隊長のブログ

元商社マン。趣味:ヒップホップダンス、ジャズダンス、日舞(新舞踊)、旅行、映画、スポーツ観戦。阪神タイガースのファン。

本と雑誌 37冊 『七福神の謎』

2018年02月11日 | 本と雑誌

 隊長が読んだ「本と雑誌」を紹介するシリーズの第37回は、『七福神(ひちふくじん)の謎』をお送りします。


『七福神』は、「恵比寿様(えびすさま)」、「大黒天(だいこくてん)」、「弁財天(べんざいてん)」、「毘沙門天(びしゃもんてん)」、「福禄寿(ふくろくじゅ)」、「寿老人(じゅろうじん)」、「布袋尊(ほていそん)」からなり、江戸中期から庶民の信仰の対象とされて来ました。


去年の11月に、突然、“御朱印巡り”に目覚め⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/e23a591aa7b880a9e451c519dc5e14a5 、そこから派生した“七福神巡り”も始めました⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/e6336cfa557a320ab98576b046fc1627


“七福神巡り”を始めたのに、七福神のことをよく知らず、また、中国や台湾を旅行した際に、“七福神の宝船”によく似た絵や像を見かけたことが何度かあったので、参考になる本がないかと探していたところに、本書を見つけました。


写真は、中国蓬莱市の「八仙祠」にて。


著者の武光誠さんは、1950年生まれ。東京大学大学院国史学科卒業、同大学院博士課程終了。比較文化的視点を用い、幅広く日本史、日本思想史を研究する一方で、長年にわたって執筆活動を行っています。


この本の構成は;

第一章 笑う門には福来る。七福神とはどんな神様なのか?

第二章 唯一の日本生まれの神様、恵比寿様

第三章 日印ハーフ? 七福神のリーダー、大黒天の謎

第四章 紅一点の弁財天は美女なのか?

第五章 武将が敬愛した毘沙門天

第六章 同一神なのか?寿老人と福禄寿の謎

第七章 布袋様は実在の人物

第八章 なぜ日本人は七福神が好きなのか

第九章 七福神の歴史

第十章 歴史上の人物と七福神


本書の冒頭で、七福神は次の様に説明されています;

恵比寿様:七福神の中で唯一の日本生まれの神様。日本神話に出てくる伊弉諾尊(いざなきのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)の間の子である蛭子命(ひるこのみこと)と、大国主命(おおくにぬしのみこと)の子の事代主命(ことしろぬしのみこと)が恵比寿様とされています。

大黒天:インドの神で、仏教に取り入れられた台所の神とされた仏。大国主命の別の姿ともされる。

弁財天:元々は、インドのサラスバティという水の神でしたが、仏教に取り入れられて知恵の仏とされた。宗像神社や厳島神社の祭神である市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)の別の姿ともされる。

福禄寿:中国で祭られた南極星の神。中国の泰山の山の神ともされる。

寿老人:中国で祭られた南極星の神で、道教の開祖である老子ともいわれる。

布袋尊:中国で九世紀後半から十世紀にかけて実在した禅僧。かれの没後、布袋尊は弥勒菩薩(みろくぼさつ)の化身とする信仰がつくられた。


この本を読んで、七人の神様はどこから来たのか、なぜ日本人に人気があるのか、どうして、祭られているのがお寺であったり、神社であったりするのか、などがわかりました。


本書では、“七福神の宝船の絵”は、古代の日本人は「幸福が海の果てから来る」という考え持っていて、徳川家康が狩野派の画家に描かせたことにより“七福神の宝船の絵”が江戸時代に庶民に広がったと書かれています。


しかし、隊長は、蓬莱市で知った八人の仙人が海を渡った「八仙過海」の物語が、“七福神の宝船の絵”のルーツになったのでは、と考えています。


『七福神の謎』の発行は、祥伝社。発行日は、2013年12月20日。価格は、590円+税です。

 

 

===「本と雑誌」バックナンバー ===
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/dc30502bb229b843454e38b8994f9be0

1~25冊  省略

26冊 2017/3/19 『諺で考える日本人と中国人』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1f1dad80dfd1065eb243e2a08f6f25fc

27冊 2017/3/28 『地球の歩き方 中国』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/bf64e21d7878240fce15b1470914ac6f

28冊 2017/4/17 『田原著「水の彼方~Double Mono~」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/43b469cdfe84a213638a7a47d58fcb89

29冊 2017/4/30 『邱永漢著「たいわん物語」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/448237a0279a9991426d7e2c89c14e8f

30冊 2017/5/27 『サン=テグジュペリ著「夜間飛行」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f71a38f366d7cb3d2f9210556865a792

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33冊 2017/8/28 『レオナルド・ダ・ヴィンチ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4b435fa605fda003839cdeb7e61c2e4d

34冊 2017/9/18 『ルネサンス超入門』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/64ece681b5750e5855d15e681dd79fc0

35冊 2017/11/23『日本100名城めぐりの旅』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3adfccbb6d4f30113aaba407d0f42297

36冊 2018/2/3  『篠原ともえ「御朱印をはじめよう」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/d1c8862364add0563c147d7f383bc13b


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