

60冊 2021/8/27 『土地の記憶から読み解く早稲田』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/5b357a1bd07b0e31edd68769dda624f5

61冊 2021/10/8 『湯島天神坂 お宿如月庵へようこそ』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/303f6c324ffdaa96df0bb8cca3c74382

62冊 2022/1/16 『ちあきなおみ 沈黙の理由』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/cdbfd87565b7dcf7ab95b93aadd7af3f

 

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本と雑誌 62冊 『ちあきなおみ 沈黙の理由』

2022年01月16日 | 本と雑誌

隊長が読んだ「本と雑誌」を紹介するシリーズの第62冊目は、『ちあきなおみ 沈黙の理由』をお送りします。

 

 


『ちあきなおみ 沈黙の理由』は、今から29年前に、突然表舞台から消えた歌手・女優 ちあきなおみの沈黙の理由と彼女の意外な素顔を、最愛の夫・郷鍈治(ごう えいじ)の死去を挟み8年間、側で支えた元マネージャーが、初めて明かしたノンフィクション作品です。


著者の古賀慎一郎さんは、昭和42年、愛知県名古屋市生まれ。高校卒業後、東京キッドブラザースを経て、俳優・京本政樹の付き人を1年間務めました。平成3年(1991)8月、ちあきなおみさんの個人事務所「セガワ事務所」にマネージャーとして入社し、8年間を過ごしました。2020年8月現在は、郷里へ戻り、サービス業に従事している方です。


尚、ちあきさんの略歴などは、こちらをご覧ください


目次;

はじめに

第一章 約束:あの日/郷エイ治さんとの出逢い/セガワ事務所/ちあきなおみさんとの出逢い/芸能人らしくない/『黄昏のビギン』/波紋

第二章 舞台:郷さんと/『夜も一生けんめい。』/稽古場で/衝撃の「生歌声」/真剣勝負/バックステージ

第三章 光陰:『ソングデイズ』打ち上げの席で/『スーパーステージ』/ディナーショー/『矢切の渡し』と『喝采』/苦い喜び/光陰矢の如し

第四章 断崖:コンサート「それぞれの愛」はじまる/入院/病室から/郷さんの言葉/私のリハーサル/ステージでの「ちあきなおみ」/終演後/『愉快にオンステージ』/ちあきさんと乗ったジェットコースター

第五章 終幕:公にされた病名/最後の花道/渦中にあり/希望/「声が出てない!」/服部克久さんと/最後のコンサート/二人きりの船/最後の打ち上げパーティー/「いつも俺の後ろにいろ」/意識不明の中で

第六章 永訣:その日/密葬/「ごめんなさい」/直筆コメント/兄弟間の軋轢と氷解/涙は涸れない/「死ってなんだと思う?」/散歩/高倉健さん

第七章 交錯:ちあきさんとの雑談/美空ひばりさん/不安/四十九日法要/義兄・宍戸錠さんとの確執

第八章 憂愁:「……歌えない」/引退への危機意識/休業状態は続く/『I LOVE YOU』/夕日に染まった思い出

第九章 彷徨:物件探し/「迷ってます」/年末年始と夫婦/ちあきさんのお雑煮と散策/新居/二枚目の郷さん/コレド再オープン/「ちあきなおみ行方不明」/運転免許取得に反対/ちあきさんと/復帰要請/お母様の許へ/「もう歌うことはない」

第十章 十字架:「沈黙」の理由/追憶/歌詞の向こう側/誇り/確実な愛

あとがき

 

感想:「隊長のブログ」で紹介した歌手の一代記・半生記は、


『テレサ・テンが見た夢』  と、


『沢田研二と阿久悠、その時代』 です。


これら二冊は、著者が文筆を生業(なりわい)としていて、著書が評伝という形を取っています。


一方、本書の著者・古賀慎一郎さんは、文筆業ではなく、ちあきさんの元マネージャーという方です。もちろん、「あとがき」に本人が述べられているように、書き上げるには、新潮社の方に手助けをしてもらっています。


ちあきさんの身近にいたので、決して評伝にはならず、ちあきさん及び郷鍈治さんとの思い出を語ってくれています。

 

事務所で結婚報告会見を行った二人(1978年)


その中には、世間に知られていなかったことも、数多く含まれています。


例えば、今でこそ多くのアーティストにカバーされ、日本の名曲となっている 『黄昏のビギン』  の曲に関して、この曲は、平成3年(1991)7月に発表されたアルバム『すたんだーと・なんばー』の中からシングルカットされ、同年10月、京成電鉄・スカイライナーのCMに使用され、広く知れ渡るようになったこと。


平成4年(1992)9月に郷さんが亡くなられ、荼毘(だび)に付される時、ちあきさんは柩にしがみつきながら「私も一緒に焼いて!」と号泣したという、都市伝説が広がっています。しかし、桐ヶ谷斎場で荼毘に付される時の真相は、ちあきさんは、郷さんの後を追うように一、二歩前に駆け寄り、泣き声とも叫び声とも言えぬ、小さな声を上げられ崩れ落ちそうになったが、決して一緒に焼いてのようなことは言っていないとのこと。


また、古賀さんは、ちあきさんに関して、「ちあきさんは、お酒を一切飲まれない。いかにもイメージ的には、バーのママや、名曲『紅とんぼ』の中の飲み屋の女将、といった大人の雰囲気があるが、素顔のちあきさんは真逆で、少女のように可憐な方なのだ。」と語っています。


本書を読み、この二ヶ月間、ちあきさんのCDアルバムを3組5枚、毎日のように聴いて、ちあきさんが、表舞台に出ない理由が分かりました。彼女の楽曲の多くは、男女の情愛を歌ったものが多く、郷さんの死を契機に、まさにその情愛の歌の世界に入り込んでしまったからでは、ないでしょうか。

 

尚、『ちあきなおみ 沈黙の理由』の発行は、新潮社。発売年月:2020年8月。価格は、1,350円(税抜)です。

 


==「本と雑誌」バックナンバー ==
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1~50冊  省略

51冊 2020/4/4  『池波正太郎 「男の作法」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/945a81aa7409b9ecefbf75361d165c6d

52冊 2020/6/25 『芥川竜之介紀行文集』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/dadeedca3e5e80fc1250d72fa6c18a80

53冊 2020/7/23 『池永陽「コンビニ・ララバイ」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/0ded21bfc2a8aa3b71308f512f78b768

54冊 2020/7/30 『大人の御朱印 50にして天命を知る』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/9df94033c4eaeeb20caa1d1f65006681

55冊 2020/8/22 『大森匂子「本郷菊坂菊富士ホテル」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a9ef620a7829e24f2ac1f43015aed4e8

56冊 2020/10/30『遊遊漢字学 中国には「鰯」がない』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/b65869eec26cab46eea5af93f449be35

57冊 2021/3/12 『ドナルド・キーン わたしの日本語修行』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1ac42b8270d7d14ff22a0db4a5d03259

58冊 2021/5/7  『1964年と2020年 くらべて楽しむ地図帳』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/230a1542e0bd16e8759e007624fe478e

59冊 2021/8/14 『よりぬき サザエさん No.6』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f970dde5d6e47e223fad4de21b378387

60冊 2021/8/27 『土地の記憶から読み解く早稲田』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/5b357a1bd07b0e31edd68769dda624f5

61冊 2021/10/8 『湯島天神坂 お宿如月庵へようこそ』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/303f6c324ffdaa96df0bb8cca3c74382

 

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