隊長のブログ

元商社マン。趣味:ヒップホップダンス、ジャズダンス、日舞(新舞踊)、旅行、映画、スポーツ観戦。阪神タイガースのファン。

映画 Film256 『セーラー服と機関銃』

2023年03月19日 | 映画

隊長が、これまでに鑑賞した「映画」を紹介するシリーズの第256作品目は、『セーラー服と機関銃』をお送りします。

 

 


『セーラー服と機関銃』は、1981年12月に公開された日本映画です。製作会社は、角川春樹事務所と、キティ・フィルム。配給は、東映。上映時間:112分。


原作は、赤川次郎の同名の小説。

 

脚本:田中陽造。


監督は、相米慎二(そうまい しんじ)。


主演:薬師丸ひろ子。


尚、「隊長のブログ」では、薬師丸ひろ子さんが出演する作品・番組を、これで十本を紹介したことになります。詳細は、こちらをご参照下さい  。

 


共演者:渡瀬恒彦、風祭ゆき、佐藤允(まこと)、大門正明、酒井敏也、柳沢慎吾、北村和夫、寺田農(みのり)、三國連太郎、藤原釜足、円広志、斎藤洋介、ほか。

 

(上:渡瀬恒彦、下:薬師丸ひろ子)

 

あらすじ:主人公の星泉(薬師丸ひろ子)は、どこにでもいる平凡な女子高生。幼い頃に母親を亡くした泉は、そのあと商社マンの父親と二人で、暮らしていました。しかし、その父親も交通事故で帰らぬ人となってしまいました。


天涯孤独の身となった泉は、葬儀で父親に最後の別れをするのですが、線香をあげる参列者の中で、全く見知らぬ男性がいることに気がつくのでした。葬儀を済ませて、家へ帰ると見たこともない女性・三大寺マユミ(風祭ゆき) が待っていました。


マユミは一通の手紙を、泉に差し出します。それは、マユミに対して泉の父親が送った手紙でした。その手紙には、自分に何かあれば泉を頼むといった文言が、記されていました。それからというもの、マユミは泉のマンションに転がり込み、二人は同居することになります。


その次の日のこと、泉はいつものように高校へ行くと、校門で黒い服を着たヤクザの一軍に出迎えられて、事務所へ連れていかれてしまいます。


すると、目高組の若頭・佐久間真(渡瀬恒彦) から「組長になってほしい」 と頼まれます。泉は断りますが、最後は仕方なく組長を襲名することに。挨拶回りに訪れた松の木組組長・関根(佐藤允) から、泉は徹底的にバカにされます。そして、父が麻薬の密輸に関与しての死と聞かされ、他のヤクザ組織との抗争に巻き込まれいくのでした。。。

 

感想:中学一年生(13歳)の時に、映画 『野性の証明』  で芸能界入りした、薬師丸ひろ子さんの映画三作目です。主演だけでなく、同名の主題歌で歌手デビュー。


作詞:来生えつこ、作曲:来生たかおの、この曲も大ヒットしました。「角川映画」が、いかに社運を賭けて、薬師丸ひろ子さんをスターダムに載せようとしていたかが、わかります。薬師丸ひろ子さんも、その期待に応えて成長し、58歳の今でも、女優・歌手として第一線で活躍しています。


改めて、角川春樹さんの映画製作者としての才能と、「角川映画」の既存の映画界に対する挑戦を評価したいと思います。春樹さんが社長を務めていた「角川書店」が、「KADOKAWA」へ社名と業態を変えた結果が、東京オリンピック・パラリンピック大会の贈賄事件で、弟の歴彦さんの逮捕へ至るのも、何か皮肉ですね。


相米慎二監督の斬新な演出も、光ります。泉の機関銃乱射シーンで、薬師丸ひろ子さん「カイカーン・・・」と呟く、有名なセリフは、赤川次郎さんの原作にはなかったそうです。


泉(薬師丸)と、マユミ(風祭ゆき)が、劇中で何度か口ずさむ「カスバの女」の歌が、何故かいつまでも、耳に残ります。


ラストシーンで、薬師丸さんの歌う主題歌が流れる中、泉が、セーラー服に赤いハイヒールで、休日の歩行者天国を歩く姿が、異様に思えました。しかし、最後に、マリリン・モンロー主演の『七年目の浮気』へのオマージュだと分かり、納得しました。


このシーンは、伊勢丹新宿店の前でのゲリラ撮影だっとことにも、驚きました。

 

最後になりますが、この映画が公開されてから41年が経ちました。多くのスタッフ・出演者が鬼籍に入られています;


相米慎二、渡瀬恒彦、北村和夫、三國連太郎、藤原釜足、斎藤洋介、佐藤允、など(敬称略)。


亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。

 

 

主題歌:「セーラー服と機関銃」

作詞:来生えつこ

作曲:来生たかお

歌手:薬師丸ひろ子

 

 

 


==「映画」バックナンバー =
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Film1~240  省略

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